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おまじないって効果があると思ってる派の話。#009

この言葉、なんだか分かりますか?

2012年に公開された
おおかみこどもの雨と雪


この中で
「雪」がおおかみにならないための呪文として、
「おみやげみっつ たこみっつ」が出てくる。


わたしはこのおまじない制度
すごくステキだなぁと思っていて。


子どもができたら、おまじないをあげたいとずっと思っていた。


ラピュタでもコナンでも
おばあちゃんやお母さんがなんかしら
おまじないを教えてくれるんだよね。


うなぎちゃんが
わたしから少しずつ離れて社会に出ていくとき
おまじないがあったらどんなに心強いだろう。


おまじない。

なにがいいかなあ。



既存の言葉は嫌なんだよなぁ。

程よく意味分からん言葉がいいんだよなぁ。


おまじないの絵本て
「おじゃらぽん」とか
「つるかめつるかめ」とか
あるらしい。


うーーーーーん。

おみやげみっつたこみっつ、みたいな
リズム感のものがいいなあ。


なんて考えて

思い出した。



うなぎちゃんが生まれたばかりの頃
小頭症と診断されて
わたしは毎日泣いていた。


急にわたしの話になるけれど
わたしは高2の時に父親が亡くなっている。
それは別にいいんだけど
母が苦労してきたのをずっと見てきた。

わたしは卵巣嚢腫で左の卵管と卵巣をとっていて
そのあとやっと妊娠したと思ったら流産した。

飼ったばかりの犬が水頭症で、家に来て1か月で看取った。


ほかにもこういうことがちょこちょこあって
昔から。


わたしが幸せになるはずがないって思考が根っこにある。


だから、わたしに小頭症のこどもが生まれたんだ
ってずっと思ってた。



毎日不安でいっぱいで、目の前のこの愛しいかたまりがなくなってしまうんじゃないか。


なくなるならまだよくて。
愛しいと思えなくなる日がくるんじゃないか。

ずっとぐるぐるぐるぐる、頭の中を嫌な考えがめぐって、ズブズブと闇に落ちていくようだった。


だからわたしは言った。
声に出して

「大丈夫。大丈夫。」


うなぎちゃんの頭を撫でながら、「大丈夫、大丈夫
」って何度も言った。


大丈夫。 



大丈夫。



そして今は、本当に、「大丈夫」になった。

大丈夫ではないんだけど
でも大丈夫になった。



わたしはずっと、自分におまじないをかけてあげていたんだね。



大丈夫。




うなぎちゃんに、たくさん言ってあげよう。




おしまい。


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