駿台 現代文読解の応用講義 感想とオススメの使い方
本記事について
お世話になった駿台のオンデマンド講座 現代文読解の応用講義について感想を述べていきたいと思います。加えて、オススメの使用法、注意点なども話していきたいと思います。
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感想
池上先生とは違って読解法の説明や線の引く場所について口頭で殆ど説明なさるので、当時、正直最初20分ぐらいは口頭説明の多さにかなり苦労しました。いかに自分がこれまで視覚的な情報に頼っていたのかを実感せざるをえなかったです。池上先生、柳生先生などに慣れている方は最初先生の説明についていくのが少し厳しいかもしれません。
講義内で作問者視点の話も適宜してくださるので非常にためになりました。これを知っているだけでもかなり解きやすくなり、質の高い解答を書きやすくなると思います。予備校の先生だと作問者視点の話をしてくださる方は一定数いるのですが参考書だと殆ど(直接的には)書かれていませんので、とても貴重だと思います。
なぜ線をひくのか、線を引く事によってどのような効用があるのかを基礎講義より詳しく説明してくださるので、一つ一つの作業について納得した上で進めらると思います。
東進や学研プライムゼミの先生全般にも言える事なのですが、今までの指導経験を元に授業をしてくださっています。そのため受験生が疑問に思いそうな部分は先回りして説明してくださっているので、疑問に思う事がありません。それゆえ質問できないけど大丈夫?と心配する必要はないです(基本的にわからないと思ったら説明を聞き流していると考えた方がいいです)。授業を受けていた当時はまだ未熟だったこともあり、授業中にまさかこう考えていませんよね?って聞かれて何度もその通りになっていたので手のひらで踊らされている感じでした。(⌒-⌒; )特に小説で
基礎講義だけでは疑問を抱きがちな所を殆ど説明してくださっているので、参考書で解説を読んでも疑問が解決しないという方にオススメです。特に具体例のカッコの括りや答案のまとめ方などは疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?具体例関係に関しては最も参考書と授業で差があると思います。参考書では殆ど結果だけが示してあり、あまり言及されていないのですが、授業ではかなり丁寧(正直くどいぐらいです😅)に説明してくださっています。
参考書だけだと読解法と解答法について少しずれて理解している人をたまに見かけますので、正しく理解できているのかの確認のために受講してもらうのもいいと思います。さらに授業中には同じ読解法の語句の細かい違いにも言及してくだっさっているので参考書で学んでいる人(基礎講義をすでに使っている人)にも新たな学びがあるとおもいます。
講座内容
評論3題、小説1題、随想2題、補題からなっています。授業中に適宜読解法の説明や解答法の説明を基本的な所からしてくださっているので、受講体力さえあれば中野先生の読解法に触れたことがない方もついていけると思います。講義内で扱う設問形式は多岐に渡っており幅広く対応できると思います。しかも、たださまざまな設問形式を扱うだけでなく、先程も申した作問者の視点を織り交ぜながら説明してくださるので他の場面で応用させやすい形で学ぶことができます。最後についている補題は授業中読解法の説明の際に参考程度に扱っていく感じです。そのため、直接的に補題を扱う事はないです。
どういった人にオススメか
基礎講義を使っていてイマイチ理解できてるか不安、どうしてこのようになるのか分からない部分があるという方、現代文をいままで参考書で勉強してきたけど伸び悩んでいるという方にオススメです。
受講前にやっておいた方がいい事
池上先生の短文からはじめる現代文は必ずやっておいてください。加えて、現代文が苦手な方や今まで勉強したことがないという方はゼロから覚醒の第一部などもやり基本的な原則、読解法を習得しておいてください。そして可能であれば受講前に読解の基礎講義を通読、一通り解いておく事をオススメします。読解の基礎講義に取り組んでおかないとあまりの情報量に授業についていくのがかなり大変になってしまうからです。正直な事を言いますと受験生の時、もし自分が基礎講義をまったくやらずに授業を受けたら情報量が多くてついていけなかったと思います(もしくは消化しきれない)。
これは本当に余裕があればでいいのですが柳生先生のフレームで読み解く現代文もできればしておいてください。理由としては、先生が解説する際、短文からやフレームで読み解く現代文で学ぶことがほぼ説明なく進められる(説明されるものもあります)場合があり、短文からはじめると合わせて使っておかないと先生がなぜそのように考えるのか分からなくなるもしくは、わかった気になる可能性があるからです(人によるので絶対ではありません)。
そして、可能であればこの2冊(短文からはじめる、フレームで読み解く)をする時は個別の問題の解説を押さえるだけでなく、解説を参考にしながら各単元毎に手法を一般化させる意識をもって、読解法を抽出することを意識してください。
全体の流れをまとめますと ( )は省略可
(はじめよう現代文)
↓
短文からはじめる+(フレームで読み解く現代文)
↓
基礎講義
↓
応用講義(授業)
↓
基礎講義二周目
↓
応用講義二周目(授業)
これらに加えて中野先生のサイト現代文学びの礎と過去問データベースを利用して記述の経験を積んでもらえれば、基本的にどの大学の過去問でも取り組めるようになると思います(一橋以外)。
注意点
受験で評論しか使わないという方も基本的に全ての問題を集中して受講してください。理由としてはその問題ではしか扱わない事がどの問題でも適用できる読解法だったり、答案のまとめ方について言及したりする場合があるからです。最悪小説は聞き流したとしても評論のみの方も随想は必ず消化しきってください。
基本的に多くの方は共通テストの時、小説を解くと思いますので通常通りすべて受講してもらうといいと思います。
テキストには直接書き込まず、コピーをとってそれに先生の解説を書き込むといった形がいいと思います。理由は後述します。
あたり前ですが、メモはしっかり取ってください。先生が直接〰︎を引いてこう書いておいてくださいと言う意外の場所でも、授業中の口頭説明で初めて知った事や学びになった事、先生の解説を再現・理解する上で必要な事はしっかりメモをとって復習に役立ててください。
復習の時は白紙のテキストに先生の解説を再現できるかでチェックしてください。解説やメモをしっかり書いたやつを見ながら復習しても、かなり強い意志がないとわかった気にだけなってしまいます。数学とかでいうと答えを見ながら問題を解いている状態に近いです。意味ないですよね。
もしどうしても何も書いてないやつが厳しい場合は最初は見ながら思考を追う練習をして、ある程度頭に馴染んだら白紙のもので再現するという形でしてもらうといいと思います。
オススメのメモの取り方
大前提として今からオススメする受け方は絶対ではないので受講方法は自由にしてください。参考にしてくださる程度で構いません。先生自身、色ペンの指定などが良くも悪くもないので、慣れていない方からすると復習や受講自体がなかなか厳しいと思います。そこで池上先生、柳生先生の解説の書き込みの仕方を参考にして受講してもらうといいと思います。具体的にいうと通読時の線やポイントは赤ペン、設問解説時の書き込みは青→緑→青といった形で問が変わる毎(問2は青、問3は緑、問4は青といった具合です)に色を変え、要素の説明箇所は蛍光ペンを使うという形です。この形で行うことで見直した時に先生の思考を追いやすくなり復習もしやすくなると思います。もう一つ自分がやっていたのは当たり前といったら当たり前なのですが、色ペンを変えていても設問によっては根拠部分が近くなってどちらの問の線かわからなくなってしまう場合があります。そういった時は線の近くにさらに問の番号を振っていました。そうする事で復習時にどちらの問の時に引いたかを混乱せず混ざる事がなくなります。小説に関しては心情と、心情の理由、心情の方向性で蛍光ペンの色をかえてもらうといいと思います。読む時の線やポイントは赤ペンでひいてもらって、解くことに関係するものだけ蛍光ペンを使うのがオススメです。自分の場合は心情はピンク、心情の理由、心情の方向性に関しては黄色といった具合でしていました。
与太話
授業を受けてみてどうしても説明を聞いたり、理解したりするのが厳しいという方は読解法がほぼ似ている学研プライムゼミの池上先生の授業を聞く事をオススメします(また池上先生を薦めてるって言わないでください、すみません)。受講する事に慣れていない方でもついていきやすいように、電子黒板を使って実際に線を引いてくださっており該当箇所を追いやすいですし、読解法や思考の手順なども殆ど黒板に丁寧に板書しながら進めてくださるので説明について行きやすいからです。学研プライムゼミは下から上のレベルまで現代文は揃っているので、必要なレベルを受講してもらうといいと思います。
少し中野先生と池上先生で違う部分があるのでお話ししていきます。一つ目は小説の読解法は基本的に同じなのですが、池上先生の場合は船口先生の手法が中心のため心情把握の仕方が少し異なることです。しかし、どちらの手法もぶつかるものではないので、出来れば読解法の汎用性を高めるためにもどちらも習得しておいてほしいです。二つ目は、表現問題の方も解き方は同じなのですが、表現問題そのものに対する解釈が少し異なる事です。正直ここは解説を理解する上で特に支障はないのであまり気にしなくてもいいと思います。三つ目の違いは線の引き方と引く場所です。線を引く基準は同じなのですが、引き方が少し異なります。中野先生の場合は基準を元に意味上の主語、述語を目安にしながら文中で内容のつまっている所のみに絞って引いていく形です。一方池上先生の場合、レトリックが使われていれば絞らずに一文全体に引いていきます。この二方の引き方はどちらもメリット、デメリットがあるのでそれを理解した上で、志望校などに合わせて選んでもらうといいと思います。具体的にいいますと中野芳先生の引き方のメリットは線の引いた箇所がそのまま記述に使える事と、線を引く事に意識がむきすぎず内容がしっかり追えられることです。逆にデメリットととしては読解法が習熟するまでは、線を引く時の絞る段階で時間をどうしても費やしてしまうので読む速度が遅くなってしまうことです。池上先生の方にも同じようにメリット、デメリットがあります。殆どが中野先生のものを逆にした形です。メリットは線引きの際、レトリックが使われていれば、一文全体に線を引くので検討する時間がなく、習熟しなくても時間を殆ど要しない、つまり読む速度が落ちない事です。一方、デメリットは検討する時間がないのでどうしても機会的に線引きをしてしまい内容把握が疎かになりがちになってしまう事です。(だからこそ池上先生も中野先生も主題、結論、論拠を意識しながら読んでくださいといっているので本来はこのデメリットはないと思います)そして一文全体に引くので記述にそのまま用いることができません。これらが二人の先生のメリット、デメリットだと思います。
こういったメリット、デメリットを念頭においてお二方の先生を選んでもらうといいと思います。
読んでくださりありがとうございました。受験生の参考になれば幸いです。スキを押してもらえると励みになります。
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