真実の盗撮事件簿 十 ふざけるな和歌山県警!
今、当時の事を思い出すだけでもはらわたが煮えくり返る程の強い怒りと歯痒さが昨日の事のように思い出される。
結果として県警のふざけた対応が、今日まで私を怒らせ、盗撮犯及び警察と闘う強い意思を持たせる原動力となったのだと思う。この時の怒りは多分、一生涯忘れない。
分りますか?この時の私の気持ち。
情けないし、辛いし、どうすることもできない歯痒さでいっぱいだった。
「なぜ和歌山県警がこの様な馬鹿げた根も葉もない事を企業に言い回るのか?」
その疑問を解明するため、和歌山県警に勤務する関係者数名に情報を求めた結果、思いも因らぬ回答を某所から頂いたのだった。
その回答とは、浴場施設への口封じについて、所轄の副所長が直接浴場施設に出向き、事実隠蔽に動いているということだった。「なぜ所轄の副所長が動いているのか」という疑問しか私の中にはなかった。
私に喧嘩を売ってきている相手は、その辺にいるチンピラとは違う。
現職の警察官、それも国家権力を持った警察幹部である。
私など、なんの権力もない一探偵風情が、国家権力に対抗する手段など到底持ってはいない。
警察の汚さと卑怯な手口は、私の人生の中で過去何度もみてきて知っていた。下手に動くと何らかの卑怯な方法で強制的な手をくだしてくる恐れがある。その恐怖とはじめて権力に屈した自分に対する歯痒さと、私と心を一つにして長期間に亘って利益にもならない調査を個人の良心から頑張ってくれたスタッフや友人、協力者の方にこれ以上迷惑を掛けられない。
そんなやりきれない気持ちの中、思い、苦しみ、一人悩み・苦しみ・のたうちまわった。
本当胃が痛くて本当に泣きそうだった。
その苦しみから逃げたいがために、日頃は控えていた酒を意識がなくなるまで飲んだ。
意識が薄れるまで・・・一緒に居た友人は、私の異常な飲み方に呆れ果て、私一人を残して帰ってしまう程だった。
この時だけは自分の力の無力さ、知らぬ間に盗撮ビデオの被写体として撮影された数千人以上の被害者の顔、悪徳探偵社のレッテルを貼られた悔しさ、答えが出せない苦しみと目標を見失った辛さを紛らわすだけに飲んでいた。
利益にならない調査を行うために、毎日愚痴も言わず残業してくれたスタッフに対し、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
スタッフになんて説明しようか考えた結果、警察と盗撮犯に対し「このままでは許さない」という怒りと「盗撮犯と戦うぞ」という自身への誓いだった。
この日から私は全ての業務を停止し「今からどう闘っていけばいいのか」について様々な分野の方に意見を尋ねて回った結果、「規制する法律・条例がない」「犯罪の事実が明確である」とのことから、和歌山県の条例を自分達の力で作るという答えに達した。
人権派を公約に上げている議員は、その公約とは裏腹に、盗撮の事実に耳を傾けることもせず「盗撮が事実だとしても被害者からの名乗り上げがない限り、被害ではないのだから」と私の話をあっさりと切り捨てた。
全国地域婦人団体連絡協議会に加盟する、和歌山県婦人団体連絡協議会「県婦連」へ連絡を取り、被害事実を確認の上協力を頂きたい主旨を申し出たところ、会長である堰本信子が会ってくださるとのことだったので指定された日に事務所を訪ねた。
県婦連の事務所で私はいつもの様に盗撮に関する資料を見せ現状の状況について会長と数名の女性スタッフの方に説明をしたところ、私が示した資料を見て驚きを隠せない様だった。
だが見せられる方にしたら、突然、何処の誰だか解らない者が猥褻な盗撮映像を持ち込み淡々と説明するのだから吃驚するのも当然だと思う。
ましてやそれが、和歌山の公共の浴場施設というのだから驚きはあるだろう。
この狭い和歌山市内にある町の浴場施設かもしれないのだから、行ったこともあるだろうから、その驚きは半端ではなかったのはその場にいた方の表情で分かった。
そして本題でもある防止条例制定に向けた活動について理解と協力を求めたところ、「私の一存では決められないので後日検討しご連絡します。」とのことだったので、私は一旦その場を引き上げた。帰る道中、友人のMに経過報告し、鈍い反応について愚痴ったところ、「モノがモノだけに仕方がないし、他に方法がないのだから連絡を待とう」と宥められた。本当に、最低なものだった。
地方都市の人は、未だに盗聴や盗撮についてTVの中の話と思っている傾向が強い。
なぜ、もっと身近な犯罪として受け止められないのか?そんな事ばかり考えていた。
その後一週間が経過したが県婦連からの連絡はなく、何度か私から連絡をとったが「会長は只今不在です。」「連絡は伝えてありますので連絡が入ると思います」との回答だけで、電話が鳴ることはなかった。
追記
女性団体が目を背けるってその存在に意味がありますか?
本当は先に立ち上がって戦うべき団体が目を背けるのだから、この現実は本当につらかった。