真実の盗撮事件簿 四 関西系大手盗撮映像販売会社
関西系盗撮ビデオ
株式会社N(以下、「N書店」という。)については、平成一七年五月十三日の読売新聞にて、「大阪のアダルトビデオ会社、6300万円脱税容疑」として、二〇〇三年六月期までの三年間に法人税約六千三百万円を脱税した疑いで大阪地検特捜部が同社社長・М(五二歳)と、実姉の同社役員・N(五三歳)両容疑者が法人税法違反容疑で逮捕され大きく報じられたので記憶にある方もいると思うのだが・・・
当時私達も、公的情報を基本に同社について情報を収集した結果、代表であるМが出資する関連会社だけでも、有限会社N編集広告(デジタル映像開発・編集)有限会社Z(マーケティングリサーチ・広告デザイン)有限会社N・A・D(DVD製造)有限会社AM(DVDソフト卸・イベント企画)など計4社あり、すべてが株式会社Nと同じМビル内に存在することなどが判明した。
また同社が販売元となり企画・制作会社として「NA●WA」・「NO●KI」・「K●NG」・「●RSTRUN」・「T●YA」・「KE●NO」・「AN●L」・「HO●SE」・「HA●ROМО」といった企画会社名の各レーベルが存在する。
それら企画会社からは、「撮影場所別・被対象者年齢別」にシリーズ化された商品を、株式会社Nが総販売元として市場に流通させていることなどがわかる。
報道された同社の情報からも、盗撮ビデオ業界ではトップレベルの販売量を誇り、盗撮ビデオ専門問屋として有名な会社であると同時に、一般社会に盗撮ビデオ市場が存在する事実が解る。
私達は、それぞれの企画会社が制作したというビデオテープを入手し、一本一本、時間を懸けて解析した。
その結果、企画会社・シリーズは違うものの、類似する多くの浴場施設で撮影されていることが判明した。
この頃には、私を含めスタッフ全員の心の中に、「これはセットなんかじゃない。関西地方の浴場施設で撮影されたものだ」という確信があった。
そして私の中には、もう一社大阪系盗撮ビデオ会社とは別に、K書店や伝説といわれている盗撮グループの名前が浮上してきた。