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男の鞄はそれを持つ社会的な言い訳が無いなら持ってはいけないのだけど…

メンズバッグが分からない。
10年以上前にveilance nomin packを購入して以来、自分にとってベストな「メンズバッグ」を探しながらこのカバンを使い続けていた。

結局実用カバンでveilance nomin pack以上の解答を持つことができなかったので、同じカバンを買い足すことになった。見た目の好みと実用性の双方を満たした自分にとっての最善のバッグであると確信しているが、このカバンで全てを賄えるわけでは無い。

それと並行して、年末に「マッチングアプリで知り合った相手と初めてデートに出掛ける時にどんな服装で臨むか」というテーマを勝手にぶち上げて、いそいそとコーディネートを考えていたのだが、カバンについては全く相応しいものが思い浮かばなかった(バックパックがNGなのは言うまでもない)。

どうすりゃいいんだ、とネットの海原で叫んだところ、どこからともなく

「パークトートかピコタンにしなさい」

という声が聞こえてきた。すわファッション神の神託じゃあ、と早速それぞれポチポチしたところなんと二つともバチバチのレディスバッグではありませんか。

以降はその意図について何かと考えたり交信したりした過程での思いつきをまとめたものです。あくまで個人的煩悶の過程でありマニュアルではないので悪しからずオナシャス。

何かと荷物が多くなりがちな女性にとってカバンは不可欠なものであり、明確な必要性があるからこそ様々なブランドが凌ぎを削る一大市場が出来上がっているし、社会的にも女性がカバンを持つのは当たり前のこととして認知されている。

では男性は?
想像してみると、男がカバンを持つ必要がある場面は、
活動のための道具を持ち運ぶ時
出先の荷物を持ち帰る時
他人の荷物を持ってあげる時
の3種類しか無い。
それ以外の状況で手にする全てのカバンは単なるアクセサリーと変わらないのだ。

特にファッションに関心がない男性は、ビジネスであれスポーツであれ趣味の活動であれ子供の着替えやオムツであれ嫁の荷物であれ、上記3点の場面にはそれぞれに最適な機能を備えたカバンを持っている。目的に即した服装をして、目的に応じたカバンを持っている男性に対して違和感が生じないのは当たり前の話だ。そして、男性は特に目的が無く街を出歩く際、カバンが必要になるほどの物を持ち歩くことは少ない。

ところが、(アクセサリーとして)カバンを持つことそのものが目的になると、話は変わってくる。

何をしている(何をしようとしている)のかも分からない服装の男性が、何が入っているのかも予測がつかないようなデザインのカバンを持ち歩いている場面は、女性がカバンも持ち歩いているのとは明らかに違った異様さがある。欧米の「大きなカバンを持つ男性はゲイと見做される慣習」もこの辺の違和感が根底にあるのだろう。

有識者から訂正が入りました。正確には大きなカバンの方がマシで、バッグを持つ男はゲイ、ショルダーはカマ、でした。

本来カバンはメンズファッションにとっては異物であり、持つのならばなんらかの社会的な言い訳が求められる、もしくはその言い訳を偽装する必要があるのではないか、という問題だ。

そう考えると、パークトートとピコタンという選択肢も、なるほど一理あると思えてきた。

ここからが本題。

気が向いたら続きを書く。




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