雪
僕の頭には限界がある。
文字を入れれば入れるほど、限界に近づいていく。
何文字かはわからないが、
気がつけば次の日になっている。
その瞬間は、自分にはわからない。
だから、だから、何も頭に文字を入れたくない。
空気のような、真っ白な、初雪のような、降り積もっているような、そんな考え方をしようとする。
そうしよう。
そうしよう。
あれ、気がついたら、朝だ。
なんでだ。あれだけ雪を想像したのに。
あれだけ寒い思いをしたのに。
もう何も考えたくない。
これは考えている。
何もしたくないと考えている。
暖色をした部屋は、ミキミキと音を立てた。
私は雪になるまで生きる。
雪になれば、朝が来ないから。