『死者への7つの語らい(1916)』から『赤の書』へ
「ユング自伝2」の付録として収録されていている『死者への7つの語らい(1916)』
の感想を、『ユングを詠む(008)』~『ユングを詠む(013)』に書いた。
感想を書いたものの、第Ⅴ章(012)から第Ⅶ章(013)はほとんど何を書いてあるのかわからなかった。
『死者への7つの語らい(1916)』はユングの死後に出版されたもので、生前の記録では書き直したいところがあったがその意志を実行できずに終わったと言う。
1942年4月10日にユングはマリー・メロンと言う人にこう手紙を出している。
と言うわけで、『死者への7つの語らい(1916)』が難解なわけである。
そして、『赤の書』とは『新たなる書Liber Novus』の別名である。
邦訳版の出版元である創元社のサイトではこう紹介されている。
オリジナルはA3変形版と大きな本なので、私は縮刷A4版を手にしている。
3分の1ほど読んだ。
ほとんど、ユングの見た夢と内省の記録であるので内容がカオス!
ユング自身による自分の夢と内省で見たものの解説もついている。
また、編集したソヌ・シャムダサーニ氏がユングの講演・論文から解釈の参考になるよう長々とした注記もつけてくれている。そのおかげで、わかったような気になる部分もある。
そしてブラウズしてみて、最終3分の1には、プレロマ、クレアツール、アプラクサスについてかなり長く書いている。『ユングを詠む(009)』では生意気に、プレロマを「ありのままの存在」、クレアツールを「考える実存」と名付けたが、後日『赤の書』を読んで見直してnoteしたい。
前に、こう書いた。
そして、ユングは『赤の書』の巻頭で1917年ごろの「無意識との対決」こそが、最も重要な時期であったと1957年に書いている。
その対決を徹底的に検討し直したとしている。検討し直した作業が『赤の書』に遺されている。
原文の邦訳はこんなだ。
だから、『ユングの生涯』の残りの章と、さらには『ユング自伝』の感想を書きながら並行して読んでいくことにしたい。混沌としてカオスな本だが。
次回は、『ユングの生涯』からユングと曼荼羅の予定。
『赤の書』で遺された”強烈なヴィジョンの体験”は、『ソース原理』で大切に扱われる”直感 ituition"につながっていく。
そして、これは生成AIには絶対にできないことだ!
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こころざし創研 代表
ティール・コーチ 小河節生
E-mail: info@teal-coach.com
URL: https://teal-coach.com/
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