授乳カフェ怪文書その2

 ママをやってきてたまに聞かれること。「赤ちゃんってどうやるんですか?」っていう質問。え? みんな赤ちゃんだったじゃんわすれちゃったの?!?! なんて恐ろしく次元の低いマウントを取らず少し真剣に考えてみた。赤ちゃんとはなんぞやと。私もこうかれこれ8か月ほどおぎゃってきましたが… 改めて字面にすると最悪だな… 8か月… おぎゃりかたみたいなものをちょっと考えてみた。

・リアリティをもとなくていい。
 制御不能な暴走機関車のようなリアリティにあふれた赤子である必要はない。わざとオギャオギャいったり過剰ないやいやをするなど制御不能なリアリティを出す必要は全くない。いやもちろんテイスト漬けとして俺もたまにやるけど… 小さい姪がいるが、あの不条理な理由の泣き声はやはりダメージがはいるのだ。あれを忠実にエミュレートする必要はない。それが好きな子もいるようだが… マストではないと思う…

・煩悩を捨てる。
 「それお前がいうの?!?!?!」と思うかもしれないが、聞いてくれ。ここでいう煩悩とは権威欲みたいなもので、自分をよく見せようとか、かっこつけたいとかそういう欲望の話がメインですよ。赤ちゃんはあくまで生存のために保護力のある存在に身をゆだね乳をすするのであってそこに見栄も体裁もいらないんですよ。そう、羞恥心を捨てるんです。簡単に言うなと思うかもしれないですが、こちらはとっくに捨ててるのでこればかりは… がんばってください。 あともちろん性欲もむき出しにしたらだめですよ。こう胸に顔をうずめたりとかふとももにほおずりしたりとかそういう欲望に忠実なムーブは避けるべきなんですよ(どの口がいうのか)

・弱音を問題のない範囲で話す
 自分はこれじゃないかなーって思うんですよね。甘えるってことの本質。例えば仕事つらいみたいなのいうと意識高いマンは「成長のチャンス!」っていうし不幸自慢マンは「仕事がつらいのはあなただけじゃない」っていうし、努力マンは「そう思うならスキルを得て転職を考えては?」っていうし、アドバイスマンは「問題点を具体的に」っていうし、マジレスクソヤロウは「でも金をえるためにしかたないじゃない?」っていうじゃん。インターネットにはこんなくそどもしかいねえ!! そうじゃねえんだよ「つらい」っていったら「つらいねぇ~よしよし~」って言ってほしいんだよ!! 授乳カフェを経験してからというもの、ただ聞いてほしいけどだれにもいえないことであふれかえってるなと気が付かされたんですよね。

 話は一気に横道にそれるけど俺の大好きなゲームにDSの初期の名作「押忍!戦え!応援団!」ってのがあるんですよ。これ単なるタッチディスプレイをつかったリズムゲームで、ノーツをたたくと主人公たち応援団が、いろんな困難に立ち向かう人を応援して、ゲージがあがると彼らの状況が好転していってゲージが下がるとバッドエンドまっしぐらっていう、ゲームとしてはかなりありきたりなものの組み合わせ。それでもこのゲームのはちゃめちゃにすきなところ応援団ほんとに応援しかしないないんですよ。ほんとに。目の前に何があろうと、本当に応援しかしない。情けなく「おうえんだ~~~~ん!!」って悲鳴をあげた人たちが応援によって引き出された自力で困難を乗り越えていくんです。応援する相手はほんとばかげたものからシリアスなものまでさまざまなんですがとにかくポジティブなメッセージにあふれた最高の作品です。国内ではいまいちだったのですがなぜか海外で受けて、移植ではなくゼロから作り直したエリートビートエージェントという海外版はいろんな賞を総なめにしました。これも輸入して遊びましたが最高の作品です。

 授乳カフェは自分の中では押忍!戦え!授乳団!だと思うんですよね。アプローチこそ違えど。弱音を吐いた人たちがまた前を向く場所。だからママをやるときはアドバイスしない、他言しないをとても気を付けています。他人を自分の問題に巻き込まなくてもはけば楽になることはたくさんあるし、「つらいねぇ」っていう自分の気持ちをひとにいってもらうことっていうのは本当に楽になります。 もちろんマストではないですが、自分が強いなどという錯覚をすて人に聞いてほしい弱みを持って甘えてみるというのがまとめになりますでしょうか?

*以下に募金してくれえた人向けに数行の駄文あり。見る価値はない。

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