集めたカケラはあなたの過去と今と未来
2020年3月7日。
麹町にあるPEACE isギャラリーにて
写真集『樹平線』の発売記念、徹底解説トークイベントに行って参りました。
行った日にマークがつけられているメモリアルチケット。
この日は、ロックバンドBUCK-TICKのボーカル櫻井敦司さんの誕生日でもあったので、個人的に嬉しい(笑)
こちらのギャラリーは、イベントごとに展示が変わって雰囲気がまるで違うのです。
それを見にいくのも楽しみのひとつ☺︎
この日はズラリと並んだ『樹平線』が。
たくさんの人たちの手に渡るんだなと思うと、わたしまでワクワクします。
自分の表現が、思いが、形にしたものによって伝えられていく。
どんな風に受け取られて、どんな風に思ったのか?って知るのもドキドキだけれど
人の視点というものは面白いので、ときに厳しい言葉も新たな発見に繋がることも。
わたしが今まで購入したことある写真集はというと…
リサ・ヴォートさん、KAGAYAさん、岩合さんなど
空、海、などの景色や動物のものばかり。
まさか、中央アフリカ共和国の写真がたくさんおさめられた本を手に取る日が来るとは思ってもみなかった!
人生で通過してきた点がどう繋がるか、わからないものです。
こちらの写真集、実際手に取ってみてまず思ったのは『大きい!』
図鑑のような大きさだな、とちょっとビックリ。
ずっしりと182ページもあるしね!
そうか、これは中央アフリカ共和国の〝図鑑〟だ(笑)
なんて。
わたしの周りにアフリカの事に詳しい人って居ないし、ネットで調べると言っても…なにを調べたい?っていうのが正直なところ。
けど、この写真集は
時々アフリカの情報や子どもたちが描いた絵なども交えていて
写真だけで終わらない、ガイドブックのような図鑑のようなアートブックのような…
そんな楽しさがある本だなって今は思ってます。
(じっくりと1周目読んだところです。きっと2周、3周したらさらに発見あるかも!
味が出てくる…まるでスルメのような笑)
わたしが好きだな〜と思った写真はこちら。
子どもの表情が可愛い。
お母さんのお手伝いをしてる途中で『何かいいこと(面白いこと)ないかなぁ〜?』なんて思ってそう。
しかもその後お母さんに怒られる…っていう勝手に想像膨らます(笑)
写真家の青木さんに聞いたところ、
もうすぐスコールが来るから〝雨待ち〟だそうです。
トークイベントに行くと、こういう写真の説明も直接聞けるので楽しい。
どのページを見ても
こどもの笑顔と瞳がキラキラしててガラス玉のよう。
これから先の未来、彼らの瞳にたくさん楽しいことが映るといいな。
好きなページその2。
ポラロイドで切り取る中央アフリカ共和国。
主食はキャッサバなんだって!
おいもを食べてるイメージではあったけど…
じゃがいもを思い浮かべてたから、中央アフリカの事ひとつ覚えたね。
(他国の毎日のごはんに興味津々)
写真集の終わりのページに、青木さんから本を読んだみんなへのメッセージがあります。
その中でとても印象深かった、
大切な友人である〝彼〟の背負っている過去の重荷を一緒に背負いたいと思った、という言葉。
その人の過去の重荷って
その人の人生ってことだよね。
その人を形成してきた経験とか、色々。
半分背負うってなかなか出来ない。
口で言っても、実際の行動って…どうだろう。
ちょっと話がずれるけど、わたしは
結婚する時って相手の人生の半分を背負うものでもあるって思ってます。
まだ、そういう人に出会えてないけれど
きっとこの先、家族として一緒に居たいと思う人が現れた時
わたしはこの人の人生を半分背負えるかな?って考えると思うのです。
青木さんは、写真を撮り続けて形にして
ギャラリーでのイベントやこういった写真集の出版を通して、大切な友人である〝彼〟のことや子どもたちのこと、中央アフリカ共和国のことをわたしたちに伝えてくれてます。
こうやって、行動してるって
背負っているんだなってこの最後のページを見て思いました。
そして、もう一つ。
縁は、自分と関係ないはずの遠い世界と自分を繋げてくれるものである
という言葉。
自分の日々を思い返してみると、そうかもしれないって思えたのです。
わたしが、好きなことの検索から(今日の記事で言うと、BUCK-TICKが好きから辿り着いてる)このPEACE isギャラリーとこうづなかばさんのことを知って、イベントに参加して遊びに行くようになって
初めて青木さんとお話しをして、中央アフリカ共和国のことを少しずつ知っていって…
1年前のわたしだったら、興味さえ沸いてなかった事だったと思う。
ただ、ひとつニアミスというか
百貨店で仕事をしていた時に
内戦で夫を亡くしてしまった、ケニアの未亡人たちの自立を応援してビジネスをしている方と出会って今でもやりとりが続いてます。
その時思ったのが
わたしが『いいな』と思って手に取って購入したしたものがその方々の生活の応援になるって、素敵だなと。
少しだけ頭の片隅にそういうことが残るようになって
直接的に募金をして…というのも良いんだけれど
自分も嬉しい、相手もその先にいる人たちも嬉しいっていう循環になることにお金を使って行きたいと思うようになった。
直接何かをしてあげられるわけではないけれどPEACE isギャラリーで行われるイベントに参加すると、遠くにいる人たちの応援に繋がる。
この先もわたしはそんな風に応援していきたいと思うのです。
青木さん、こうづさん
ね楽しいトークイベントの時間をありがとうございました!
これからもそっと2人のプロジェクトに参加できたら嬉しいです。
『樹平線』
2020年3月13日発売
写真・文 青木弘
アートディレクション・企画構成・デザイン
こうづなかば
(敬称略)
PEACE isギャラリー