US : Robert Johnson
沢山の時を経て必要以上に細分化される音楽ジャンル。
ロック、レゲエ、ジャズ、パンクなど細かく分ければきりが無い。
今回は、ブルースミュージックというジャンルについて話す。アメリカで生まれる音楽には少なくともブルースの要素が含まれている。
ただ昔の音楽というだけでなく、ブルースミュージックは音楽の土台となるジャンルなのかもしれない。
地域によって様々なスタイルがあるブルース。例えばカンザス、メンフィス、デルタ、ニューオリンズ、テキサス、シカゴブルースなど。
そもそもブルースミュージックはアフリカ系アメリカ人が作った黒人霊歌、労働歌から発展した音楽である。
1900年代初頭の黒人差別の悲しみや虚しさを、今生きる日本人の中で分かる人は誰一人としていないだろう。
約100年以上も昔に生まれた音楽の話をするので、多少読みづらい文になってしまうが、まずは一曲聴いてみてほしい。
Artist : Robert Johnson
Title : Cross Road Blues (1936's)
昔からこの曲は悪魔の歌だと語り継がれている。
映画や漫画にもなったので、知っている人も多いと思う。
音楽の才能が欲しいある男は、アメリカ・ミシシッピ州クラークスデイルという小さな町にある国道61号と49号の交差点南部の道路が十字路になっている場所で、ヒッチハイクをして1人で突っ立っていると悪魔と出会う。
その悪魔が望みを叶えてくれるというので、男は自分の命と引き換えに音楽の全ての才能を手に入れた。
伝説のブルースマンと言われるのも無理はない。
この曲(Cross Road Blues)は数々の名だたるミュージシャンたちの心を揺らし、考えさせることになる。
Artist : Robert Johnson
Title : Love In Vain (1936's)
私が知っている中で、初めて作られた恋の歌はこの曲だと思っている。
歌詞の構成、意味全てが1930年代までの音楽には無い表現方法を用いている。
それは現代の世界中の音楽に通用するリリックを書いているということだ。
Robert Johnsonは、私や皆が認めなくても伝説であることは揺るがない事実ではあるが、それらを掘っていくと色んなものが見つかる宝の山のような人物だと思っている。
彼は27歳でこの世を去った。
DeltaBluesなんてそんな古い音楽を聴かなくても生活に支障はない。
自分の生活に何か一つ変化が欲しい、新たな要素が欲しいと思ったその時にBluesが流れていることを私は願っている。
私たちには到底測り知れない経験をしている彼ら(黒人)の想いやBluesについて知ることで、うちに秘めている何かのカタチが変わるだろう。
私が今まで聞いてきた音楽ジャンルの中でここまで考えさせてくれたのが、1920〜40's Bluesであることは間違いない。
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