【シリーズ連載】 監禁少年 #2-1
あの人との関係を時間に任せて無かったことにしてもらってから私はいつからか仕事にまみれている。
あの頃は“あなた”だけだったのに。
名前のない関係性に嫌気がさして焦って、
そんな私を君は突き放して。
私は恋愛がしたかった。
しっかり愛されたかった。
なんて思い出していると
また会いたくなってしまう。
別の人で上書きしても一人の時間がやってくるとあなたがこっちを見る。
その目が嫌だった。
できることならもう一度。
きちんと君に会う時間に名前をつけて、
両手で優しく握りしめて、
離れないように心で縛りたい。
ふと目に入る似た姿、
今思い出していたあの嫌いな目。
考えるより先に体が動いていた。
私、月はいらないの。
あなたは私の宝石。
私の心の中でずっと輝いていた。
もう離さない。
作家:かみさま
モデル:ミシェル
ロゴデザイン:育