日常でちょっとした冒険感を獲得する3つのポイント
冒険感が好きだ。
冒険ではない。
未知のジャングルに挑んだり、太平洋をヨットで横断したり、一日中夜の北極で旅をして、といった冒険には憧れるし、時間と余裕があったら是非チャレンジしたい。
でも冒険まで行ったら辛いし、それこそ社会からの脱システムといった大きな話になってしまう。
そんな気合の入った根性はないのである。
上記は尊敬する現役冒険家、角幡氏の冒険論。
求めているのはあくまで「感」だ。
社会ではなく自分の日常からの脱システム。
そんな僕はもちろん、イッテQでは宮川探検隊が好きだし、ダッシュ島は初期の探検フェーズが好きだ。(後半は冒険ではなく開拓だ)
独身時代は時間があったから、バックパッカーしたり、泊まりで自転車旅行したりと、なんとなく冒険感を味わう難易度はそこまで高くなかった。
現在、僕には5歳と2歳の娘がいて、土日は基本一緒。そんなことは今はできない。そもそもなんといって妻を説得するのか。
求めているのは、会社帰りに、土日に、そして子供とできる、コスパと満足が両立するバランスのいい「ちょっとした冒険感」。
日々、そんな冒険感を味わおうと四苦八苦しているのだが、自分の思う冒険感を獲得するポイントを、ようやく言語化できたので整理してみた。
それは
①移動・探索
②限られた備え
③宝・ごほうび
の3つである。
◼️冒険感を構成する3要素
①移動・探索
冒険感には未知の要素が必要だ。
それを担うのが、この「移動・探索」である。
もちろん遠出をして知らない土地に行くのもいいが、それが難しいのであれば、近所の知らない道を探索するだけでも十分である。
例えば僕は「チョロ見」と名付け、妻にはイラつかれているのだが、土日に子供と散歩や買い物をしている際に、雰囲気のある路地を見つけると、そちらにチョロっと向かう癖がある。
そこに猫が大量にたむろっていたり、知らなかった小川が流れていたりすると、子供と大興奮だ。
あまり行き慣れていない人にとって、野毛や上野などの赤提灯系のお店ゾーンで、ついつい周りを見渡しドキドキしてしまうのも、同じ現象だと考えられる。
そんなに見ていないが、ブラタモリにも一部共通する要素がありそうだ。
積極的に寄り道するのが、冒険感獲得への第一歩である。
②限られた備え
冒険感には何が起きるかわからない偶発性が必要である。
それを演出するのが、「限られた備え」だ。
例えば僕は、土日は子供の着替えとオムツで詰まったリュックに、携帯できる釣竿を常に持ち歩いくように最近している。
30センチもしないぐらいに小さくでき、それこそポケットに入るサイズだ。
また僕は上記釣り具とセットで、超ちっちゃいスイスアーミーナイフのキーホルダーも持ち歩いている。
正直ほとんど使っていないのだが、「何かあった時に備えている」というのは、著しく冒険感を高め、個人的には満足している。
ただここにはポイントがあって、「限られて」いないとダメだ。
もしこれが本格的な釣り道具を持ち歩いているとしたら、単なる釣り好きな人で、それこそ釣りに行けば良いのである。
なので携帯性やシンプルで点数が少ないこと、取り回しが良いことは非常に重要だ。
また結局制限がないと、工夫の余地が生まれないためつまらない。
アポロが月に行った際に、限られた装備、システム等々を工夫して、知恵と度胸で乗り切ったのは、冒険。
好きなんだけど、イモトが重装備で山を登るのは、冒険というよりスポーツに近い印象を持つ。
限られたという意味では、また野毛の例になり恐縮なのだが「金に糸目なく」より、「3000円の予算で」の方が、工夫の余地がありワクワクする。
それと一緒かなと考えている。
③宝・ごほうび
冒険感のフィナーレは、宝だ。
発見できるかできないかで、満足度が大きく変わる。
リアルな冒険ではそんなにうまく宝は見つからないが、冒険感であればある程度の事前コントロールは可能である。
要は事前に自分で「ごほうび」を用意してしまえばいいのだ。
よく家族で江ノ島近辺まで行くのだが、晴れた日に行けば必ず富士山が見えるので、景色が良いという宝が約束されている。
またチョロ見の果てで発見した店で、買い食いをするのも楽しいし、鶴ケ岡八幡宮の池で綺麗な色の鯉を子供と発見するのも、これまたごほうびだ。
明確な目的があるわけではない日常では、宝・ごほうびを作りに行くと、最終的に冒険感が思い出にまで昇華されるケースが多い。
またそこに体験を共有する仲間がいると、それはより強固になる。
もちろんその際には、写真撮影も忘れずに。
◼️最後に
冒険感獲得の3つのポイントを振り返るために、直近での僕の冒険感イベントを確かめ算的に記述してみる。
先日の土曜日、家族で鎌倉に行った時。
妻と5歳の長女がパタゴニアで買い物をしている裏で、僕は2歳の次女とそこらへんをチョロ見。
普段から知っている土地なのだが、ふと路地に入り橋の下を覗くと、小さな小川が。
(移動・探索)
そしてそこには、鯉と一緒に見たことのない小魚の群れ。
なんとかちょっかいを出したいものの、その時はまだ釣竿を持ち歩く習慣がなく、周りを見渡す。
細かい石が足元に落ちているので、その石を子供と二人で、小魚に投げつけ、群れが右往左往して動く様子に興奮。
2歳児もついには叫び出す。
(限られた装備)
その様子を写真に収め、写真とともにエピソードを妻と長女に話自慢。どちらかといえばインドア派の両名にはあまり響いてなかった可能性あるが、僕と次女的には大満足。
この写真は二人の一生の宝になると勝手に思っている。
(宝・ごほうび)
小石を投げる次女。
実はこの時のことがキッカケで、釣り竿を持ち歩くようになりました。
僕は大学時代スキューバダイビングサークルに入っていて、その時にできた同じように冒険感好きの知り合いが何人かいるんですが、こういった日常での冒険感、求めてる人結構いないですかね?
特に子供が小さく土日は家族で過ごしている方、ぜひ良い冒険感アイデアやエピソードあれば、教えていただけると嬉しいです。
今は冬なので、なかなか出歩くのしんどいですが、これから冒険感シーズン本番である夏に向け、理論の精緻化と次女の教育を日々頑張ります。
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