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【読書記録】ひとりでがんばらない!子どもと考える福祉のはなし


読んだ本の感想も書いていくぅ!




この本を読んで頭に雷が落ちたので忘れないように感想を。

児童書なので、とっっても福祉について分かりやすい。

それなのに、けっこう、重い。



うなぎちゃんが生まれて2日目、「頭蓋縫合早期癒合症かもしれません。1歳までに手術を受けないといけません。」と言われて、まず一番最初に思ったことは『私は仕事復帰ができるのか』ということだった。

通院、手術、付き添い、お金。


結局、頭蓋縫合早期癒合症じゃなくて小頭症だったけど、骨じゃなくて脳の病気なんてもっと大事。
いわゆる「障がい者」になったらどうするの?
どのくらいお世話が必要で、どのくらいお金がかかるの?
わたしの人生はどうなるの?

いろんなことがズシーーーーンと重くのしかかって、積み重なって、ずっとモヤがかかってるみたいだった。


「そっち側にいくんだ」って思った。

わたしは病院で働いていて、生活保護を受けてる人・ホームレスの人・これから自己破産する人・生活保護受けたいのに変にお金を持っていてでもそれじゃ暮らせなくてどうにもならない人・認知症の父親が実は介護保険払ってなくて絶望してる娘、いろんな人をみてきた。
わたしの思う「そっち側」の人を、見てきた。

わたしは「福祉」を考えるのは「福祉」の仕事してる人って思ってたから、ソーシャルワーカーに繋げばいいやって思ってた。
なんとなくの知識だけでやってた。
看護師としてはまあそれでもよかったけど、ひとりの社会人としては、無関心すぎたと思う。


結局うなぎちゃんは、主治医から健常者と同じように育てていいと言われて、わたしは安心していた。
まだ福祉とは関わらなくていいんだって。
実母も義父母も元気だし。 


そして、今回、この本を読んだ。


シングルマザーの家庭の貧困について書かれていて、わたしにとってそれは他人事じゃなかった。

わたしは16才(高2)で父親が亡くなってるんだけど、どんな福祉を使えたのか母に聞いてみた。
母の収入が該当せず育児手当てはもらえなかったけど、医療費は18歳まで家族みんな(母+娘3人)無料・学費は免除されていたらしい。
そのあと三姉妹それぞれ奨学金を借りて専門学校に通っている。

わたしが「うちって貧困だなぁ」と自覚せず、食べるものに困らず、青春時代を楽しく過ごせたのは、頑張ってくれた母と、それから福祉おかげ。

でもどんなに「母」という生き物が頑張っても貧困から抜け出せない人がいる。
問題になってる小学生の肥満だって、貧困が理由のひとつって言われてる。安くてすぐ食べられるものはカロリーが高い。バランスの良い食事は贅沢品になってる。
そしてそれは、わたしも心当たりがある。


作中に出てくる「時代と社会が変わって頑張って働いてもお金が稼げなくかったことに気づいてないおとうさん」。

義父は『俺はがむしゃらに休みなく働いた』って自慢気に、そして、おまえもそのようにしろという意味も込めて自分の息子に言うけれど、がむしゃらに働いてあなたの時代のように稼げる時代は終わった。

『育休を男がとるなんておかしい。仕事はどうするんだ。』そういうオジサンたちが私の周りにはいる。
じゃあ女が産休入ったあとの仕事はどうなってるんですか?と聞きたい。



読みながら「かわいそう」「おかしい」って何回も思った。

でも「思う」だけではだめ。

今わたしはたまたま助ける側にいるだけ。
明日には助けられる側かもしれない。

ちゃんとひとりの大人として、社会の一員として、こどもの未来のために、行動しないと。

政治とかよく分からないし、選挙で誰に入れたらいいか分からないし、他所の国は他所の国だし、なるようにしかならないし、、、なんて思ってたし、なんならこうやって熱くなってる人はイタイし恥ずかしいと思ってた。


今は、「わたしはわたし」「わたしらしく」って考え方をたくさん言うようになってきてとてもいいと思うけど、「わたしはわたし、あなたはあなた」が「わたしとあなたは関係ありません」になっていないか?と思う。
境界線があいまいなのも問題だけど、引きすぎてないかと思う。

自分が楽しければいい、じゃない。


「おかしい!」と声を上げて、なおかつ行動ができる人は限られた人。みんなかできることじゃない。わたしもできるタイプの人間じゃない。じゃあどうするのか?やっぱりお金を使うしかない。お金って言うと露骨だけど、行動してくれる人を応援するしかない。


メモなのでうまくまとまってないけど。


こんなことを思った本だった。



「そちら側」も「こちら側」も、ない。



 
唐突に。

おしまい。





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