頭で思い描くほどプログラミングは簡単じゃない、という当たり前と言えば当たり前の話

 僕はもう一度「プチコン4」に挑戦してみたい。

 正式名称「プチコン4 SmileBASIC」は、Nintendo Switchで配信中のプログラミングソフトである。
 ざっくり言えば、これでゲームやスマホのアプリみたいなものを作ったり、インターネット経由で他のユーザーの作品をダウンロードしたりすることができる。

 僕は最初これでタイムカードのような「ボタンを押したら時刻がインプットされて履歴がセーブデータに保存されるプログラム」を作ろうと考えたが、やり方がよくわからず中断したまま放置してしまった。
「こんなプログラムを作りたいんですが、どうしたらいいですか?」とツイッター上のプチコン4コミュニティに相談する手もあったが、何も自分で調べずにいきなり正解だけつかみ取ろうとするのも意地汚い気がしたのだ。

今から3ヶ月前の、自作のプログラムが正常に動作する喜びを知った僕。
この後文字を過剰に光らせすぎて(いわゆるパカパカ)ご指摘を受けた。
改めて、すみません。深く反省しています。

 プログラミングというか自主学習の初歩でつまづいている僕だが、ツイッターでプチコン版ローグ(いわゆる「不思議のダンジョン」のご先祖様)を作ったという人を見てとても驚いた。そこでプチコン4の持つ無限の可能性を強く実感すると同時に──他人と自分を比較してないものねだりをするのは恥ずかしいことだが──「僕の『理想のRPGを作りたい』っていう妄想は、こういうプログラマーになることを自分が目指さなければ永遠に現実化できないのではないだろうか?」と思ったのだ。

 僕の『理想のRPG』は、誰もがなりたい自分になったり、なりたくない自分に変化させられたりするというもので実際のところそれが「ゲーム」として成立するのかもよくわかっていない、まったくの妄想だ。
 ただ言えるのは、「RPGをイメージした小説やマンガ」などではそれができているのに、実際のRPGではそれがほとんどできていない(あるいは「できない」、または「誰もしない」)ということが不満だったのだ。

「こんなこと、変数や文字列をちょこっと入れ替えたり書き換えたりできれば簡単なハズなのに……」

 それがどんなに素人目線で危険な発言なのかは、検索エンジンや動画サイトで「任意コード実行」とか「セレクトバグ」などと検索すればすぐにわかる。要するに、バグだらけになってゲームどころではなくなってしまうからそんな危ないことはやってはならないのだ。
 だいいちプレイヤーが持ちキャラクターの攻撃力や防御力などのステータス値を好き放題いじれるRPGなんて、ボスキャラはどうやって戦えばいいのだ。そういう意味でも、やはりゲームとして成立しない。

 また今の僕には「プチコン4がしたい!」と思ったらすぐにプログラミングの準備ができるスピーディな環境づくりも必要だと思う。現状だと「SwitchをTVモードにして、USBキーボードを繋いで、TVの電源を点けて……」という手順がどうしても面倒臭く感じる。かと言って、いつでもキーボードなどを放置しておけるスペースなどそう長くは保てないのだ。作業が終わったら後片付けをするまでがプログラミングだと僕は理解している。
 そもそも我が家ではSwitchをTVモードでTVの前に座ってじっくり、という遊び方から離れて携帯モードで家のどこでも、という遊び方にシフトしている。プチコン4をやるときも、できれば携帯モードでありながらUSBキーボードが使えるようにしたい。

 そこで考えられるのがHORIのUSBハブスタンド二種だ。

 僕の中では値段を取るか、スタンドとSwitch本体の安定性を取るかの二者択一に焦点を絞っている。

 プチコン4の開発会社SmileBoomの小林社長のツイートから引用するが、Switch Liteを乗せてこの印象のようなので、それより一回り大きいSwitchだと倒れたり壊れやすくなるリスクがあるのではないだろうか。
 しかし僕自身の財政事情を考えれば、千円安い2ポート版の方が比較的買い求めやすいということになるが……ううむ、下手をすると悩んでいる間に年を越すかもしれない。それまでプチコン4を一度も触らない、なんてことになれば何のために「プチコン4がしたい!」と言い出したかわからない。

 ……他のユーザーの作品を遊びながら学ぶ(真似ぶ)、という手もあるにはあるが……僕は作れる理由よりも作らない理由ばかり考える性質だ。それに「やる」と言ってその実「やらない」根性のなさだけは誰よりも自分がわかっている。
 結局のところ、僕はプチコン4という道具を前にして「自分が周りに良く見られたい」ということしか考えていないのではないか。それはプログラミングという、こう言ってよければ「地味」な作業をする上では、すごく寂しいことなのではないか。

 今年の秋は、僕に言わせれば「自問自答の秋」だ。いくつかの問題に悩んでいても今のうちに答えを出さねばならない。その自分で選んだ答えに納得がいかなくても、後から都合のいい理由を付け加えてでも自分の行動の責任を取る必要があるのだと思う。

 僕はプチコン4をうまく使って自分の夢を奏でたい。僕はもう一度プチコン4に挑戦してみたい。

 だが口ばかり達者でも肝心の頭と手が働かなければ、どうしようもない。(終)

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