実体顕微鏡の購入
訳あって実体顕微鏡を購入することになりました。実体顕微鏡(Stereo Microscope)とは、対象物を見るレンズ光路が左右それぞれあり、物体を立体視することが出来る顕微鏡となります。要は双眼鏡で小さな物を見る感じでしょうか。
必要とする実体顕微鏡は観察用ではなく作業用なので、レンズからの作業距離が長いものが必要となります。検索して調べてみると意外と高額なもので、ちょっと手を出すのに躊躇してしまう価格ばかりです。そこで中国の通販サイトで調べてみるとそこそこ高機能でなかなかの価格のものがあり、少し心配なところもありますが、そちらに手を出してみることにしました。
さて、中国の通販と言っても幾つかあり、扱ってそうなのがBanggoodかAliexpressのどちらかで、AliexpressのEakinsというブランドの実体顕微鏡を購入されている方のブログを見つけたので、これを参考にしながら品定めを行うことにしました。
|顕微鏡とパーツ選び
実体顕微鏡に特別詳しいわけではないため、通販サイトに表示されている物の説明文、組合せなどよくわからない事だらけでしたが、ひよこのオスメス判定のような感じで、何度もサイトの中をウロウロしていたらなんとなく感覚的に分かってきました。基本構成パーツは以下の通り。
■実体顕微鏡パーツ
・顕微鏡本体(ヘッド) - レンズを取り付ける本体(3眼はカメラ用)
※柱に取り付ける部分も含まれる
・接眼レンズ - 両目でみる部分
・対物レンズ - 対象に近い方のレンズ
・テーブルスタンド - 顕微鏡を立てるテーブルと柱
・Eyeガード - 接眼レンズにつける目を守るゴム
・LEDリングライト - レンズの下につけ対象を照らすライト
というのが基本のようで、そこにカメラとして、
■カメラパーツ
・CMOSカメラ - デジタルで画像取るカメラ
・Cマウントアダプタ - 顕微鏡とカメラをつなぐ筒(レンズ入り)
・ケーブル/電源
という感じで、顕微鏡の3眼のところに取り付けられます。
これらのパーツを単体での販売に加えて、レンズやカメラを組合せたものをセットで販売している形のようです。
いろいろ調べた結果、面倒になってきたので、結局セットになっているものと、x0.75の対物レンズを購入しました。
■顕微鏡セット
2020 37MP 1080 1080p hdmi usb ビデオカメラ 3.5X-90X サイマル-焦点ステレオ顕微鏡三眼顕微鏡セット pcb はんだリペア
■x0.75対物レンズ
WD30 WD165 WD120 0.3X 0.5X 0.7X 0.75X 1X 1.5X 2X 三眼顕微鏡ステレオ顕微鏡補助対物レンズバーローレンズ
※AliExpressのリンクが何故か記事に入らないので上記で検索してください
|AliExpressでの購入
海外サイトでの購入は初めてでは無いのですが、クレジットカード番号を入力するのがどうもやな感じがしていたので、いつもはPayPalでの決済を行っていました。今回もそうしようと思いましたが、AliExpressは日本からの支払い対してPayPal決済は対応していないようです。
ただ、AliExpressは購入者が商品到着後に受取承認をしないと販売者に代金が支払われないという仕組みのようなので、今回は一抹の不安を覚えながらクレジットカードでの決済を行いました。(こういう経験を繰り返してクレジットカード決済の心理的ハードルを下げられているような気がします。)
1. 購入者が商品を選んで購入
2. 購入者がクレジットカード等で決済
3. AliExpressが一時的に代金を預かる
4. 販売者が商品を発送
5. 商品到着後、購入者が内容を確認し受取承認を行う
6. AliExpressから販売者に代金を支払い
ECサイトは消費者心理をよくご存知のようで、一度でも決済が行われると次回購入の心理的ハードルが確実に下がるようです。例に漏れず、顕微鏡のクレジット決済が終了後サイトに戻り、これも安いしこれは面白そうだ、送料や到着に時間がかかる事を考えると、これも一緒に買ったほうが良いかなどと、思うつぼにまんまとはまってしまいました。きっと近いうちに次の購入をしていると思います。
|商品の到着
およそ1週間ちょいで商品が届きました。思ったよりも早い到着でした。
DHLでの発送で、発送元のアドレスをみると香港からでした。
箱の中身は発泡スチロールでしっかり梱包されており、箱も角から落とした跡がありましたが、中身は大丈夫でした。
ひとまず全部出してみて、並べてみると以下のような感じです。この他にマニュアルや耐熱ワーキングパッドもありました。
昨年購入した方のブログを拝見すると、ACアダプタがEUプラグとのことだったので覚悟していましたが、届いたものをみるとAタイプのプラグでした。進歩してますね、セラーさんありがとうございます!
さて組み立てですが、付いていたマニュアルをみると他のブログでもあったようにちょっと違うので、完成の写真をみながら組んで行くことになりましたが、そんなに迷うこともなかったです。
ひとまず組み立てて、HDMI経由でディスプレイにつないでみた所です。(後ろの画像がディスプレイです。)場所に余裕がなかったため、横方向の追加のアームは使わないで構成しています。後ろはHDMI経由で写したディスプレイとなります。物々しさは一般家庭にあるものではない感じです。
|パソコンに接続
所有しているパソコンがmacなので、何かアプリが必要なのかと調べてみたところ、このような実体顕微鏡ではなく、真ん中のCマウントのカメラ部分だけのデジタル顕微鏡もあるようで、そちらを購入したレビューを見つけました。それによると、Mac標準のドライバでカメラは動き、アプリはQuick cameraを使用すれば出来るようです。
ということで、早速接続してみました。USBのA-Aケーブルで接続をしてカメラを認識したら、Select SourceでYW5607を選択。
きれいに写っていました。
|最後に
このレベルのものを国際物流に乗せて4万程度で販売出来る中国の勢いはすごいなとつくづく思います。ホビーの域を超えたものが安価で手に入り、研究が出来る環境が世界中に広がっていることを考えると、日本の生ぬるい環境でぬくぬくしているのは本当に国際競争力がなくなる危機感を覚えます。
かなり存在感のある物なので、家族は「何これ」って眉をひそめてましたが、ディスプレイに映し出された拡大された被写体に少し興味を持ち、お札の隠し文字などを探して楽しんでました。このような物に触れて少しは興味の範囲を広げてもらえればと願うばかりです。
問題は、使用後に簡単にバラしてしまうと言うことが出来ない物体なので、どこかに専用の置き場所を作らなくてはならないことですね。反省点はそのへんを考えてから購入すべきでした。
これから購入を考えている方の参考になりましたら幸いです。
(とてもマイノリティーであると思いますが。)
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