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EDH《自然の怒りのタイタン、ウーロ(THB)》紹介

初めまして、無印と申します。
普段は立川のカードショップサトPinと言う店舗でEDHをプレイしています。
https://www.cardshopsatopin.net
https://twitter.com/CardshopSatoPin

スタンダードでのBANも含め、あらゆる構築フォーマットで暴れているウーロですが、EDHの統率者としては(私の知る限り)あまり話題にあがりません。

せっかくなので、EDHでも結構やりおるという事を紹介してみようと思い筆を取りました。

デッキリスト

https://www.moxfield.com/decks/s_XygHTBVUqRMzI-jrCt6Q
10/2時点の最新リストです。
公式のパワーレベルでは8くらいかなと思っています。

どんなデッキか

統率者の能力を活かして、土地という妨害を受けにくいマナ基盤を構築し、最終的に土地をベースにしたコンボを狙って行くデッキです。

コンボに入れない場合でも、ウーロ脱出から追加ターンスペルをチェインさせる事でワンチャンを作りに行ったり、6/6というボディを押しつけることで、自分は力を溜めつつ他のプレイヤーに制限時間を突きつけたりと丸く戦うことが可能です。

■デッキのキーカード紹介

ローム

《壌土からの生命(RAV)》
デッキ内で最も強いカード。ゴルガリ驚異のメカニズム。
優秀すぎて過労死するレベルで働かせている。

・土地をウーロの誘発分も込みで毎ターン置けるように安定供給
・ウーロ脱出のための餌を墓地にためる

といった、デッキの潤滑油としての動きだけでなく、後述のコンボ①②のパーツでもある。
コンボ①②は、すべてのパーツが墓地にあっても問題ないため、これを発掘しているときは実質3ドローしている状況といえる。

また、《覆いを割く者、ナーセット(WAR)》や《Chains of Mephistopheles(LEG)》のように、1ターン内のドロー数を制限してくる置物をすり抜けたり、《師範の占い独楽(V09)》でライブラリートップに溜まった不要なカードをまとめて墓地に落とすことでリセットしたりと多数のカードとの噛み合いも良い。


聖域

《神秘の聖域(ELD)》
デッキ内で2番目に強いカード。
なぜか「島」タイプを持つ、エルドレインが生んだバグコモン。

後述のコンボ①②③で利用するのはもちろんだが、コンボが揃っていない時でも墓地のタイムワープを拾って追加ターンのチェインを続けることができる。

また、《有毒の蘇生》と組み合わせてパーマネントを回収したり、上家のエンド時にフェッチランドから出してカウンターを拾い、次のターンでの追加ターンチェインを仕掛けるのに使ったりもする。


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《直観(TMP)》
デッキ内で3番目に強いカード。

足りないコンボカードを持ってきたり、他のカードと組み合わせて任意の1枚を持ってくるほか、1枚で墓地が3枚貯まるため、ウーロの餌要因としても優秀。
参考として良く使うサーチの組み合わせを下の方に書いておきます。

対戦相手を対象にとる呪文なので、《夏の帳(M20)》で消されないように、極力色に緑が入っていないプレイヤーを対象に選ぶこと。


■追加ターンの選択について
《瞬間の味わい(SHM)》のような特殊なものを除き、《偏向はたき(C20)》で曲がるかどうかを問わず、軽い方から順に「ターンを得る」と書いてあるカードは大体採用している。

追加ターンスペルを偏向はたきされて負けるより、追加ターンを引けずにチェインが途切れて負けるケースの方が多いと個人的には思っているので、可能な限り枚数を積みたい。

カウンターを使える色なので、偏向はたきは極力プレイングでケアしよう。

コンボ

①《壌土からの生命(RAV)》+《神秘の聖域(ELD)》+《幽霊街(DIS)》+墓地に落ちる追加ターンスペル
ライブラリーが続く限り追加ターンスペルがキャストできるコンボで、一番よく使うフィニッシュ手段。

▼コンボ手順
1.神秘の聖域をセットし、墓地の追加ターンスペルをデッキトップに
2.ウーロアタックで追加ターンスペルをドロー+幽霊街をセット
3.追加ターンスペルをキャスト
4.追加ターンのドローで壌土からの生命を発掘
5.幽霊街を神秘の聖域を対象に起動
6.壌土からの生命で神秘の聖域と幽霊街を回収
7.1に戻る

ウーロが殴れる状況かつセットランド前であれば、島3枚+緑マナが出る土地1枚+何か1マナでるカードで手順6からスタートできる。

また、通常ドローとウーロの追加ドローで、追加ターンスペルを引くのと発掘の順番が入れ替える必要がある状況でも、余計にマナがかかる以外は特に問題なし。

ウーロが殴れさえすれば、コンボに必要なカードがある場所は場・手札・墓地を問わないので、直観1枚で必要なカードを持ってきたり、序盤から《壌土からの生命(RAV)》の発掘を繰り返しているだけでパーツががほぼ揃うので、見た目よりも準備が簡単。

毎ターン墓地が肥える+幽霊街でライブラリー内の基本土地の続く限り1マナずつ使えるマナが増えるため、ウーロ相打ち→脱出&追加ターンという動きもそのうち可能になる。


②《壌土からの生命(RAV)》+《神秘の聖域(ELD)》+《永劫での歩み(TSP)》

コンボ①の亜種で、こちらは追加ターンスペルに縛りがある代わりに、幽霊街がなくても疑似無限ターンができるコンボ。

▼コンボ手順
1.永劫での歩みをバイバックでキャスト、コストに神秘の聖域をあてる
2.壌土からの生命で、手順1でコストにした3枚を回収
3.追加ターンのドローで壌土からの生命を発掘
4.島を通常セット+ウーロアタックで島をセット
5.永劫での歩みをバイバックなしでキャスト
6.追加ターンで神秘の聖域をセットし、永劫での歩みをデッキトップに
7.ウーロアタックで永劫での歩みをドロー
8.手順1に戻る


③《神秘の聖域(ELD)》+《交易路(MMQ)》+墓地に落ちる追加ターンスペル
交易路で神秘の聖域を使いまわし、無限ターンを獲得するコンボ。
青緑という色の関係上、エンチャントのサーチが難しいのと、置物破壊で止まるので使用頻度は低めだが、コンボにウーロが必要ない点が優秀。


④《タッサの神託者(THB)》or《神秘を操る者、ジェイス(WAR)》+《パラダイム・シフト(WTH)》
主に《安らかなる眠り(RTR)》や《虚空の力線(GPT)》を置かれた時用のサブコンボ(趣味枠)。

本当にたまにだが、どうしようもない盤面からワンチャンを掴むため、ウーロの脱出で墓地枚数を調整してコンボを狙うことがある。

直観のサーチ

よく使うサーチ先の組み合わせ例を、頻度が高い順に記載しています。

①《壌土からの生命(RAV)》+《霧深い雨林(ZEN)》+《幽霊街(DIS)》
コンボ①のパーツ集め用組み合わせ。
追加ターンスペルはいっぱい入っているため、発掘中にそのうち墓地に落ちる。
見た目が強くなさそうなので、体感としてヘイトが上がりにくい。

②《壌土からの生命(RAV)》+《霧深い雨林(ZEN)》+《永劫での歩み(TSP)》
コンボ②のパーツ集め。
盤面の土地が揃っていて、ウーロ脱出用の餌も用意しなくていい時はこっちを選ぶことも。

③欲しいカード+《有毒の蘇生》+《任務説明(GRN)》
欲しいカードの部分は大体《交易路(MMQ)》。


いずれのパターンでも、既にパーツの一部がある時はヘイト値や仕掛けるタイミングを考慮し、《平穏な茂み(ONS)》や追加のタイムワープあたりをアドリブで混ぜる。

デッキの長所

・脅威が可視化されにくい
ゲーム序盤のアクションが

・地道に土地を置く
・ウーロ脱出のための墓地肥やし
・死なない程度の盤面への干渉

以上の3点になりやすく、盤面が相対的に他のプレイヤーよりも弱く見えることが多い。

上述の直観サーチ①からコンボ①につなげるのが代表例で、マナ基盤を持ってきて《壌土からの生命(RAV)》を回しているだけという状況に見え、盤面から正確な脅威度が計りにくいため、他のプレイヤーからのマークが甘くなりがち。

・統率者がロングゲームに強い
6/6のボディはEDHでよく見る大抵の生物より大きく、盤面に着地すればどこかしらは低リスクで殴ることができる。

また、一度殴り始められれば誰かに盤面でプレッシャーをかけつつリソースの回復ができ、破壊するスペルや相討ちでの対応でなら(墓地さえあれば)4マナで場に帰って来れるため、継戦能力が高い。

そのため、卓全体で妨害しあった後など、いわゆる「グダッた状況」でもバリューが高い。

デッキの短所

・速度勝負が苦手
分割で払えるとはいえ、ジェネラル着地にUUUGGG1と墓地5枚が必要なので、高速でゲームを決めに来るジェネラルに囲まれるなど、速度を求められる展開は厳しいものがある。

極力速さが求められるゲームにしないように立ち回るのが理想だが、どうしようもない場合は《もみ消し(SCG)》でウーロの2T着地か《水蓮のコブラ(ZEN)》で行動回数を増やせるハンドを狙って行こう。

・早期に1vs3の状況になると厳しい

《ネクロポーテンス》のように暴力的なドローをするカードがなく、追加ターンスペルという単体では盤面に影響を及ぼさず、追加のアクションで何ができたかで強さが変わるカードが多数採用されている。

そのため、周りのプレイヤーのリソースがあまり削られていない序盤のような段階で、3人からヘイトを受けた上でまとめて蹴散らすにはリソースが足りないことが圧倒的に多い。
序盤は1番派手に動いているプレイヤーを隠れ蓑にして、極力目立たないように盤面を整えていく動きを心掛けつつ、ウーロ着地に向けて力を貯めていこう。

最後に

本記事を通してジェネラルとしてのウーロに少しでも興味を持ってもらえたら幸いです。
それでは、良いEDHライフを!


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