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EDH《雷の頂点、ヴァドロック(IKO)》紹介

こんにちは、無印です。
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普段は立川のカードショップサトPinと言う店舗をメインにEDHをプレイしています。
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ラドンこと《雷の頂点、ヴァドロック(IKO)》が感触良い所まで調整できたので記事にしました。

デッキリスト

https://www.moxfield.com/decks/pk-OZQvdvk2vB7kxDhbWHA
9/10時点の最新のリストで、パワーレベルは8くらいです。

どんなデッキか

ヴァドロックの変容時の能力と、マナコスト減少カード・フリースペルを組み合わせてループコンボを狙っていくデッキです。

コンボパーツが盤面に触るカードなので似非ミッドレンジとして立ち回れる点、ヴァドロックの能力で墓地のコンボパーツや妨害を複数回拾えるため、粘り強く戦えます。


コンボ

搭載している主なコンボは以下の3通り。
全てが完全に独立しているコンボパーツではないので、いずれかのルートを取りながら他のコンボに派生することも多い。

変容ループ
1)フリースペルルート
種となる変容元生物+ヴァドロック+バウンスで無限ループを狙うルート。
フリースペル生物(《フェアリーの大群(ULG)》《波止場の恐喝者(C19)》)と《断絶(ULG)》にマナ軽減カードを組み合わせることが多いので、フリースペルルートとしている。

種生物+ヴァドロック+バウンスの1ループ中に、マナ軽減もカウントして6マナ分出せると無限にヴァドロックを出し入れできるようになり、1ループ7マナ以上で無限マナになる。

具体的な組み合わせ例として、以下が挙げられる。

・《語りの神、ビルギ(KHM)》+《フェアリーの大群(ULG)》+《断絶(ULG)》
・宝物5個以上の《波止場の恐喝者(C19)》+《断絶(ULG)》
・宝物7個以上の《波止場の恐喝者(C19)》+《断絶(ULG)》以外のバウンス
・《サファイアの大メダル(TMP)》+《フェアリーの大群(ULG)》+《断絶/(ULG)》+《イゼットの煮沸場(C21)》 など

上記のほか《High Tide》経由や、ヴァドロック以外の変容生物とマナ加速など、1ループ6マナ以上の条件を達成できるパターンは無数に存在する。


2)コピールート
伝説でない種生物+生物コピー呪文+バウンスで無限ループを狙うルート。
上記のフリースペルルートと比べて手札に要求されるカードや、ループに入るのに必要な初期マナ数がかなり多いので狙う頻度は低い。

ただし、コピールートでは1ループに必要なマナが4マナとフリースペルルートより少なくて済む。

また、変容で得た能力はコピートークンにも引き継ぐため、1ループ毎に唱えられる墓地の呪文数が1ずつ増えていくので、キャントリップが1枚でもあればそのまま勝ちまで行ける点は本ルートの強みである。

また、こちらのルートは変容後の生物が「伝説」だと成立しないため、種生物にヴァドロックを変容する際に「下」を選ぶ必要がある。

具体的な組み合わせ例として、以下が挙げられる。

・宝物4個以上の《波止場の恐喝者(C19)》+コピー呪文+バウンス
・《フェアリーの大群(ULG)》+コピー呪文+《断絶(ULG)》
・種生物+《煮えたぎる歌(MRD)》or《ジェスカの意志(CMR)》+コピー呪文+《断絶(ULG)》 など

墓地から唱えられる呪文数が増えていくので、墓地に落ちるカードでURR1を作れればループに入ることが可能である。
また、変容元の生物を《波止場の恐喝者(C19)》《フェアリーの大群(ULG)》にする場合はコピーのタイミングでマナが増えるため、開始時の必要マナの負担が軽くなる。

Tips:各ルートまとめ
▼フリースペルルート

・ループ開始時に手札を要求しない
→場に種生物とマナ軽減、墓地にバウンスがあれば、変容ループに入れる

・ループ開始時の必要マナ数が少ない
→場が整っていればヴァドロック分の4マナで済むので、カウンター等でのバックアップを構えやすい

・1ループのマナ数が多い
→1ループに最低6マナ、無限マナにするには7マナ必要になる

・勝ち手段へアクセスする方法が必要
→サーチやライブラリを削れるカードなら何でも良いが、キャントリップだとドローの結果次第になってしまう点は注意

▼コピールート
・手札にバウンスが必要
→コピー呪文は墓地でもよいが、初回コピー後にヴァドロック本体を回収しなければならないため、手札にバウンスが必要

・ループ開始時の要求マナが多い
→ループに入るまでに最低でもヴァドロックを2回とバウンスを1回唱えなければならず、コピーとバウンス以外を唱えられるようになるのは3回目以降なのでかなりのマナが要求されることになる

・ループ後の要求マナは少ない
1ループは4マナでOK

・勝ち手段へのアクセスが若干楽
キャントリップが落ちていれば、そのままライブラリーを引ききれる


死の国からの脱出
《死の国からの脱出(THB)》+《ライオンの瞳のダイアモンド(MIR)》+《思考停止(SCG)》

ジェスカイカラーでよく見るコンボ。
ヴァドロックで《死の国からの脱出(THB)》を拾えるので、他のジェスカイカラーの統率者よりも気軽にコンボを仕掛けられる。


無限トークン
《二重詠唱の魔道士(CMR)》+《双つ身の炎(JOU)》or《熱の陽炎(LRW)》

墓地依存せず、《耳の痛い静寂(ELD)》もすり抜けられるコンボ。
どのパーツも単体で最低限の仕事ができる点は高評価だが、コンボ時の赤マナ要求量が多いのがネック。


ハイシナジーカード

《断絶(ULG)》
デッキ内で一番強いバウンス。
他のバウンスより対象範囲が狭いが変容ループ時に2マナ換算できるため、《呪文探求者(BBD)》や《商人の巻物(8ED)》でのサーチ頻度が最も高い。

《波止場の恐喝者(C19)》
概ね自身のマナコストよりも場に出る宝物の方が多い最強の種クリーチャー。
マナ軽減の補助がない状態でも宝物5個以上で《断絶/Snap(ULG)》、宝物7個以上でどのバウンスとでも無限マナになる。

《フェアリーの大群(ULG)》
第二の《波止場の恐喝者(C19)》。
マナを増やすにはマナ軽減や《High Tide》、バウンスランドを絡める必要があるが、《波止場の恐喝者(C19)》と異なり対戦相手の場に依存せずに変容ループに入ることができる。

また、色マナがカツカツの本デッキにおいてはマナフィルターとして使用することも割とある。

《語りの神、ビルギ(KHM)》
ヴァドロックの能力で唱える呪文にも反応するので、マナ軽減枠として最も強い。
最低限のスタッツもあり変容元にもなれる点も優秀。

弱点はマナ軽減枠の中では3マナと重い点と、伝説のためコピールートの種生物に使えない点。

他にもマナ軽減枠として以下の3種類を採用しているが、それぞれ一長一短。

1)《サファイアの大メダル(TMP)》
・無色で置けるため色の負担が軽い
・反応するカードの幅が広い
・生物除去が当たらない

2)《陽景学院の使い魔(PLS)》
・《帝国の徴募兵(PTK)》でサーチできる
・最低限変容元にできる
・反応するカードの幅が広い
・ヴァドロックを防衛はなくならないので注意

3)《両生共生体(IKO)》
・《帝国の徴募兵(PTK)》でサーチできる
・最低限変容元にできる
・変容でルーティングできるので、追加のサーチやドローなど、
 勝ち手段へのアクセスの目途が立っていなくても勝ちに行ける
・ヴァドロックしか軽減できないので、汎用性は低い

《セヴィンの再利用(C19)》
墓地から唱えたときにコピーなので、ヴァドロックの能力で唱えてもコピーされる。
ヴァドロックと異なりクリーチャーも拾えるため、波止場を釣ってバウンスで回収してから変容ループに入るなどの動きが可能。

土地も拾えるので、暇なときにフェッチを釣ってマナ加速に充てることも割とある。

《戦慄衆の秘儀術師(WAR)》
素の状態でも、変容元としても優秀。
除去やキャントリップ、《悟りの教示者(MIR)》を使いまわせるだけで強いが、ヴァドロックで能動的にパワーを上げられるので能力を寄り強く使うことができる。

また、秘儀術師経由で《High Tide》を2回打って第2メインに変容ループをスタートさせるなど、コンボ用のマナ加速としても使用できる。


フィニッシュ

変容ループおよび脱出コンボ時のフィニッシュ手段は主に以下の4通り

1)無限《稲妻(M10)》
変容ループで無限マナを作れるときの主な勝ち手段。
変容ループに《伝承のドラッキス(IKO)》or《海駆けダコ(IKO)》を追加することで無限に《稲妻(M10)》を撃てる。

2)無限《君は囚人を見つけた(AFR)》or《叱責の風(AKH)》
変容ループで無限マナを作れるときの勝ち手段その2。
何らかで稲妻が追放されている場合はこちらでライブラリーアウトさせよう。

3)《思考停止(SCG)》
変容ループによる無限ストームからライブラリーアウトさせられる。
上記2つと異なり、1ループ6マナしか確保できない場合でも変容ループ開始時の残りマナ次第ではそのまま勝てる。

4)最強の手札を構えてヴァドロックで21点削る
該当の呪文が全て追放されているなど、何らかの理由により稲妻・ライブラリーアウトで勝てない場合の最後の勝ち手段。

変容ループに《伝承のドラッキス(IKO)》を追加することで墓地のソーサリー・インスタントを好きなだけ回収できるので、フリースペルで土地をすべて起こした状態で「《時を解す者、テフェリー(WAR)》+《沈黙(M10)》+カウンター複数」のような手札を構えられる。
必要なスペルを回収した後《伝承のドラッキス(IKO)》を手札に残すことで、翌ターンに再度スペル全回収+土地アンタップが行えるので、何もできない相手をヴァドロックで7回殴って倒そう。


入ってないカード雑感

・各種変容カード
《伝承のドラッキス(IKO)》《海駆けダコ(IKO)》以外はのジェスカイカラーの変容カードはコストが重い割に効果がいまいちなため入っていない

・《流浪のドレイク(USG)》
フリースペルとして扱うには土地が5枚以上必要なため安定しない

・《時のらせん(USG)》
墓地を掃除してしまうのが痛い

・《黄金架のドラゴン(KHM)》
5マナが重い
スタンの変容デッキではヴァドロック・ドラッキスを4枚ずつ入れられたのでループの種として優秀だったが、EDHでは1枚ずつしかないため、ドラゴンを軸にした変容ループを組むことが困難

・《激情の後見(C20)》
メインコンボが変容ループであるため、ヴァドロックが場に居る時間の方が短くピッチとして打ちにくく、概ね3マナの否認でしかないため不採用

ヴァドロック回収時の除去をかわすことができ、3マナでキャストしても上振れが発生しうる《偏向はたき(C20)》のみ採用としている

・《金粉のドレイク(USG)》
自身がオーナーの生物にしか変容できないため、ドレイクで交換してきた生物を変容元として使用できない点が使いにくい
ヴァドロックで使いまわせないソーサリー除去に使用感が近いので現在は不採用
バウンスとの組み合わせは強いので、想定環境によっては入れなおす

最後に

コンボのルート分岐が複雑で、フリースペルを使いまわすことが多いため、ガチャガチャしたチェインコンボが好きな方には楽しめるデッキだと思います。
本記事を通してヴァドロックに少しでも興味を持ってもらえたら幸いです。

試しに有料設定をしてみました。
大したことは書いてないです。

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