円形脱毛症の話
去年の7月頃に
僕の人生では初めてのライブが
東京ガーデンシアターでありました。
その日の1週間前程に
円形脱毛症になっていることに気づき
とにかくショックでした。
脱毛症になった事実とは、別に
自分はどこかメンタル面では強いと
過信してた部分があり
身体に出て、相当な無理と我慢に
気がつきました。
無駄なことは考えず
とにかく毎日自分を騙してたので
振り返ってみると納得もしました。
とは言えど
表に出るお仕事もしてる身なので
髪の毛が大量に無くなっていく日々を
受け入れることはすぐには出来ず
色んなことを考えました。
なんで自分は
禿げるまで、こんな頑張ってるんだ?(本当に)
そもそも幸せってなんだ(規模感)
自分がお笑い芸人なら
こんなことすぐに笑いに変えれたかな
(やとしたら、そんなおもんないか)
身の回りの人にも相談をしました。
『まぁ死ぬ訳じゃないから』
『いずれ治りますよ』
土砂降りの雨を浴びながら
『止まない雨はない』
なんて言われても
当事者の僕には、何も聞こえなくて
人の悩みなんてのは
その人にしか分からなくて
人の悩みなんてのは
大きいも小さいもなくて
その人にしか分からないからこそ
僕自身1人で考えました。
昨日までの当たり前が
今日当たり前では無くなった時に
その揺るがない事実を
受け入れるのは最後自分だと思い
僕は人のせいにしたり
環境のせいにしても
報われない気がして
とりあえずライブは絶対に成功させて
自分のハゲに意味を作ろうと思い
ステージに立ちました。
そこにはとても尊い時間があって
今でも覚えてます。
報われた瞬間でした。
ライブが終わっても
髪の毛は毎日抜け続けて
ヘアメイクさんに頼まないと
隠せないレベルでした。
日常生活では、当たり前に
髪の毛を切りに行くこともできず
帽子生活を半年間過ごしました。
僕はここで、ファッションは
コンプレックスだなと改めて思いました。
マイナスをプラスに。
コンプレックスを武器に。
ファッションはそんなパワーが
やっぱりあるなと思ったし
救われました。
僕の友達が何かに悩んでたりしたら
『俺はこんなに禿げてるよ』
って言って励ましたり。(禿げだけに。)
どうにか笑いに変えたくて
日々を過ごしてました。
僕は髪の毛に症状が出ましたが
メンタルからくる身体の異変は
人それぞれかと思います。
極論、無理をしないこと
だなと思いつつ
生きていく上で、難しい部分があるし
自分が無理をしないという
ボーダーラインも難しいのかなぁと思うし
それも全部、自分で生きてく上での
課題過ぎるなぁと思います。
でもやっぱりね
僕は、自分が本当に傷付いたり
自分が失敗したりの経験でしか
分からないことがあるし
身の回りの大事な人が悩んでたら
出来るだけ、その人の気持ちに寄り添って
近い感覚で言葉を投げてあげたいと思った。
もし、自分に無理をして
似たような経験をしている方が
これを読んでいてくれて
何か考えるキッカケになってくれたら
僕は少しでも救われるなと思います。