X-T5 にREALA ACE(リアラエース)がやってきた! ファーストインプレッション
はじめに
2024年6月27日、X-T5のファームウェア Ver4.00がリリースされました。メジャーバージョンアップです。
今回の目玉は、なんといっても新しいフィルムシミュレーション「REALA ACE」の搭載です。
先行して、中型ミラーレスカメラのGFX100IIにも搭載されていました。Xシリーズにおいて、ファームウェアバージョンアップによるフィルムシミュレーションの追加というのは、あまり記憶にありませんが、嬉しい誤算でした。
GFX100IIで紹介されたREALA ACEは、私の印象では、PROVIAに比べて少し派手さが抑えられており、それでいてくっきりとした印象を持っており、非常に好印象でした。デフォルトのフィルムシミュレーションとして期待されます。
実際の写りの感想をレポートしたいと思います。X-Appを使ってカメラのファームウェアバージョンアップを行い(いまどきはスマートフォンでカメラのバージョンアップができるんです)、早速、郊外の少し寂しい街でスナップしてみました。PROVIAとの比較も行いました。
撮影条件
フィルムシミュレーションブラケット撮影
レンズ:XF16.0mm f/2.8
屋外(野花)
むむむ、PROVIAとの明確は差分は、見出しづらい感じがします。若干、REALA ACEのほうが、明るい感じでしょうか。
Lightroomで並べてみましたが、取り立てて大きな差があるように見えません。
シャドウ部分の描写に違いがある?
えんじ色の古い病院の建物と青空の写真。こちらもLightroomで並べてみます。
青空の表現は、REALA ACEの方が若干濃い印象を受け、同時にシャドウ部分が暗くなりすぎない印象を持ちました。従来のPROVIAではシャドウ部分がやや暗く沈んでしまうことが気になっていたため、REALA ACEの方がスッキリとした写真表現に仕上がると感じます。
ただ、その違いは、じっくりと並べて比較しなければ判別できないほど微妙なものと思います。
シャドウ域ではなく中間域に違いがある?
シャドウ部分に着目して、もう1枚
花の写真を。まずはLightroomで並べたもの。
この写真を見ると、シャドウ部分の表現というよりは、中間域がやや明るく表現されているように感じます。シャドウ部分はどちらもしっかりと表現されており、黄色い花の彩度は少し抑えられている印象です。
中間域の表現は、この画像がわかりやすいかもしれません。Lightroomで並べたものを拡大しています。
オリジナルはこちら
室内撮影
最後に、室内で撮影したお花(造花)の写真です。こちらは、REALA ACE、PROVIA、ASITIAを紹介します。
まとめ
正直なところ、今までで一番、他のフィルムシミュレーションとの違いが見いだしにくいものでした。ただ、PROVIAを使っていて少し不満だった中間域からシャドウ域の暗さや、もう少し落ち着いたトーンにしたいという点では、デフォルトで使えそうだという予感は、まぁまぁ当たっていたように思います(少々強引ではありますが)。
尚、富士フイルムの公式発表では、以下の位置づけになるようです。
このフィルムシミュレーションの特徴としては、彩度(Saturation)がProviaよりもやや低めであることが挙げられます。実際に試してみると、確かにProviaと比べて彩度が低く感じられましたが、印象としてはそこまで大きな違いはなく、微妙な差異と言えるとおもいます。
もうすこし、いろんな作例をみて、特徴的な点が、見つかりましたら、またレポートしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。