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アイスバー

今にも死にそうな顔をして僕は駅前をすっ飛ばして、住宅街にある人気のない公園のブランコを笑ってこいでいたんだ。誰の言葉も耳に入らなくて、どんな言葉も読み取れなくて文字の羅列が僕の心にただ入るだけだったんだ。まるで難しい書物を読むみたいに何度読んでもわからなかった。
説教じみたようだった言葉の羅列が意味もわからないのに僕の胸に突き刺さって、なにも言えなくなった僕は心にモヤを抱えて飲み込んだ。何かの言葉が口から溢れそうになるのに出てくるのは呼吸音しか聞こえない。

あゝ、誰がこんな気持ちを表すのだろう。僕にはそんな技量はないし、さっき言われた言葉だってもう忘れてしまってる。そんな脳みそしか持ち合わせてない。
たわいのない話をくだらない奴として今日は全部忘れたふりして眠るしかないんだ。
くだらないような音楽を頭の中で流して、いつの間にかテンポに乗ってブランコの漕ぐスピードをあげてしまおうか。


きっと気分が良くなれば、駅前のお気に入りのアイスバーをみんなに買って帰ろう。

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