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【プロンプト付き】AIイラストの表現力、半端ないって!【子供の落書き編】

トップのイラストはniji・journeyで生成した「子供の落書き」です。これがAIによって生成された絵だと初見で見抜ける人はほとんどいないかもしれません。たぶん、一般的に想定される「AIが生成するイラスト」の範疇を大きく逸脱しているせいだと思います。
実はAIさんはこんな絵柄だってサクっと生成してしまうんです。イラスト生成AIの表現の幅広さ、画風の豊富さ、そしてその無限の可能性はとてつもなく広くて深いことに気が付くと、イラスト生成AIとの付き合いはもっともっと楽しくなります。
というわけで「AIイラストの表現力、半端ないって!」シリーズ第3回は「子供の落書き」を生成するプロンプトのご紹介です。


▶「誰もが」、「簡単に」、「上手で」、「綺麗な」イラストを作れる時代

生成AIの登場により、これまで一部の絵の上手い人しか味わえなかった「上手なイラストを描く」という快感を、誰もが簡単にできるようになりました。まさに「誰もが」「簡単に」「上手で」「綺麗な」イラストを作ることができる時代の到来なのです。
絵の上手に描くことができず、それがコンプレックスだったという方々にとって、イラスト生成AIの登場は神のごときエポック・メイキングだったといえるでしょう。
そんな人たちがSNSとかで「AI絵師!」とか名乗ってしまうのは、はじめてバイクの免許を取った高校生がはしゃいで「スピードの向こう側!」とかいいながら暴走しちゃったりするのと同じような感じで、仕方のないことなのだと思います。
なので先輩絵師さんたちはキレまくらずに、彼らを生暖かい目で見守ってあげましょう。

▶AIさんは落書きもイケる

「誰もが」「簡単に」「上手で」「綺麗な」イラストを作ることができる。
――そんな時代だからこそ、生成AIイラストを使って「上手」や「綺麗なだけ」ばかりを追求するのはちょっと勿体ないのではないかと思います。
なにしろ生成AIさんはとてつもなく器用で、恐ろしいほどの表現力を秘めています。その器用さはありきたりに「上手で」「綺麗な」イラストだけではなく、実は「下手」で「きたない絵」でも発揮されます。
しかし、「わざわざAIを使って下手な落書きを作る意味があるのか?」という疑問もあるかと思いますが、ある程度以上うまく絵が描ける人は逆に「下手な落書きを描く」のが下手な場合が多いので、実は需要はあるんじゃないかな、と思っています。

上の絵が、上手い人の描く「子供の落書き」の代表例的なやつ。下手っぽく装ってみてもどこかしらセンスの良さや手慣れた感じが出てしまう。余談だがアニメ「ザ・ファブル」で「絵がど下手という設定の主人公が描いた絵」がすごくシンプルで手慣れた感じが出ている「偽下手落書き」の代表ではないかと思われる。興味のある方は検索してみよう(ちなみに原作はもう少し下手感が出ていた)。

絵がうまい人は、わざと下手に描いてみてもどこかしらにわざとらしさやセンスの良さが出てしまい、味のあるヘタウマ漫画にしかならず、なかなか「無邪気な落書き」を作ることが難しいです。なので、意外と下手な落書きの持つイノセンスにあこがれていたりすると思うのです。
とまあ、そんなわけで今回は「子供の落書き」を生成するプロンプトのご紹介していきます。

▶落書きを生成するコツ

今回もmid/niji journeyの場合の生成法について解説します。niji journey以外の生成AIでご利用の場合には、説明が当てはまらなかったり、別途チューニングが必要になると思われます。ご了承ください。

今回はこれまでご紹介したような、これを入れればOK的なキーワードとなる単語はありません。「Doodles drawn by children」(子供が描いた絵)、「poor drawings」(下手な絵)のように落書きを起想する文言を入れていきます。
また、「a picture drawn by a 3 year old」(3歳児が描いた絵)や「Kindergarten children's drawings」(幼稚園児の絵)などのように年齢を指定するよな文言も効果があります。ほかにもなど、似たようなイメージを連想させる単語をプロンプトに足して補強してみて下さい。
しかし、上記のプロンプトだけではなかなか「イイカンジの子供の落書き」にならないかもしれません。それどころかいかにも上手な人が描いた「ヘタウマ作風の絵」になってしまうことが多いです。
困ったことに(?)最近のAIは絵がうますぎるのです。

なので、niji journeyの場合、少しバージョンを下げて--niji 5で生成した方がそれっぽくなります。さらにstylize値を低めに設定することで「絵の下手さ」を際立たせることができます。今回掲載している作例はだいたいstylize 1~10の設定で生成しています。

左(niji6 &stylize 1)だと、いわゆるヘタウマ的な「そういう画風のアート」感の強い仕上がりになる。その点、右(niji5 & stylize 1)はホントに落書き風でなんかすごい。

▶作例とプロンプト

いくつか「子供の落書き」の作例と、そのプロンプトを載せていきますので、参考にしてみてください。プロンプトはniji・journey用です。
掲載プロンプトを見るとわかると思いますが、低年齢感がなかなか出なかったので、「3 year old」を何度もプロンプトに入れて幼い無邪気さを強調したりしています。今回は決めのキー単語がないぶん、再現性には難があり、様々な試行錯誤が必要になります。

しょっぱなから「3 year old」を複数回使ったのプロンプト。「lined notebook」で罫線の入ったノートに落書きした感じを演出している。:プロンプト→ A picture drawn by a 3 year old, I am writing a picture of myself sitting at a desk in a classroom with my three friends taking a class in a lined notebook. Doodles drawn by children, poor drawings, rough sketches, colored pencils, doodles drawn by 3 year olds, simple, line drawings, messed up --ar 7:6 --stylize 1 --niji 5
落書き生成のプロンプトは上の絵とほとんど同じ構文。東京タワーを襲う怪獣という題材でnijiさんに落書きしてもらっている。:プロンプト→ A picture drawn by a 3 year old, I am writing a doodle in a lined notebook that says Tokyo Tower will be destroyed, the giant monster that is attacking the streets of Tokyo. Doodles drawn by children, poor drawings, rough sketches, colored pencils, doodles drawn by 3 year olds, simple, line drawings, messed up --ar 7:6 --stylize 1 --niji 5
少し簡略化したプロンプト。お父さんとお母さんと車に乗ってドライブしている情景を描いてもらった。:プロンプト→ A child's doodle, a bad drawing, a father driving a car and a mother in the passenger seat. 3 year old's drawing, rough sketch, line drawing, about, worst test, colored pencil, squishy, --s 1 --niji 5
こちらはお父さんとプールで遊んだ様子を描いてみらった。特に違う点としてはstylizeが10になっている点だろう。:プロンプト→ A picture drawn by a 3 year old, It depicts going swimming in the pool with his father during summer vacation. Doodles drawn by children, poor drawings, rough sketches, colored pencils, doodles drawn by 3-year-olds, simple, line drawings, messed up --stylize 10 --niji 5

今回はまったく実用性のない技術のご紹介になりましたが、いかがだったでしょうか。イラスト生成AIの幅の広さと可能性の一端を感じて、楽しんでいただけたらいいなと思います。


▶「AIイラストの表現力、半端ないって!」シリーズ


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