
東京で部屋を借りる上で大事なポイントを地方の人向けに紹介する
はじめに
筆者はこれまでに東京都内で賃貸仲介業者を2回利用し、部屋を借りた経験があります(2020年、2024年)。その経験をもとに、地方から上京を考えている方に向けて、部屋探しで大事な以下のポイントをお伝えします。
賃貸仲介業者の仕事内容
バッドパターン
それを避けるやり方
部屋探しは戦い
なぜこれらが大事なポイントになるのかというと、部屋探しは戦いだからです。賃貸を借りるまでの内容は以下のいずれかをイメージしてください。
観光地のお買い物
発展途上国でのお買い物
スマホショップでのお買い物
これらの場で素直なお客さんは、ネギを背負ってきたカモのようなものです。欲しくないものを後悔するような値段で買ってしまうことになるかもしれません。
本記事では、上記を避け、部屋探しを満足に終えるための内容を記載します。
賃貸仲介業者の仕事内容
賃貸仲介業者は、以下の仕事をしています。
部屋の紹介
内見同行
重説などの契約書類作成
オプション付与
ほか
借りる人側としては、上記すべての内容を知っておく必要はありません。大切なのは、以下です。
上記の仕事に対して、借りる人は正当な報酬を支払っていること
賃貸仲介業者は、契約時にさらにオプションを付与して借りる人からより多くお金を取るために仕事をする必要があること
借りる人は、賃貸仲介業者から、大抵の場合オプションを付与されてしまいます。しかし、借りる人は家賃分1ヶ月分もの報酬を支払っているため、オプション付与を許可する必要はありません。
※賃貸仲介業者への報酬は、礼金・仲介手数料・大家のどれかから支払われ、基本的に仲介手数料の家賃分1ヶ月分になります。
バッドパターン
続いて、物件を借りるときに頻繁に遭遇する問題を紹介します。たくさんあるので気持ちがめげそうになるかもしれません。
無限オプション
賃貸仲介業者は物件を借りることが決まった後にさらに上乗せしてオプションを付与しようとします。
基本的には、初期費用の相場が賃料✖︎4~6ヶ月分で大きな額になるため、その中に混ぜてオプションを付与します。
借りる人は、不要なオプションは外すことを希望することが多いと思います。しかし、賃貸仲介業者はノルマや成果のため、オプション付与に強気なことがあります。
個人的にはこうなるとどうしようもなく、その物件は諦めるしかないと考えています。オプションを避けるためのやり方は最後に紹介しています。
釣り物件(おとり物件)
「好条件の物件が実際には存在しない」という手法は、形を変えて現在も残っています。特に「契約済みだが、最近まで空いていた」とされるケースが多く、来店時に別物件を勧められることが一般的です。
特約
賃貸の初期費用のうち、敷金は返さなければなりませんが、それを返さないための契約です。また、賃貸仲介業者が退去時にさらにお金を取るための契約をすることもあると思います。最近は償却として敷金を返さないことをSUUMOなどに明記していることもあります。
駅徒歩x分
SUUMOなどで物件を探すと、その物件から駅まで徒歩何分かが記載されていますが、実際に歩くと異なることがよくあります。
(これは特に何かの問題ではないです。この数値は、物件から駅までの直線距離で計算されています。)
筆者の見解・バッドパターンを避けるやり方
上記の通り、物件を借りるまでには多くの問題に遭遇します。そこで以降では筆者の見解とバッドパターンを避けるやり方を紹介します。
見解
このようなバッドパターンが多く見られる理由としては、それが最適解となっているためです。
例えば、部屋を借りるときの契約は、部屋を借りることが決まった後にクローズドな環境で初期費用や特約を決めます。これにより、各仲介業者は同業種との初期費用競争を避け、自由なオプションや特約を定めることができます。
また、「契約済みだが、最近まで空いていた」物件をSUUMOなどに掲載することは問題になりません。好条件な物件で借りる人を来店させることで、賃貸仲介業者は効率良く契約の機会を得ることができます。
結果として、借りる人側は不利なお買い物をすることが一般的となり、筆者が部屋借りる上でも面倒に感じることが多くありました。
借りる人側が全体的に賢くなったり、わがままになったり、頑固になったり、競争が発生するようになると、改善するような気がしますが、短期的にそうなることもないと思われるため、以下のやり方が役に立つでしょう。
やり方
このやり方には以下の方針があります。
賃貸仲介業者の仕事を減らすこと
(先に見ておくことで不要な物件を内見依頼しない)
賃貸仲介業者に正当な報酬を支払うこと
後悔するような報酬を支払わないこと
SUUMOなどで求める条件を入力して検索
手取り3割以下、鉄筋、通勤時間、、、
候補の物件を見に行く
実際の駅徒歩x分を確認、、、
物件近辺の各仲介業者に内見のみ依頼
(できればSUUMOなどの機能ではなく電話やメールで)
内見可能なら引き続き依頼し、不可能ならやめる
他の仲介業者でも内見不可能かを一応確認する
デッドラインを秘密にする(もう契約しないといけないとわかると足元を見られるため)
他の部屋紹介はしてもらっても良いが、しなくてもよい
電車で現地へ行って、内見したら帰って比較
契約
部屋を借りたいならその意向を内見した仲介業者に伝える
志望度は見せない
先に初期費用を算出してもらう(仲介業者は部屋を借りることが決まった後にオプションを付与するため)
余計なオプションを外す
外せなかったらキャンセルする
敷金・特約・保険・保証会社の扱いを聞く
すべての条件に合意したら契約を進める
おわりに
筆者が東京で初回の部屋探しをした際、「欲しい部屋を借りる」という一般的な常識が通用しませんでした。そのため、部屋探しのために地方から2回上京し、滞在しました。地方出身者にとって、部屋探しのために上京して滞在するのは大きな負担となり、東京で活動拠点を得るのが非常に難しいと感じることでしょう。本記事では、こうした状況に対する対策と実際の方法を紹介しています。少しでも参考になれば幸いです。