猫と熱中症の症状
猫と言えば、とても暑さに強いイメージがある。しかしそれは所詮イメージでしかない。猫と言えど、無敵ではない。温度が上昇していけば猫と言えども死ぬのである。2023年の夏はとても暑く、かなり過酷な夏になっている。7月から猛暑日、酷暑日が頻発しており8月になってもその傾向は変わっていないのだ。そこで猫を飼育している家庭には、ペットの熱中症対策も必要だ。猫は犬にくらべると暑さには強いが、50℃くらいまで上がるとさすがに死んでしまう。
快適な気温
猫にとって快適な気温は27℃~28℃くらいと言われている。しかし近年の夏はエアコンをつけていなければ、40℃以上の室温になってしまうこともよくある。猫は体温が40℃を超えていくと熱中症と判断されることになり、43℃になると、臓器の機能不全状態に陥る。これが49℃以上になると、死に至ると言われている。49℃以上になると、たった5分でも細胞の構造が崩れて組織の壊疽が始まり、猫は生きることができなくなる。
熱中症の死亡率は50%
猫の場合は熱中症になってしまうと死亡率は50%程度になると言われている。猫の熱中症は、動物病院に運ばれてくる段階ですでに病態が深刻な状態にあることが多く、手遅れになっているケースが多いという。これは飼い主が外出する際に、室内温度を高い状態にしてしまい放置していることから、ペットが危機的状況に陥ってしまい、家に帰ってきたころにはすでに手遅れと言うパターン。死亡例の多くは動物病院を受診してから1日以内に死んでしまっているという実態がある。
熱中症の症状
それでは猫が熱中症になってしまった場合、どのような症状が現れていくのだろうか?
吐き出すような呼吸
猫の体温が急激に上昇し40度以上になると、口を開けてハァハァと喘ぐような呼吸をするようになる。この動作は頻繁にみられるようになり、体内の温度をできるだけ外に放出しようとしているのでこのような行動を起こすようになる。
よだれが出る、嘔吐
体温が40℃前後まで上がるとよだれがまるで流れるように出るようになる。これだけでなく、嘔吐や下痢をして倒れてしまうケースも起こる。またこれと同時に食欲が薄れてしまうケースも多い。
ふらつく
体温が40℃を超えてくると、人間でもそうだが、まともに歩けなくなってくる。これは猫も同様で、ふらふらしてしまい、まるで歩くことすらままならないような歩き方をしてしまうのだ。このような仕草をしている場合はできるだけ早めに病院へ連れて行かなければならない。
呼吸が荒い
体温が40℃を超えてくると、呼吸が乱れてしまい、いままでのような呼吸ができなくなってしまうケースがある。ここまでくるとかなり危険な状態になり、最悪の場合は気を失ってしまうケースもある。歩きたがらずその場にうずくまる猫も多い。
反応が遅い
熱中症になってしまうと、人間も同じかもしれないが猫も反応が遅くなり、遊ぶこともなくなり、反応しなくなる。玩具や餌を与えても反応しない倍はかなり危険な状態にある。