パキスタンの人口構成
パキスタンは世界で5番目に人口の多い国であり、推定人口は 2 億 4,000 万人を超えています。
1951 年からの統計によると、パキスタンの人口は 6倍以上に増加しました。出生率の向上、死亡率の低下、平均寿命の延伸などの要因により、数十年にわたって大幅に増加してきました。パキスタンの出生率は3.5 と高く、世界で最も若い人口を抱える国のひとつです。
人口増加は、若くて活力に満ちた労働力という点で国にとって財産となります。パキスタンには、経済成長と発展の計り知れない潜在力を秘めた人口ボーナスがあり、その6割以上が30歳以下で平均年齢23歳といわれる大変若い国です。
古代インダス文明から現代に至るパキスタンにおける人口の流れには、ユーラシアおよび近隣の中東からパキスタンへの民族移動があります。このため、パキスタンは多文化、多言語、多民族社会となっており、民族言語グループの多様性が特徴です。
パキスタンの国語はウルドゥー語ですが、パキスタンで話されている言語の数は75から85 あると推定されています。パキスタンの3大・民族言語グループは、パンジャーブ人(全体の38.8%)、パシュトゥーン人(18.2%)、シンド人(14.6%)となります。
主な民族言語グループは以下の通りです。
パンジャーブ人:パキスタン最大の民族で、パキスタン東部とインド北西部の地域を含むパンジャーブ地域に居住しています。インド・アーリア語族のパンジャーブ語を話す言語グループに属します。
パシュトゥーン人:パキスタン北西部とアフガニスタン南部および東部に居住している遊牧民です。このグループの母国語は、インド・ヨーロッパ語族のイラン語派の東語群に属すパシュトー語です。
シンド人:パキスタン南東部に居住しています。インド・アーリア語族のシンド語を話す民族言語グループに属します。歴史を通じて孤立してきたシンド文化は、独自の独自性を保ってきました。
バローチ人:バロチスターン地域に居住している、イラン系の遊牧民です。インド・ヨーロッパ語族のイラン語派のバローチー語を話します。バローチ人の5割がバローチスターン州に定住しており、4割がシンド州に定住しています。
パキスタンは世界で最も民族的にも言語的にも多様な国の一つです。パキスタンの主な民族言語グループには、上記以外にも、サライキ人、ムハージル人、バロック人、カシミール人、チトラル人、ハザラ人、 カラシュ人、その他のさまざまな少数民族がいます。