研究が進まないことを少しだけ愚痴らせてよ世界

研究が進まない。それは普通に自分のせいなんだけれども、それでも愚痴りたい。

うちは裕福ではなくて、院に通うにあたって学費全額と生活費の一部を自分で負担している。

それには働かなければならない。

毎日キャバクラへ出勤し飲めない酒を飲み、潰れ、気づいたら夕方。そういう生活をしなければ大学に在籍すらできず、かと言ってそういう生活を続けていたら研究が進まないのは自明だ。

水商売から足を洗えという人もいるだろう。

そうしたいのは私だって山々なのだ。でも、今ですら半年に一度の学費を納めるのにもヒィヒィ言ってるくらい自転車操業である。水商売のようなある程度まとまりのある額が手に入る職が他にあるなら教えてほしい。

そして私は発達障害で、さまざまな特性を持っている。

時間が守れなかったり、朝起きられなかったり、長時間活動できなかったり。それらの特性は現代社会で生きていく上で致命的で、私は結局夜へと流れ着いてしまった。

親の仕送りで生活を送って、研究に専念している同期。彼ら彼女らは自分の境遇を所与のものとみなしていて、うちなんて普通だよという謙遜をされると泣きたくなってくる。

たぶんあなたちは、来月の学費を払えるかの計算を必死でしたこともないだろうし、足りなかったら口座からわざと金を抜いて8月の振り込みにできるということも知らないでしょうね。

そして自分の身近に研究を続けたい一心で心身を磨耗させながら必死になっている人間がいるなんて思ったこともないでしょうね。

別に親に学費を払ってもらってる人が悪いわけでもないし、これは私の単なるやっかみだ。

でも、この社会が学習権を保障する気が本気であったり、セーフティネットを夜の世界に押し付けたりしなければ私だってもっと…という気持ちになってしまう。

例えば学振などの奨学金は、研究ができる院生に支給される。それには研究を進めるための時間が必要だ。その時間は、親の所得と比例関係にあるというのは想像にかたくない。

そうして、親の所得が高ければ結果的に奨学金を得やすくなるということが生じていく。結局ループから抜け出せないというのを薄々感じてしまって、また泣いた。

成果を出していない自分が悪い。

それは百も承知だけれど、一番悪いのは本当に私ですか。


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