真実の盗撮事件簿 二四 盗撮から身を守る方法

最近、盗撮犯罪を対応するという 企業・NPО団体が増えてきた。なかには胡散臭い代物から、プロの私達でも驚くものまであるが、本当に大切なディフェンスは、被写体となる人(多くの場合女性や女児である)自身が正しい知識を持って盗撮犯罪から身を守る為の知識を持つことに尽きると私は思います。
文字でどこまで伝えられるかは分からないが、少し書きたい。
 
【浴場盗撮から身を守る方法】
浴場盗撮の90%は、女性が女性を狙う犯罪です。露天風呂盗撮などで一部男性が望遠撮影しているモノもありますが、大半の浴場盗撮は、女性という立場を利用し、一般客に紛れ込んで撮影している。
浴場盗撮から身を守る方法の一例
【脱衣所盗撮】
脱衣所に、不自然に置いてある物はないですか?
盗撮犯の手口の一つに、「置き撮り」という撮影方法がある。
この方法はお風呂セットやカバンに忍ばせたカメラで撮影するものだ。

 脱衣所に長時間置いているカバンやお風呂セットが気になった場合、迷わず近くの店員に声をかけて中を確認してもらうか、持ち主の方が現れたら必ず中身を確認してもらうようにして下さい。
現在カメラのレンズは、1ミリのものが多く出回っており、肉眼で発見するのは至難の技だ。
だからこそ、不振な人物やモノを見つけた場合は、店員に声をかけるのが最善策だ。

不審人物は居ませんか?
冒頭にも書きましたが女風呂盗撮の敵は女性だ。
私達は、過去数え切れない数の盗撮映像を解析してきたが、その中で多いのが、女性盗撮犯がカバンの中に入れたカメラを巧みに操作し、次から次へと被写体となる女性を狙う盗撮手口である。

脱衣所の椅子に腰を掛け涼んでいるふりをしながら、床や椅子の上に置いた鞄を被写体に向けて撮影している方法だ。
最初に書いた「置き撮り」同様、人の不振な動作をする人間には要注意。
 
【浴室盗撮】
浴室内での盗撮方法には、「追い撮り」という撮影方法がある。
被写体となる女性を脱衣所~浴室~露天風呂と追いかけて撮影する。
この撮影手法を見破る方法として、絶えずお風呂セット等を手に持ち、付かず離れず特定の人の後を決めて追い続ける人物がいたら、前記同様従業員に通報するのが1番だ。

まず不審人物が居た場合は、目を離さずその動向を観察する。
また、浴室内でお風呂セットを持ち歩く人はいますが、露天風呂まで持っていくのは要注意だと思われる。

他に望遠盗撮という盗撮方法がある。
露天風呂等によく見られる盗撮方法だが、「景色のいい場所は、相手からも景気がいい」と思ってください。
特に前方が山の斜面の場合、見られても仕方がない状況となるから、極力大きなタオルなどで全身を覆うことをお勧めするが、湯船の中は、公衆マナーとしてタオルや水着での入浴はできない。
・女性の敵は女性です
・不振な置物には要注意
・不振人物を見付けたときは黙って観察
兎にも角にも、自分の身は自分で守れるように備えるのが一番である。
 
【トイレ盗撮】
TBS女子アナ盗撮事件の時、「NEWSリアルタイム TBSトイレ盗撮で逮捕盗撮モノ巧妙な手口」内でトイレ盗撮から身を守る方法をコメントしましたが、トイレ盗撮にも数パターンの撮影方法がある。
・和式トイレの場合
和式トイレの場合、隣のトイレとの壁下の隙間、汚物入れ、芳香剤、流水タンクの下、ペーパーホルダーの下等から撮影しているものが多いと思われる。
 
・洋式トイレの場合
洋式トイレの場合、隣のトイレとの壁の上、汚物入れ、芳香剤、流水タンクの下、ペーパーホルダー等から撮影していると思われます。また中には、様式トイレの排水用センサーの内部や、公園のトイレの場合、汲み取り式トイレのタンクの内部で隠れて撮影していたという事件もあった。
 
トイレは個室なので、防犯上その場で騒ぐことは身の危険もある。近くに犯人がいた場合、通報を恐れて襲われる可能性もある。
身の安全を最優先し、一旦外に出て人を呼ぶか、警察へ110番通報をする方がいいと思われる。
 
【ホテル盗撮】
ホテル盗撮になると、通常の家庭内の盗撮機器探索方法と変わらない。本当に様々なところをチェックする必要が出てくるが、
 
ホテル盗撮に多い手口について
・マジックミラー盗撮
ラブホテルなどでは、室内にミラーを使用しているところがよくある。
このマジックミラーと通常の鏡を見比べても分かりにくいが、指一本で識別することが可能である。
まず、自宅の鏡に指先をあててもらいたい。
普通の鏡なら、当然だが爪の先が見えるはず。これがマジックミラーになると、爪の先が鏡にくっつく。これはマジックミラーの性質なので、一般の方でも簡単に見分けがつく方法だと思われる。
 
・赤外線盗撮
明るく撮影するために、赤外線を使用している場合や赤外線(投光器)内蔵のカメラなどを使用している場合がある。
この場合でも、簡単に身の回りのもので探し出すことが出来る。
ご用意頂くのは、カメラ機能付き携帯電話が一台あればOK。
まず、テストで自宅のテレビ等のリモコンを準備する。
リモコンの先端部分に赤外線を発射する黒い部分があると思うが、ボタンを押しても光が見えないはず。
(一部赤外線用ダイオードを使用している場合は見れる場合もある)通常肉眼で確認できない光も、携帯をカメラモードにしてカメラのレンズに向け、リモコンのボタンを押す。
すると光が確認できるのだ。
※※最重要事項※※
当時のガラケーからスマートフォンに移り変わっているが、機種によって「インカメラ」で確認できるものと「アウトカメラ」で確認できるものがあるので要注意。
TVやニュース記事で「スマホで確認できますよ~」と専門家風情が軽い口調でさらっと言うが、この注意事項についてほぼ誰も伝えておらず「確認できなんだけど!」と、私の所にクレームや在りもしない未知の存在に怯えてしまって精神的に病んでしまう方からの連絡が後を絶えないので……
 
 これで、部屋の電気を消しカメラモードでホテルの部屋全体を確認して頂くと赤外線が発信されていた場合確認が出来るはずだ。(全機種を網羅して試したわけではないが。)
 
・その他の設置
偽装品・観葉植物・スピーカーの内部・スプリンクラーなどに隠している場合もある。この場合、LEDライトに赤色のフィルムを貼り付け照らしていくと、カメラがあった場合、レンズに反射する。この方法なら、有線・無線を問わず発見が可能となる。

 ホテル盗撮の場合、カメラの設置はベッドに向かって取り付けられていることが多いので、念のため布団をかぶって……が安全ではないかと思われる。
 
【衣類盗撮】
最も多い盗撮がこの衣類盗撮なのだが、その種類も沢山あります。パンチラ盗撮・赤外線透視盗撮・胸元盗撮に分けられる。
 
・パンチラ盗撮
対象者となる人物が、注意が薄れた状態で後方から撮影するものや、無防備に座っている状態を望遠で撮影するものが映像の中で多く見られる。また近年では、携帯電話による撮影も目立ってきている。
だが、衣類盗撮の対策を講じる画期的な方法について「ない」のが現状である。
 
・赤外線透視盗撮
日中衣類を着ている、特に女性を透視撮影する盗撮方法である。赤外線は光の一種なのですが、その光の中には人間の目に見える光、「可視光線」がある。私たちが普段日常生活で目にしている風景や物は全て「可視光線」という光の反射で見えているわけだ。
もう一つ、人間の目に見える光線があると言うからには、人間の目に見えない光「不可視光線」もある。赤外線の光は可視光線より長い波長なので、布地一枚分ていど透過し人間の肌に反射するのだ。この状態がいわゆる「スケスケ状態」として見える。また、夏場の太陽光線の中には大量の赤外線が含まれているので、赤外線ライトを使用することなく衣類を透かす。水着や体操競技のレオタード、イベントコンパニオンのコスチュームなども、室内灯より放射される微量の赤外線を利用してスケスケの映像を撮る事が出来る。
この赤外線の防止策として、夏場など、暑いのは分かりますが、重ね着をする等。また水着やレオタードについては、各スポーツーメーカーが販売している赤外線対応の素材を使用したものを使用するのがいいと思われる。
 
【その他盗撮】
卑猥な盗撮犯罪から身を守る方法を簡単に書いてきましたが、私が最も許せないのが、職権を利用した盗撮犯罪です。
・医療従事者が医療行為として女性の体を撮影する
・警察官が現場検証と称して衣盗撮を行う
などもっての外です。私は、この盗撮について本書の中で書こうかどうしようか悩んだのですが、最後にディフェンスとして書きたいと思う。
 
患者と医師/警察官と事件関係者/生徒と教師など、相手が信頼している関係を利用して盗撮する事件が年々増えている。その中でも衝撃的だったものを挙げる。
・某整形外科の医師が麻酔の効いた患者を屈辱して強姦し、その状況を撮影した盗撮映像が流出した事件
・奈良県警で起こった現職の警察官が救急車の車内で盗撮した事件
・和歌山県岩出市の職員が「盗撮写真ばらまくど」女性を脅した事件
いずれも、職権を利用した許し難いわいせつな行為なのだが、この様な事件は最も厳しい罰則を与えなくてはならないと私は強く思う。

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