人生の3分の1を共にしたお気に入りの本 『1カ月のパリジェンヌ』
こんにちは、シマヤです。
わたしのXアカウントを見てくださっている方はご存知かもしれませんが……実は最近、副業Webライターとしての活動を始めました。
そして情報収集と交流を兼ねて、「Webライターラボ」というコミュニティにも参加させていただいています。
今回は、そんな「Webライターラボ」のコラム企画をテーマに記事を書いてみました。
10月のテーマは「お気に入りの本」。
本好きの元書店員としてはテンションが上がるテーマですね。
『1カ月のパリジェンヌ』 —— 平澤まりこ著
わたしがご紹介するのはこの1冊のみ。
『1カ月のパリジェンヌ』(平澤まりこ著)です。
2007年に発売された本で、残念ながら現在は新品ではほぼ手に入らないかと……。
もちろん年月が経っているからというのもありますが、おそらく理由のひとつとして「装丁の特殊さ」もあるのではと思っています。
だって見てください、これ。
本なのにリング綴じなんですよ……!?
そして中身はフルカラー。
あくまで読み物メインの本ではありますが、イラストと写真も充実しており、表紙裏にまで印刷が入っているというこだわりようです。
しかも専用箱入り。
パッと目を引く鮮やかなターコイズブルーの帯がおしゃれすぎだと思いませんか……?
段ボール素材のフランクな化粧箱だからこそ、逆に引き立つデザインだと思うのです。
平澤さんが暮らすように過ごしたパリでの滞在記
『1カ月のパリジェンヌ』がどんな本かと言うと、いわゆる「旅行エッセイ」と呼ばれるものです。
しかし通常の旅行エッセイと少し違うのは、「パリを観光」と言うよりも「暮らすようにパリで過ごした」記録なのだというところ。
他にも、パリの人々に混じって買い物をしたり料理をしたり……そんな風に日常を過ごした平澤さんのパリ滞在記が、この『1カ月のパリジェンヌ』なのです。
わたしの挑戦を支えてくれた本
数年前、ちょうどコロナ禍の頃。
わたしは会社の指示で九州を離れ、東京にて1カ月間の研修を受けることになりました。
人々も行動を再開し、初期の混乱はそれなりに落ち着き始めた頃ではあったものの……未曾有の感染症に対し、未だ予断を許さない状況だった当時。
なかなか足を運ぶことのない大都市東京で1カ月も過ごすと言うのに、休日の観光はもちろんのこと、外食すらも憚られることはわかっていました。
そこで、狭いビジネスホテルでのおこもり生活を快適にするべく持って行った暇つぶしの数々。
本やゲームが主でしたが、その中にこの『1カ月のパリジェンヌ』もありました。
生まれも育ちも九州なわたしは、1カ月も見知らぬ大都会で女ひとり過ごすだなんて初めてで。
当然それなりの不安を感じていましたが、しかし同時に「これも経験だ」と覚悟を決めて出発したわたしの精神的な支えになってくれたのが、この『1カ月のパリジェンヌ』だったのです。
状況や目的は全く違うものの、それでも「慣れない土地で暮らすように過ごす」という点は共通しているからと持って行ったこの本。
不便なホテル生活とハードモードな研修に疲れ果てても、お気に入りのこの本をパラパラとめくっているだけで不思議と安心感を感じていたなと今でも思います。
様々な思い入れが詰まっている
学生時代に購入してからというもの、何度も読み返した『1カ月のパリジェンヌ』。
海外旅行に憧れてはページを捲り。
おしゃれな街での生活に想いを馳せてはページを捲り。
仕事に疲れ果てる日々の癒しとしてページを捲り。
もう10年以上も大切に読み続けている本です。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
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