「ボカロは病み曲ばかりだ」は偽かもしれないが

まえおき

はじめましてでこんな事を言うのも変ですが、プロフ通り本当に「にわか厄介オタク」がなんかわーわー言ってるだけです。
読んでて何言ってんだこいつと思っても気にしなくていいです。多分貴方よりボカロの知識ないやつがなんか言ってるだけ。


さて本題。
少し前にXを見ていたら、
「ボカロがエロ曲とか病み曲ばっかなわけないだろ」(要約)
といったような意見が散見されました。
いつだったかの騒ぎかはわかりませんが、DECO*27さんのモニタリングや柊マグネタイトさんのテトリス辺りがバズってきた頃からでしょうか。
この意見を見るたび、私はどうにもこう思うのです。

「ボカロは病み曲ばかり」は偽かもしれないけど「メズマライザーが流行った」のは間違いなく真である

ということを。

①流行りを色々と見てみる

ここで言う流行りってつまるところ「shortsやtiktokで頻繁に使用される音源」的な意味合いです。
そこをなんとな〜く表面的になぞってみると、
メズマライザー
モニタリング
テトリス
はいよろこんで
モエチャッカファイア
等。私が知ってる限りの並べてみました。(順番は適当です申し訳)
この流行りの中でちょっと素人なりに考察してみっぺよというわけですわ。

②歌詞から考えよう

じゃあこの中で主題をどうやって解決すんのと。
やはり歌詞からでございましょう。
モエチャッカファイアに関しては個人的に今回言いたいこととずれてるな…と思うので省きますが、そもそもこの曲に関してはまた別のところで色々思うところがあるので後々。
んじゃ改めて歌詞を見ましょうか。

こんな時代に誂えた 見て呉れの脆弱性
本当の芝居で騙される 矢鱈と煩い心臓の鼓動
残機は疾うにないなっている;; 擦り減る耐久性
眼の前の事象を躱しつつ 生きるので手一杯!
誰か、助けてね(^^♪

サツキ/メズマライザー

Mwah!
お願い きみが欲しいの
慰めさせてシェイクシェイク 愛の才能で
泣いてくれなきゃ 涸れてしまう 濡れていたい
ねぇいいでしょう? 舐め取って 飲み干したいんだってば

DECO*27/モニタリング

興味がないこと 本気じゃないもの 全部後回しで
知ってることは知らんぷり 私は終わってる
恥ずかしい過去知ってるやつらの記憶消させて
迷惑かけてごめんってばねぇ誰か助けて

柊マグネタイト/テトリス

鳴らせ君の3~6マス「・・・ーーー・・・」
ギリギリダンス ギリギリダンス(踊れ)
ギリギリダンス ギリギリダンス(もっと鳴らせ)
ギリギリダンス ギリギリダンス(踊れ)
ギリギリダンス ギリギリダンス(もっと鳴らせ)
鳴らせ君の病の街を…

こっちのけんと/はいよろこんで

はいよろこんでだけ他に比べて長くなりそうだったので少し割愛。
この4つでなんとな〜くで紐解いてみるわけです。
ここで注目してほしいのは、「モニタリング」のみがこの4曲の中で特に色が違うこと。
この「モニタリング」が所謂「ボカロにはエロ曲ばっかり!」と言われる一つの要因として働いている可能性はある、というかだいぶそうだと思います。ボカロを全く知らない人でもshortsやtiktokを見ていれば認知するレベルで広まっておりますので。
でもここに関してははっきり偽だと私は言い切れます。
何故か。
この歌詞はDECO*27さんのスタイルだから。
そもそもDECO*27さんは直近でそういう売り方をする頻度が非常に増えております。「サッドガール・セックス」の反応も、「あのDECO*27さんが!?」ではなく「ついにやったか」といった反応だったことから傾向的にはいつこんな曲を出してもおかしくない、そういうスタイルだったわけです。(1ヶ月前にprskの映画提供曲として綺麗な曲を作ったり、妄想感傷代償連盟などの曲もあるので一概に言い切れないですが、DECO*27さんのスタイルの一つとしてこういった側面があるとは思っています。)
Xでもよく言われていましたね。
「ボカロにエロ曲が多いんじゃなくて、DECO*27にエロ曲が多いんだ」と。
前述した認識の通り、私もそれはそうかなと受け入れています。
だけれど、「ボカロに病み曲が多い」というのは簡単に、ましてや頭ごなしに偽だと言える感覚ではないな、と思うのです。

③他3曲の共通点について

「モニタリング」以外の歌詞を見てみましょう。
この3曲で、私が特に注目したいのは
「全て切羽詰まっているようなそんな状況を歌にしている」
ことです。
言ってしまえば全部割と鬱めといいますか、世界に対して希望を持たない歌詞になっているわけで。
これを踏まえて着目したいのが、これらの曲は間違いなくバズの中心にいたという事実。

「メズマライザー」が流行ったのは間違いなく真なんだ

ここまでの話を踏まえて、最初に言ったこれについて語ろうかなと。
そもそも「ボカロに病み曲ばかりなわけない!」という意見についての反論としてこの記事を作っているわけですが、では何故その反論にこんな言葉で返してるかといいますと。

「流行りをうっすらと追った時のボカロはそう見えるじゃない」という感覚があるからです。
クリエイターにとって、聴いてくれる人が喜ぶとか、身も蓋もない話すれば再生数とかそういうことを考えた時、流行りに乗っかるって至極真っ当に自然なことだと思うんですよ、私は。
そうしてみれば私と同じような思考をするクリエイターさんも、当然流行りに乗るわけです。
「明るくて楽しい曲調に暗い歌詞を乗せる」っていう流行りに。
その流行りのスタイルとして「メズマライザー」は非常に良いサンプルたりえます。
しかもこの流行りは「モニタリング」と同じように独自性やリスクバッチバチの真似がしにくい流行りではなく、同じようなことをしてバズをかっさらった曲がぽんぽんと出てきています。
そりゃ実力ありきのことやってるのはそうなんですが、それはそれとして流行りがそうなんだから増えるでしょ、という話。
そもそもボカロというジャンルやシーン自体そういった要素を内包しているように思えますし。有名どころ、ポップに暗い曲結構あるじゃないですか?今に限らず。(ヴィランとかマトリョシカとかメンタルチェンソー…諸々ね。)

おわりに

つまるところですね。
「ボカロに病み曲が多い」は偽かもしれないけど、「メズマライザーが流行ったことでそれに乗じた病み系が増えた」ことも真ではないか、だから直近のボカロシーンはそう見られるんじゃないのかな、というわけでした。
異論は全然認めます。今はまた環境が変わってそうですしね…
(書いてる時に柊マグネタイトさん関連のトピックが入ってきてこの記事の話をするには少し古くなっちゃったかな、とは思ってます。それについてはまぁまたどこかで…)
さて、こんなにわか厄介オタクの読みづらくてふらふらとした駄文でも、ここまで読んでくれて本当にありがとうございます。頭上がんないです。
では、またどこかで。


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