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雨音から


雨音。
雨が降ってきた、それだけで高揚感に包まれる様な夜。
意味のないことばかりを考えていた私の心に、そっと落としてくれる雨音は、静かすぎる夜に音をつける。
現実味。
空想と現実、どちらで生きているかを問われれば私は迷わず空想である。目に見えるものよりも目に見えないものを大切にしてしまうのは何故なのか。私はいつも想像を膨らませる。世界について、人について様々なことを想像し、自分の中で完結せずに終わる。しかし、いつも決まって私の中では、目に見えないものを大切にする思考に落ち着いていく。
私は、現実で起こっていることよりも、そのことをどう捉えるのか、それを考える心が大切だと思う。全てのことをマイナスに捉えてしまう生活をどう幸なものにするのか、私はいつも思う。
この世界に正解も不正解もない。ただただ私たちは生活の幸を探している、と思う。少なくとも私はそうである。ひとりひとりの生活の幸の形が違うことは明白であり、ひとりひとりの何億通りの考え方があるのが実際である。そのため、人の考えを否定も肯定もしなくて良いのである。と私は日々感じている。
どんな人にもその人の生活という一つの物語、一冊の本があると考えられたら、どれだけ素晴らしく感じるだろうか。
その物語の美しさに私はいつも息を呑む。

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