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【9/4】No Fish No Life活動日誌 vol.1
はじめに
初めまして、海士町で大人の島留学生の前田博登です。定置網の大敷さんや多くの方に協力していただき、9月から海士町で未利用魚加工事業を始めることになりました。
事業名 :No Fish No Life
メンバー :前田博登(食PJ)
瀧直人(大交流PJ)
乙川翔太郎(大交流PJ)
活動日 :毎週水曜日(現段階)
今後、自分達の活動の認知拡大と日々の活動に対する意見を集めるために、定期的に活動報告等を行なっていきます。気軽に質問や感想、アドバイスを頂けると嬉しいです。
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未利用魚とは
美味しいけど市場に出回ることがない魚の事を未利用魚と言います。未利用魚になる理由としては、物流出荷費用で物価割れ、規格外、見た目が悪いなどが原因にあります。
漁で市場に出回らない魚は3割にもなり、海士町の大敷さんだけでも年間数百トンの魚が使われていません。
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未利用魚加工事業をやる理由
海士町に来て、"自分達の生活に馴染みのある魚の一部が使われていない現状"と"島なのに魚の普及ができていない"という事を感じました。海士町では魚を購入できる場所が、菱裏か崎地区の離れた場所にしかありません。そのため、魚が欲しくても買えないという島民の声を多く聞きます。
こういった問題を解決すべく、食のプロジェクトの業務として未利用魚を商店に置いてみるという活動を始めました。実際に商店にお魚を届けると島民の方の反応が良く、多い時に30キロ持っていっても完売でした。
この活動を通して、未利用魚に大きな可能性があることに気づき、さらに未利用魚を活用するには加工の必要があると考えました。普段使われていない魚も加工することで、輸送コストの問題や見た目が悪いという問題も解決することができます。
そこで同じ未利用魚の問題をどうにかしたいというメンバーを集め、9月から加工事業をやることに決めました。
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活動開始(9/4)
加工について何をやったらいいのか、何も分からない状態。まずは、分からないなり仕入れから味付け、密封まで全ての工程をやってみることにしました。
朝の6時半に大敷さん(定置網)へ未利用魚を仕入れに向かいました。魚の仕分け作業がすでに終わっており、バタバタで魚を集めました。
時期の影響か、地球温暖化のせいか、エチゼンクラゲが大量に入っており、仕入れ作業に苦戦…今回の未利用魚は、基本的に小さいイサキ、カワハギでした。
7月や8月に大敷に行った際はサバやアジも多く取れており、時期によって取れる魚も量も大きく変わります。毎月、魚の種類と量に対応する加工をしなくてはいけないため、その点が大変になりそうです。
まずはお試しのため、イサキの計3キロを持って菱浦の加工場へ。
加工場では、未利用魚を捌き→味付け→密封まで行いました。味付けは2種類を試し、王道の煮付け、海士町の特産品でもある小醤油みそを使った味噌煮で試作。
実際に食べてみて味はうまかったけど、食べている時に骨が気になって商品化できる状態ではなかった。骨を気にしてしっかりと5枚おろしにすると効率が非常に悪い。かといって骨つきだと食べにくい…
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感想
実際に活動をすることで、自分達に何が足りない事、どこまでやれるのかなど計画を立てる上での問題を洗い出すことができる1日でした。朝から問題続きでどうなることかと思いましたが、形にするところまで行けてよかった。
まだ解決しないと行けない問題や考えなくては行けないことは山積みで大変だけど、それ以上にこの活動が楽しい。
最後に試作を持っていき、商店の方にいくらだったら買うか、どんな形なら買うかなどを実際にアドバイスをいただきました。自分達にない発想や実際に毎日食卓に立つ主婦の人の声が聞けて目から鱗でした。
今日の経験や周りの方からのアドバイスをもとに、10月には自分達の商品が商店における状態を目指します!