ブレイクスナイダービートシート
文章を書くときは「起承転結」と教えてもらいましたよね。しかし物語を書くとなると、起承転結では書けない部分が生じます。(特に承の部分)
ハリウッドの脚本家、Blake Snyder氏は著書で「ブレイクスナイダービートシート」を提示。氏はこれを映画のカンニングペーパーとまで言い切りました。
この偉大なカンニングペーパーを私たちも拝借しましょう!
※一部私の解釈も含まれています。
///////////////////////
プロジェクト名:
ジャンル:
日付:
■オープニングイメージ
映画のトーン、タイプを定める場面。
■テーマの提示
主人公に向かって語りかけられるテーマ。
この時点で主人公は
1.適切な回答を持っていない。
2.間違った回答を持つ
3.テーマそのものを把握できていない。
このうちどれかひとつの状態になります。
■セットアップ
全てのキャラクターを登場させるか、登場をほのめかす。
OPイメージ→テーマの提示→セットアップの3段階で、全てキャラクターと、その役割(敵か味方か)を見せると良いでしょう。
■きっかけ
電報、ドアのノック、妻が他の誰かとベッドにいたのを目撃……といった類のことが起きます。主人公は動揺する。この映画の最初の災いです。
■悩みの時
一つのシーンでも一連のシーンでもいいが、脚本中、ヒーローが自分がおこなわなくてはならない旅を疑う部分。
テーマが提示されているなら、それに対する悩みの場面が適していると思います。
■ターニングポイント1
きっかけで起きたことが転じて、主人公に襲い掛かります。主人公にとってはじめての困難が訪れる……。
■Bストーリー(サブプロット)
大抵の場合ラブストーリーですが、家族愛、親子愛、友人愛など、主人公の心の拠り所となる場面。
■お楽しみ
プロットを忘れてどんちゃん騒ぎの場面。お約束を果たす場面。
■ミッドポイント
映画の前後半の分割線。いきなり危険度が増す。主人公にさらなる圧力がかかる。大抵の場合主人公はここで一度負けます。
■迫り来る悪い奴ら
内(主人公チーム内の問題)からも外(実際に悪者たちが迫ってくる)からも圧力がかかる。後者のほうが想像しやすいかと思います。
■すべてを失って
主人公は失意の時を過ごします。しかし、すぐに解決の時は訪れます。
■ターニングポイント2
絶望から立ち上がる場面。新たなアイデア、インスピレーション、土壇場の行動、Bストーリーが絡んでくるとGood。
ここで主人公はテーマへの答えを見つけると良いでしょう。
■フィナーレ
大抵の場合、悪の親玉の弱点を見つけて撃退します。
拡大解釈すれば、新たな希望を手にした主人公が''第三の道''を示す、のがこの場面。
■ファイナルイメージ
フィナーレ後の世界。
////////////////////////////////
さらに、物語をよりよくするための要素も追記しておきます。これも著書の引用。
●SAVE THE CAT!
ストーリーテリングの偉大な法則。主人公に猫を助けさせてあげれば、嫌でも好感を抱きます。(関連:OPイメージ、テーマの提示、セットアップ)
就活で面接に向かっている主人公が老人を助ける的なことです。
●静止=死
物事が同じ状態にあること。キャラクターは行動しなければ死んでいるも同然。キャラクターは動かしましょう。特に主人公、悪役は動かしまくりましょう!(関連:悩みのとき、すべてを失って)
●いきなり危険度がアップ
ミッドポイントに入れる危機。ミッドポイントで起こる危機は、ジワジワよりイキナリが良いでしょう。(関連:ミッドポイント)
●プールで泳ぐローマ教皇
退屈で細かい背景説明が語られる間、教皇がプールで泳いでいる場面を入れます。(著者がそういう映画を見て名付けた)(関連:セットアップ、迫り来る悪い奴ら)
●ブースター・ロケット
映画の終わりに初登場し、最後のひと押しをするキャラクター。(関連:ターニングポイント2)
●松葉づえと眼帯
登場人物に特徴が無い場合、変わったクセや習慣、小道具を用いて目立たせます。(関連:OPイメージ、セットアップ)
●原始的
推敲する際の要素。「原始人でもわかるか」問いかけてみよう!ウホウホ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?