可能な限り過去の怪我や病気を振り返る#2
シリーズ物第二弾として、また幼少期にさかのぼって印象に残ってる怪我について書いてみます。
今回は恐らく5歳ごろの話、第一弾で書いた左腕の骨折も無事完治した後の事だと思います。
気持ちグロ描写ととられる表現もあるかもしれないので、心の臓が弱い方はご注意を。
右足太ももに今も残る真一文字の傷跡
あれは土日のどちらかではなかったかと。
季節は初夏の夕暮れ時でした。
当時父親はふいに散歩に出かける事があり、気が向いた時はノーリーも連れて行ってたんですよ。
その日も夕方に、「おう、ちょっと散歩でも行くか」的な誘い文句を投げかけてきて、「いこう!」と返事をしてついていきました。
散歩と言っても、歩く距離は1キロ歩かないか程度。
玄関を出て左手に見えるトラック運送会社を遠めに、その手前の道を一本入る。
まっすぐなその道は我が家では「広い道」と呼ばれていて、その終点にはコンビニがありました。
そこまで行って、特に何をするでもなくUターンをして家まで帰る。
こうして書くと、なんとも特殊な散歩ルートですが、子供だった自分はその中でも熱中できる何かを発見するわけです。
ひょっとしたら親父の狙いはそこにあったのかもしれません。
実家の周りはお世辞にも都会とは言い難かったし、田んぼや畑が多く今ではお目にかかれないような生き物がたくさんいたんですよ。
道中でそれを見つけては、触ったり眺めたりして時間を過ごす。
再度歩き出してまた別の虫を発見したらそこでも同じようにと、子供に自然を触れさせよう的な意図はあったのかもしれないです。
開発の波はすぐそこまで来てた
実家の周りは都会ではなかったと書きましたが、今では住宅が立ち並び、駅からの利便性も良い場所になりました。
確かに田んぼや畑は多かったんですが、その当時からポツポツと住宅開発の波が始まっていた気がします。
広大な田んぼや畑の敷地の中に、ぽつんと整備してある場所があるんですよ。
後に家やマンションが建つわけですね。
ノーリーが生まれ育った時代は、まさに一連の開発が始まったころだったと思います。
今回紹介する怪我も、その工事現場で起こるわけですが・・・。
整備され始めた場所は子供にとってワンダーランド
いつものように道草を食いながら歩いていると、前方から初老の男性がやってきました。
見るからに感じのよさそうな方で、親父もその人もお互い20メートルほど先から気づいたんです。
「おー」みたいな、驚いたような嬉しいような、街中で友人にばったり会った時のあのリアクションで両者近づいていきます。
絵にかいたような、昔話に花が咲いたコミュニケーションが目の前で展開されてます。
積もる話もあったんでしょう、親父と初老の男性の立ち話は終わる気配がございません。
まだ5歳ぐらいの自分は、当たりまえのように退屈してくるわけですよ。
ふと少し先を見ると、つい先日までは田んぼだったゾーンが更地になってます。
稲や水はなく、茶色い土が敷き詰められた場所になってたんですよね。
そこに住居の基礎工事と言うか、ほんとに「着工したばっかです」と言わんばかりの木材やら鉄製の棒やらが立ってるんです。
なんと言うか、ワンダーランドですよね。
面白そうな要素があふれんばかりに眼前に広がってるんですよ。
子供心にしたら、ちょっとしたアスレチックに見えたのかもしれません。
恐怖のT木材
大人二人の立ち話は依然続いてます。
そこから距離にして20メートルほど離れたワンダーランドに、一人で立ち入ってみました。
この日が土日だと思うのは、作業員が誰もいなかったからなんですよね。
そして何故か周りも自分と親父と初老の男性の、三人しかしなかったのも覚えてます。
特に立ち入り禁止の柵やテープがあるでもなく、ワンダーランドへの侵入はたやすいもんでした。
テンションはダダ上がりですよ。
普段とは違う遊びが出来る、体を思いっきり動かすことが出来るみたいな。
自分が目を付けたのは、地面に垂直支えた一本の木材でした。
高さは一メートルもないぐらいでしょうか、まっすぐに立ってます。
頭頂部付近に、真横から釘が打たれてたんですよ。その片側、先のとがった部分は貫通してた状態で。
イメージはTの字ですね。垂直の木材のてっぺんに横から釘が打たれてると。
助走をつけてその木材を飛び越えてみました。
当時のマイブームは仮面ライダーとか、ウルトラマンでしたから、ジャンプして何かを超えるって行為にステータスを感じてたんですよ、きっと。
これが上手くいきました。
ほどよい高さの障害物を征服した感じがあったような気がします。
今度は反対側から同じように飛び越えてみる。
いい感じだ。
そして、それを何度も繰り返してました。
そして一生傷が残る怪我を負う
何往復してたでしょう、そして事件は起きます。
助走をつけて木材を飛び越える際に、足に激痛が走りました。
バランスも崩して顔面から地面に落ちた気もします。
一瞬何が起きたかはわかりませんでしたが、すぐに体を起こして激痛が走った太もも付近を見てみました。
流血してるじゃありませんか、鮮血がほとばしってます。
勘のいい読者さんは気づいたと思いますが、木材の頭頂部にあった釘の先で、太ももを切ったんですよ。恐らく。
こういう時って子供は泣く事しかできないんですよね。
ただただ泣く。
すぐに親父が駆けつけてくれました。
まさかの民間療法で治療
初老の男性も「えらいこっちゃ」的な顔をしてました。
親父も「じゃあまた今度」みたいなことだけ告げて、自分を抱きかかえて自宅まで向かってくれました。
道中親父はずっと笑ってましたが、なんというか申し訳なさを誤魔化す類の笑いでしたね。
恐らく本心は、「かあちゃんに怒られる」とか「目を離してしまった」と言う感じだったんではないでしょうか。
家について母親のリアクション等々は覚えてません。
覚えてるのは、病院に連れてくと言う母親を制し親父が、「韮(にら)つけときゃ治る」って言ったんですよ。
何をするかと思ったら、映画みたいに一度口に韮を含んで、軽く噛み噛みしてそれを傷口にあてがうと言う・・。
なんともワイルドな。
その上から包帯やらガーゼやらを巻いて、処置完了です。
まあこっちも幼いので、「これで治まるんだー」ぐらいに感じました。
その時の傷は今でも太ももに残ってます。
真一文字の白い筋がピーっと。
結構深く切ったと思うんですが、とりあえずその後の人生に影響はないので良かったとしましょう。
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