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私は怒っている〜青髪で法事に参加した話

こんにちは。豆腐です。

先日、青髪で法事に参加してきた。
親戚のおじさんの一周忌だった。かなり遠い親戚なので出席しなくても問題なかったのだが、法事やお葬式でもないと親戚たちと会う機会がない。親戚のおじさん、おばさん達もうちの親ももう歳なので、不謹慎だけど次はいつ会えるか分からないなと思い参加することにした。

その日は旅の報告会の翌日で、私は髪を青紫っぽい色に染めていた。母には髪を紫にしていくと事前に告げていた。それを母が親戚にも伝えていたらしい。何を言われるかビクビクしていたが、親戚たちは意外にも好意的な反応で拍子抜けした。「全然紫に見えない」「もっと明るい紫なのかと思った」と言われた。もっと紫色にするつもりだったのだけど、紫が強すぎるとコスプレっぽくなる、ギャルっぽさが出るからやめたほうがいいという美容師さんのアドバイスにより、濃い青紫色に落ち着いた。暗いトーンなのであまり違和感がなかったのかもしれない。

法事だからと前髪を作らずきっちりまとめたワンレンスタイルにしていたら、親戚のおばちゃんの一人から「豆腐ちゃん、なんだかキャリアウーマンみたいよ」と言われた。おばちゃん、私って多分そのキャリアウーマンってやつなんだよね!と思ったけど言わなかった。

母からは「前髪をつくった方がいい」と言われ、おばちゃんからは「キャリアウーマンっぽいからワンレンの方がいい」と言われる。私の意見はそっちのけで、しばらく母とおばちゃんたちで私の前髪について意見交換が行われていた😂結局、前髪をつくるスタイルに落ち着いた。

我が家からの参加者は母と私のみ。その場にいない私の妹と、その息子(私にとっての甥)の話になり、最近撮影した甥っ子の写真を見せようと写真を探した。皆に見せた写真は、妹と、甥っ子と、金髪の私のスリーショット。その写真を見た親戚の一人――――おじさんの顔が引きつっていた。「こりゃすげぇや」と呟いたおじさんは、ドン引きしてます★という表情。金髪ってそんなに驚くことか?と思っていると、おじさんは「これじゃ男が寄りつかない、逃げていく」と言い放った。私はひどく驚いてしまい、「別にいいじゃない」と一言だけ返した。そして私の髪色に関する話題は終わった。
 
まあ、生まれも育ちもド田舎の60代の価値観なんてこんなもんだよなあと思いつつ、ずっとモヤモヤしていた。モヤモヤを通り越して怒りがわいてきた。なんでこんなに怒っているんだろう、とよく考えて気づいた。私、決めつけられたくないんだ。

派手髪=人に好かれるわけがないという決めつけ。 女は男に好かれた方がいいという決めつけ。私が異性愛者だという決めつけ。(事実そうなのだけど)

それってあなたの価値観ですよね?と心の中のひろゆきがおじさんに問いかけている。頼むからおじさんの価値観を押しつけないでくれ!

ここ数年、人の外見について口出しすること、異性ウケがどうとかアドバイスすること自体がハラスメントとして認識されるようになったが、思えば数年前までこのようなハラスメントは当たり前にあった。

つい二年前までの上司もこういう昭和のオヤジで、何かにつけて「結婚しないのか」「彼氏はいないのか」と聞かれた。笑顔で流していたがあまりにもしつこいので、あるとき「独り身だけど寂しくないし毎日楽しく過ごしているのでけっこう幸せですよ」と言ってみた。上司は「またまた〜!強がってるでしょ!」みたいな反応だった。がっかりした。独り身であるということだけで、不幸だと決めつけられてしまうのかと絶望した。

そして数年前によく会食をしていた取引先の社長も昭和のオヤジだった。会うたびに「彼氏はできたか」「いつ結婚するんだ」の攻撃を受けてきた。毎度のことなので何とも思っていなかったが、好きな人に振られた直後の会食だけはつらかった。当然、社長は私の事情など知る由もないし、教えるわけがない。

あなたが「彼氏はいないのか」「結婚する気はないのか」と聞いた相手は、失恋直後かもしれないし、事情があって結婚や出産を諦めているかもしれない。そんなことも分からないおじさん達に怒っているんだ、私は。誰にも相手の事情なんて分からないんだから、決めつけてはいけない。決めつけてほしくない。

「結婚しないのと聞かれるうちが花だよ」と言われたこともあるし、自分でもそう思っていたけど、それ自体がおかしいよなぁ。ただのクソバイスだ。そもそも華ってなんだよ。咲く時期くらい自分で決めさせてくれよ!!!!

というわけで、これからも外野の言葉はシカトして好きにやっちゃいましょうね。

同時に、私も相手のことを決めつけず、人に価値観を押しつけないようにしようと改めて心に誓った。


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