カメレオンの眼*1

機会というのは得るものだと感じた。
さらに言えばとらえるものだと。

窺うのも良し、適切かどうか見極めるのも一つだとは思うが、逃すことも往々にしてある。
待つのも良し、巡ってくると信じるのも一つだとは思うが、あちらから来るのを待つばかりではいけない。

瞬時の思い切った選択、勘に任せることの重要性。
そんなものを感じた仕事帰りだった。

「良ければ一緒にどうですか」

二つ返事の「是非」は、我ながら素敵だと思った。

彼女と共通の趣味を見つけただけでなく、彼女の話を聞くことができた。聞き手になることができたと言うべきか、話し相手になれたことを素直に喜ばしいと感じた。
相手など誰だって良かったかもしれないが、その誰かになることだって容易ではないと思う。

初日から遠回りした帰り道は、記憶に残る時間となった。大袈裟に聞こえるかもしれないが、そんな確信がある。

手でとらえるというよりかは、眼は動かしていたい。