カメレオンの眼*50

友人のために怒(いか)れること、私には美しいとさえ思えた。これから大人になる、まだ大人ではない君たち。不器用ながらに言葉を続ける、誤魔化しようのない純粋さは今、輝いて見えるのだよ。

このあと少し残ってね、と私が呼び出した時。
いつも人懐こい君が目の色を変えて、強い口調を発した様子を見るに。呼び出されて不服だったかもしれない、納得いかないこともあっただろうけど。
盾となって述べ立てる、いつもはふざけ合って笑い合っての友人の姿が、照れ臭くも嬉しく思ったのではないかな。

友人の味方をしようなどと意識していたわけではないかもしれないが、息を呑んだよ。
そういえば授業中に、しっかりと意見を表明する頼もしい姿を数時間前に見たな。それも併せて今日はいつもと違って見えた。

2人を静かに待っていた君は、優しい目をしていたね。

週明けの君たちのことが気にかかるが、あいにく月曜は出勤しないのでもどかしい。私は味方でありたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?