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【プロンプト付き】AIイラストの表現力、半端ないって!【フォトリアル系AI生成は雰囲気重視でいきたい編】

これはもう好みの問題なので、何が正しいとか、どれが良いとかではなく、個人的にフォトリアル系の絵を生成する場合には雰囲気重視でいきたいな、と思っています。エロさ重視とか生成しやすさ重視とか嗜好はひとそれぞれですが、今回は「雰囲気重視のアート系フォト」のお話ということでお願いいたします。


▶技術進歩はいつもエロと共に

ネット上で見かけるAIイラストのフォトリアル系といば、99%は写実的で性的な要素を山盛りにした女性の絵になるでしょう。
似たような質感で似たような顔立ちのエロい女性たちの画像の需要は、それはもうすさまじく、巷には非実在的フォトリアル彼女のエロ画像であふれかえっています。それは必然であり、仕方のないことです。
人類史上、新たな技術が芽吹きそれが進歩・進化の速度を上げていくとき、その進化を牽引するのは「戦争」か「エロ」であるといわれています。
新しい技術が生まれ広がっていく過程で、人は必ず「これってエロいことに使えねえかなぁ」と考えます。何故ならエロいことは儲かるからです。
特にデジタルの世界ではそれが顕著で、ビデオの普及もDVDの普及もインターネットの発展もデジカメの普及も3Dを含むCGの進化も、そしてイラスト生成AIの進化も、すべてが大いなる欲望と、それによって生まれる巨大マーケット(とそれに伴う莫大な利益)が技術革新の原動力となり世界を変えていくのです。

Stable Diffusionでサクっと生成した非実在女性。エロいフォトリアル系画像の生成ならSDに限るね! というわけで胸から下をトリミングしているが、フルサイズだとかなりとんでもないハレンチ(死語)画像になってしまった。こんな感じのエロ系画像がいとも簡単に量産されてしまう。そんなわけでネット上にはわけわからん超巨乳非実在女性の画像があふれまくっている。ことの良し悪しはさておき、究極のエロを目指して技術は進歩していくのだ。

▶アートとしてのAI画像

まあ、そんな感じで性欲と金欲を両輪に邁進するイラスト生成AI界隈ではあるものの、さすがにそれだけではちょっと寂しい気もしてしまいます。
イラスト生成AIの表現の幅はとんでもなく広く、それはフォトリアル系の生成でも変わりません。写真と見分けのつかないような高精度な画像を作ることもできますが、それ以外の表現だってできることを忘れてもらっては困ります。なかでも矛先を雰囲気重視の「アート」に向けたとき生成AIは無限の力を発揮します。

構図的な甘さはあるものの、色味や構成要素など「雰囲気」だけならばアート寄りの空気管を十分に見せてくれる「生成AIの作った写真」。画像の中に潜む生成AIならではのデタラメな描写が、「アート」という切り取り方をした瞬間、一気に強力な武器へと変わる。

▶エイジング加工で雰囲気をつくる

生成AIで作るフォトリアル系の作品となると綺麗でクリアなポートフォリオ的な写真をイメージしますが、そこをあえてオールドライクを狙った粗い白黒写真風の生成にしてみるとなんかいい雰囲気が出ます。

レトロ写真風に仕上げるにはエイジング加工関連のプロンプトを組み込むといいでしょう。イイカンジにレトロ感が出せれば、指とか細部の不整合なんかは雰囲気で押し切れると思います。

「エイジング加工」とは、物や素材を人工的に古びたような風合いに仕上げる加工方法のことです。これにより、新しい製品であっても、長年使い込んだかのようなヴィンテージ感やアンティークな雰囲気を演出することができます。エイジング加工は、家具、衣料品(特にデニムなどのファッションアイテム)、靴、アクセサリー、車の外装など、さまざまな分野で使用されています。この加工によって、使用感や風合いをわざと出し、独自の魅力を持たせることが目的です。

▶エイジング加工のプロンプト

今回はmidjourney(v6.1)で生成しています。以下にプロンプトを載せておきますが、midjourney以外で生成する場合には調整が必要になると思われます。ご了承ください。

上の写真はバリバリにエイジング加工を施して生成したものです、プロンプトはこんな感じになっています。

faint printing, distressed texture effect, Japanese girl of beautiful eyes, Two kawaii Japanese women, one with long hair and glasses, the other short with a bob cut, are dancing happily, smile, long black hair, high heels, white dress. high quality, photo reality, noise, bokeh, 36mm film, photography, sunlight, sepia color film, faint printing, distressed texture effect, Photos from 100 years ago, Tattered photographic paper. --ar 11:8 --v 6.1

プロンプトに含まれているエイジング効果のあるワードは以下の5つです。どのワードもイラスト生成界隈ではけっこう有名なものです。

faint printing:かすれた印刷
distressed texture effect:ダメージ効果
sepia color film:セピアカラー
Photos from 100 years ago:100年前の写真
Tattered photographic:ボロボロの印画紙

効果を強めるため、faint printing:とdistressed texture effectは文中で2度使っています。プロンプトの2度掛けは賛否両論ありますが、個人的にはそれなりに効果があり有効だと思っています。
まあ、とにかく写真をボロボロにするため、これでもかとエイジング効果のある文言を重ねているわけです笑
人物描写でも被写体(?)の日本人感をちゃんと出すために「Japanese girl of beautiful eyes」「Two kawaii Japanese women」と Japaneseを2回織り込んでいます。girlとwomenを混合させているのはわざとです。

以下に掲載している写真も、人物描写や風景描写などは異なるものの、エイジング加工に関しては同じような感じのプロンプトで生成しています。

▶アートなら異邦人もイケる

プロの仕事以外では外国人モデルを使った撮影は難しいですが、生成AIなら簡単です。異国生まれの生成AIさんたちはむしろ異邦人を書く方が得意ですから、積極的に異邦人さんたちをモチーフとした作品を生成していくといいでしょう。
イラストの場合、日本人好みの画風は極端に限られており外国風味が混じった場合、結構な確率で拒否反応を食らってしまいます。しかしフォトリアル風で、かつアート方面狙いとなれば異邦人を描いた方が雰囲気は増す場合がありますし、結構な確率で受け入れられます。
エロ方面を狙わない限り異邦人系の生成もシャレオツな雰囲気出るのでイケると思いますよ!

▶スタイルリファレンスでアートする

midjourneyの場合、「スタイルリファレンス(sref)」を使うと楽にアート味を足していくことができたりします。
スタイルリファレンスの機能についてはそのうち詳しく説明するとして、とりえずここでは「画風を固定するパラメータ機能」という感じでとらえておいてください。気になる方はいろいろ調べてみてくださいね。
今回ご紹介するのsrefコードは「--sref 3398397627」です。これをプロンプトに加えると一気にアーティスティック感の強い写真が生成されます。

プロンプト→ girl. --sref 3398397627 --ar 8:5

プロンプトはgirlのみで、srefコードとアスペクト比の設定だけつけたものです。もう少しプロンプトを付け加えてみると…

プロンプト→ young japanese girl, smile, long black hair, high heels, casual fashion, full body, --ar 2:1 --sref 3398397627

「若い日本人の少女、笑顔、長い黒髪、ハイヒール、ジュアルファッション」という人物描写と、full bodyという構図指定を入れただけで、なんかアートっぽい感じになってしまいました。これがsrefの威力です。ちょっとプロンプトをいじれば…

こんな感じで同じテイストの画像が簡単に作れてしまいます。
アート写真向きのsrefはほかにもいろいろあると思うので自分で発掘してみてください。

▶その他sref

ここではあえてsrefコードはご紹介しませんが、以下のように特徴的で簡単にアートできちゃうsrefはいっぱいあります。どっかの記事によるとsrefは42億9496万7295種類もあるらしいです。びっくりですね💦 

最後にsrefをまとめているサイトをひとつご紹介します。ネットをあさったり生成でいろいろ試して、素敵なアート系srefをいっぱい見つけてください。


▶「AIイラストの表現力、半端ないって!」シリーズ


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