これはライブか、アートか?SKY-HIが生む最高峰のオンラインライブ
贔屓目なしに、最高峰のオンラインライブを体感しました。音楽史に残ると思う、残さなきゃいけない。そんな衝動に駆られて感想を書き連ねます。
2020/07/19『SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-』
一流のイベントやライブは、始まる前から始まっている
5月の自宅ワンマン・6月のAbemaライブ、そして今回のRound A Ground。SKY-HIはコロナの向かい風さえも糧に、むしろ今の方が忙しいのでは?というレベルで新たな情報が舞い込んでくるのだが
中でもオンラインワンマンライブは
「えっ、自宅でこのクオリティ?!」
「このカメラワークできたか...!!」
と、過去2回とも驚かされてきた。そして、今回の告知では
「キャリアを懸けて取り組む」と。
オンラインライブの考え方に通ずる、
兼ねてから自分がクリエイトに関して大事にしている事は、
「しょうがないからやる」
「ベストではなくベター」
を作らない事である。
オンラインでやるなら、
「生でやれないから配信します」
ではなくて、
「オンラインでやるのがベスト」
の形のライブを作らないと意味がないのだ
こうやって期待値がどんどん上げられていく感じと、SKY-HIの自信と覚悟。
「今回はどんなライブになるんだろう?なんとしても見なければ!」
いつの間にこんな気持ちになっているのは、一流の証だと思った。
これはライブか、アートか。
オンラインライブ当日。
開演までのBGMは音使いが深くて(チームラボとかで流れてそうなイメージ)、始まる前から世界観が伝わってきた。
「これは凄いライブになるぞ。」直感的に感じながら、
過去のオンラインライブの学びを生かし、部屋の照明を落として待機した。
暗闇に照らされる石と、深くて長い音。聴覚と視覚が一瞬で引き込まれた。
音と光と空間とがシナジーを生んでいて、これをライブと呼ぶのかアートと呼ぶのか、表現の仕方がわからなかったけれど、
音楽史に刻まれるであろうことだけは一瞬で察知した。
暫くはオンラインであることも忘れて、
ただただ画面に没頭する時間が続いた。曲の歌詞や世界観、SKY-HIの動きにリンクした演出が画面一杯に広がる。
SKY-HIは「オンラインライブは想像力が掻き立てられる」と話していたが、見る側もまた然り。
「ここは力強く前に進む様子を表現しているのかな」「心の中の暗闇を表現してるようだ」と、
きっと演出一つ一つに理由があって、それを想像しながらみると感性が刺激される。(もちろん楽しみ方は様々で、無心で楽しむのも最高に楽しい)
何はともあれ、百聞は一見にしかず。
冒頭の約11分が公開されているので騙されたと思ってぜひ見てほしい。
え、続きが見たい?
そんなあなたに朗報。なんと2020.08.02(日) 23:59までアーカイブ視聴ができます。
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テクノロジーと一着十色
今回のライブ衣装は白。
ライトやレーザーで色が変わって見えるのはもちろん、
少し透かす神秘的な演出だったり、ライトに照らされて模様が浮かび上がる仕掛けだったりと、衣装替えがなくともここまで楽しめるのかと思った。
個人的にはSKY-HIは白より黒衣装の方が好きなんですが、
終盤のMarbleで赤、青、黄と様々な色で照らされる演出と
曲に込められた「地球には色々な人がいて、肌の色も考え方も感じ方も性別も違う。一人の人間であっても同じで、色々な面があるけれど、それを全部認めてあげて許してあげて、混ざり合っているからこそ綺麗なんだ」というような想いを考えると、
どんな色でも飲み込む黒より、どんな色も受け入れる白だななんて思った。
エモい。
人生を肯定するメッセージ
SKY-HIのライブの魅力の一つに、音楽とラップするように話すMCの融合がある。(過去ライブの中でほぼ丸暗記してるMCもあるくらいには、私もSKY-HIの言葉に救われてきた。)
SKY-HIが語りかける時の、力強くて真っ直ぐな目を見ていると、本当に目の前で、自分の心に語りかけられているような気がしてくる。
「今日めぐり会えた君の、今までとこれからを肯定しよう。ひょっとしたらクソやろうかもしれない、最低な人間かもしれない。凄い最高な人だったらごめんなさい笑 どんな人生を送ってきたかは知らない。だけれども
俺の音楽に辿りついてくれてありがとう。心からの愛と感謝とリスペクトを込めて、
君の今までを、これからを、君の人生を肯定しよう
君が生きる意味も価値もこの音楽で証明しよう」
「コロナウイルスは分断と差別を加速させるのが本当に怖かった。
一回だけ、もう一回原点に立ち返って、自分の周りにいる人、自分と違う考えの人を少しだけ愛する気持ちを持ってあげたら、それが一番何よりなんじゃないかなと思う。
その時にもう一個だけ大事にしてほしいのは、人のことをたくさん愛せよと俺は言うけれど、同じくらいか、それ以上に自分自身のことも愛してみてあげてほしい」
自分自身のことを肯定していいんだ、愛していいんだと、
この言葉に救われる人がきっとたくさんいると思う。
そしてメッセージからの曲入りの流れ、ストーリー性がとても綺麗なのでこれも見所。
エンターテックの可能性
SKY-HIの言うように、オンラインライブはライブの代替品にはならない。
でも、この「SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-」は
オンラインだからこそ、全体感とテクノロジーを存分に楽しむことができたように思う。
前ツアーのJAPRISON(2公演参戦しましたw)を超えるライブはないんじゃないかと無意識に作ってしまっていた天井を壊して
「エンターテック」(エンタメ×テクノロジー)の可能性を示してくれたライブだった。
演出は2nd Functionさん。
今回のライブを体験することができたのは、SKY-HIだけでなく、こういった多くのプロフェッショナルの方々のお力があってこそ。
最高のエンターテイメント、非日常であり、生きててよかったと思えるような時間をありがとうございました。関わって下さった全ての方に感謝。
最後におまけ〜カオスな日常〜
社内でライ部という、ライブの感想を垂れ流したり余韻に浸るだけのSlackチャンネルがあるのですが、オンラインライブの日は毎回カオスです。
そして、ライブ翌日には全社朝会で「SKY-HIよかったの?」と話を振られるくらいには社内にSKY-HIの名を浸透させているので、誰か1人くらいアーカイブ視聴にコンバージョンしてくれないかなと目論んでおります。
現場からは以上です!
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