#note書き方座談会 レポ @校長室
わたしは、その日、文芸部の部室にそっと置かれた首振りの置物—あ○べこをイメージしてください—です。そんなわたしの前を、まるぶんくんが大きな声でこんなことを言いながら通り過ぎました。
「そうか、空いてるのか……」
どういうわけか、午後になってもこのことが頭にちらつき、わたしの首は上下にゆれました。気がつくと、わたしはまるぶんくんを呼び止めていて「まだ席は空いていますか」と首をゆらゆらさせていました。
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「note書き方座談会」に飛び入り参加した文芸部員、辰巳ろんです。
校長室で開かれた #note文芸部 、第3回目 #note書き方座談会 は、
司会:逆佐亭 裕らくさん、サポート:まるぶんくん、
参加者:moonさん、千羽はるさん、(い〜のさん)、辰巳ろんでした。
座談会のレポートをお送りします。
なるべく簡潔にと書き始めたのに、やっぱり情報量が多くなってしまいました。ゆっくり読み進めてください。
主な話題は次にある通りです。それではどうぞ。
文書を書くときはスマホ派?それともPC派?それぞれの利点は?
▶︎PC派
腰を落ち着けて書ける。熟考して書ける。神経がいきわたる。かっちり書ける。思考に入力が追いつく。さくさく打てる。
▶︎スマホ派
どこでも思いついたらすぐ書ける。直感でさらりと書ける。隙間時間に作業できる。次々に文章が湧く時に向いている。手軽。
▶︎両方派
全体入力はPCで、細かい修正はスマホでする。
文章を書く際に音楽を聴いたりしますか?
▶︎聴く
必ず聴く。主に歌詞無し、書きたいテーマに合っていれば歌詞ありもオーケー。文章に集中すると聞こえなくなるが、プレイリストは流し続けている。
※受験勉強では、ラジオ聴きながらじゃないと勉強できなかった。数学などの計算系は聴かなきゃできない。
▶︎途中まで聴く
世界観に入り込む足がかりとして聴くが、文章スイッチが入ったら止める。
世界観に似合う音楽を求めてYouTubeを彷徨う。ぴったりのものを見つけると繰り返し聞く。
※受験勉強では、勉強にノって来たら消す。
▶︎聴かない
文章に集中するため音楽を聴いている余裕がない。
※受験勉強では、音楽はなし。暗記系では聴かない。
音楽以外だとどんなものから着想を得ますか?
▶︎視覚から
見た夢から。物語の冒頭シーンが降ってくる。写真を撮りたくなる風景や物を見たとき(暗い部屋に射す光や透き通ったアイスコーヒー)。
▶︎記憶や空想的なものから
以前に書いていたものから。昔の失敗や苦い経験から。
▶︎感情・感覚から
むかつく人を思い出したときの感情にまかせて。心象に浮かんで来た世界観をつかむ、その感覚を五感で感じて書く。日々の生活の中から何か感じ取っている。
ひらめいた!というタイミングはどんなときですか?
リラックスしているとき。お風呂に入っているとき。お布団の中(ネタ帳を枕元に置いておく)。めちゃくちゃ緊張していて現実逃避中のとき。文章を修正し続けているとき。閃きがほしいくらいに閃かない。
捗るのはどんなシチュエーションですか?
書けなくなったらお気に入りのカフェに行く。負の感情をバネにして。夜に書くと捗る。
リラックス方法はありますか?
書くこと。負の感情を書いてしまう。文章以外のものを作ること。たばこをすぱすぱ吸う。
文章以外の創作は何かしますか?
写真を撮りたい。時々イラストを描く。ハンドメイド。建物や街の構造や地理を描く(描けるようになりたい)。
光と陰の写真はインスピレーションの塊
写真を合間に挟んだエッセイのようなnoteが書いてみたい(読んでみたい)。光を感じる写真は文学性高し。陰影大事。
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私の書き方研究
私自身、まだまだ自分の執筆スタイルは模索中です。書いているnoteの本数だってさほど多くありません。だからこそ他の方の書き方を聞いてみたかったのです。けれど、お話を聞いてみると、逆に自分がひとつのやりやすい方法に落ち着こうとしていることに気がつきました。他の方のアプローチも試して、もっとぴったりくる文章やいろいろな表現が見つけられるようになればと思っています。
また、今回は、言葉を交わすのが初めての方ばかりだったのですが、座談会の後、参加者みなさんへの興味がぐーんと深まりました。そのままの気持ちで早速noteへお邪魔して作品をいくつか読んでみたところ、言葉の書き方からそれぞれの特徴が霞となって立ちのぼってくるようでした。
そういうわけで、その霞の成分を少しでも分析すべく、私の読んだ参加者さんたちのnoteのご紹介をレポートの一部としたいと思います。(まるぶんくんだけ、よくわからなかったので上下のツイートのみです。ごめんなさい)
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逆佐亭 裕らくさん
今回ゆったりとした雰囲気で司会をされていたのが印象的でした。読ませて頂いたnoteはどれもとてもおもしろくて、自分の言葉にツッコミを入れていく様子に、思わず笑ってしまうことが幾度もありました。なんで今まで読んでいなかったのかと後悔しました。予習もせずに座談会に望んでしまい、本当に申し訳ありませんでした。次回はもっと、もっとちゃんとテンション上げて読みに行きます!
貴方の事を本気で思って、本気で正そうとして、本気で導きたいのなら、やっぱり自然と
「そうじゃないでしょ」
と、ときには怒ってくれるだろうし、否定もするだろうし、声を荒げることもあるのではないか。
—逆佐亭 裕らくさん「やさしくなんかない」より
い〜のさん
タグ #失われた青春を求めて をつけた連日の詩作。全てを読めているわけではないのですが、決してたどり着けない彼方へ放たれる言葉たちと、少しずつ変化して行く情景。それらは空虚な空間に満ちて音楽のようになっていて、誰かがこの詩にメロディをつけて歌ってくれたらいいのにといつも思ってしまいます。言葉選びのヒント、ぜひお話を聞いてみたかった方でした。
千羽はるさん
――書かずにはいられないから、私は書く。
—千羽はるさん「本気の覚悟に、返された本気の言葉」より
言葉への情熱と知識で作り上げられた幻想の世界。それは、とても澄んでいて覗き込むと吸い込まれてしまいそうです。だけど、今、あえて多くは語りたくないのです。なぜなら、この後で「千羽はるワールド」に飛び込んじゃう贅沢な時間を計画しているからです。もしよかったら、あなたも一緒にどうですか?
moonさん
座談会はmoonさんの提案から始まった企画でした。この出会いのきっかけを作って下さり本当にありがとうございました。
moonさんの文章を読んでいると、奥の方に柔らかな優しさを感じるのに、言葉はどこか硬質で、透き通っていて、なぜなんだろうと、私は最初の方から順番に読んでみたくなりました。とはいえ時間の制約もあるので12月頃から読み進めて行ったところ、読み終わる頃には、この先も折々でそっとこの月を見上げていきたい気持ちで、私は満たされていました。エッセイの人称が「わたし」なのが個人的に好きです。
わたしが書きたい「名前のない感情」は、「愛おしさ」「哀しさ」「喜び」「怒り」「恨み」「切なさ」で構成される感情の成分の「隙間をつく部分」の感情だと思っている。
—moonさん「23歳 珈琲で乾杯」より
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思い切って飛び入り参加してみた #書き方座談会 は、私にとって、交わした言葉以上に学びの多い機会となりました。この学びを自分の力に変えるため、引き続き試行錯誤を繰り返しながら、文章を書いていこうと思います。みなさん、本当にありがとうございました。
最後になりましたが、今回ご都合により参加を見送られたお二方のお話もぜひお聞きしてみたく、いつかの機会を楽しみにしています。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。
これにて、第3回 #書き方座談会 のレポートを終わりにいたします。
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首振りの置物であるわたしは、やはりうんうんと静かに頷いていました。その時、わたしに付随している大して役に立たない置物効果—首振りを見ていた人が眠くなる—がどういうわけか発動し、あたりに眠気が漂って……!?
そうして、寝ぼけ眼の校長先生と相変わらず声の大きいまるぶんくんは『 #書き方座談会 番外編「地獄の中学生男子会@保健室」』に臨むべく、校長室を出て行ったのでした。
当日欠席のい~のさんには、後日アンケートに協力して頂きました。お忙しい中、ありがとうございました。
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おや、お迎えが来たようです。
それではまた……(゜-゜)(。_。)(゜-゜)(。_。)
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