高校の先生に、「滑り止め(押さえ)はどこを受ける?…と言われたけど、受けないとダメなのですか?」
まず、自分がどういった方針で大学受験をするか??を決める必要があります。
A:GMARCH以上に絶対に行きたい!
B:絶対に浪人はしたくない!
多くの普通の私学文系の受験生は、この2つの方針しかありません。
ほぼ全ての高校の先生のアドバイスは「GMARCHを受験してもいいと思うけど、滑り止めも受けとけよ…」というアドバイスになります。でも、これでは多くの高校生はGMARCHに合格しません。今迄のケースでみると、ギリギリゾーンで勝負をしなければならない受験生の場合、いらんこと(滑り止めの事、滑り止めの対策など)を考えてたら、本命(GMARCH)の対策がおろそかになるばかりか、最後の最後まで自分を追い込んで必死にやる姿勢がなくなります。「もう、滑り止めでいいか…」となります。GMARCHがギリギリゾーンの受験者が、「滑り止め」を設定すると、GMARCHに対して最後まであきらめず戦い抜くことができないのです。これは、どんなに精神力が強くても、毎年こうなってしまいます。だから、結局は「滑り止め大学」に行くはめになります。つまり、結果的に無策で中途半端な戦略なのです。
毎年、こういった受験生に対しては「滑り止めを受けてなかったら、なんとかGMARCH以上に受かってたかもしれないのに…」と思います。明らかに、最後の追込みの勉強量や勉強に向かう真剣さが違うからです。
難関大学では、合格最低点のボーダー付近に3割の受験生が集まるので、「おしくも滑った」受験生なんてたくさんいるのです。そこを0.1点でも多く取らないと合格できません。
だから、考える切り口を明確にするべきです。学校の先生は、そこらへんが曖昧で中途半端です。これは高校の先生が悪いわけでもありません。高校という組織上、仕方ないことです。高校の生徒みんなが、そこまで強い希望を持っているわけでもないし、大学の事や大学卒業後の事を知らずに、大学はどこでもいいわ…って思っている高校生もたくさんいるのです。
また、学校や学年の方針があったら、担任の先生はそれに従わないとダメでしょうし…。
でも、皆さんは、自分の人生と、自分の将来の事だけを考えて決めて下さい。
もし、本気でGMARCH以上に行きたくて、現役合格の可能性を限りなく高めたいなら、「滑り止め」なんて受ける必要はありません。ただその場合のリスクは浪人するかもしれないことです。でも、実はリスクではなく「チャンスを先送り」にしただけです。普通の文系の場合なら、浪人してでもGMARCH以上に行った方が、絶対に人生は有利で可能性も広がります。
でも、もし大学4年間の充実した学生生活や就活や卒業後の何十年の社会人生活を考えるより、とにかくたった1年でも浪人が嫌なら、しっかりと滑り止めを受けましょう。
まず、自分でしっかり将来の情報をつかんで、受験の方針を考える事です。
極端な話、高校は楽しければどこでもいいです。次にまだ大学が控えているからです。大学受験は誰もが受験をしたい大学を受ける事ができます。つまり大学受験は誰でもチャンスがあるのです。でも、大学生の就職活動は学歴フィルターがあるため、日東駒専以下の大学生はこの「学歴フィルター」に引っかかって、人気の企業や有名企業ではチャンスすら無くなります。それに、特に女子の場合は、結婚相手を大学で見つける場合も非常に多い。だから、大学は、こだわって、例え浪人してでもGMARCH以上に行った方が良い!…というのが、藤井セミナーで今までの卒業生を見ていて思う事です。
これは、考える切り口を、「GMARCH以上か、それより下か?」という切り口で考えています。そうなれば、当然、滑り止めなんて受ける必要はありません。今年ダメだったら、来年にチャンスを持ち越して、来年受かればいいだけです。
野球のバッターなら、チャンスの初球で空振りを恐れて中途半端なバッティングでセカンドごろでアウト!…っていうのが「滑り止め」作戦に思えます。でも、思い切ってボールを予測して絞って、思い切って振ればホームランの可能性があります。でも空振りの可能性も…。例え空振りでも1ストライク取られただけなので、まだチャンスは持ち越されているのです。これが「GMARCH以上で滑り止め無し作戦」に通じます。
また、滑り止めを受けない方が、12月や1月は「背水の陣」で臨めて、とことん追い込んで必死で頑張る事ができて、結果的に現役合格をする確率が高まります。
実は、これが一番大事なことです!
…というのは、途中でどれだけ順調でも、最後の1~2か月は必死で勉強しなくては受からないからです。毎年毎年、滑り止めを受けたり、秋に公募推薦でどこか受かっている生徒は、最後の追い込んだ勉強ができず、踏ん張りが効きません。でも、滑り止めを受けない生徒は、最後の最後まで必死で頑張るメンタルを持ち合わせています。これは、自分でそういう環境を作った結果なのです。だから、本気でGMARCH以上に現役合格したければ、滑り止めなんか全く受けず、GMARCH以上の受験を貫くべきなのです。
一方で、「大学4年間の学生生活」や「将来の事」なんて考えるより、とにかく1年の浪人が嫌なら、しっかりと滑り止めを受けて、その大学の赤本対策もするべきですよ!これは、考える切り口を「現役合格にこだわるか、浪人してもOKか??」という切り口で、「例え浪人してでもGMARCH以上に行ったら、その後の人生はかなり違うのは分るけど、その後の人生よりも、たった1年でもその1年が耐えられないから、浪人はしたくない!」…と判断した場合の作戦です。
高校の先生の言う事には、常に「なぜ?」「なぜ?」「なぜ??」と、その理由を納得できるまで聞くようにするべきです。というのは、それを勧める理由が、単に「文科省の方針」だったり「学校の方針」だったり「学年主任の命令」だったり「みんなそうしているから…」だったり…の、自分の将来には関係ない理由が多いからです。つまり、生徒の将来を考えてのアドバイスでないケースも非常に多いということです。もちろん、全てのケースがこうだとは言ってませんよ!中にはちゃんと生徒の将来を考えて話をしてくれる先生もいるはずです。
むかし、ある高校の生徒が、高校の先生に滑り止めに近大を勧められました。彼女は先生に「じゃ、先生が高3だったら近大に行きたいですか?」って聞いたら、「いや、僕なら浪人してでももっと上の大学に行く」って行ったそうです。…なんじゃそりゃ??って感じです。その先生は国立の大阪教育大学出身でした。ちなみに、彼女は現役で同志社や関学に合格しました。
ただ、高校の先生は他の社会を知らない人も多いので、高圧的で上から目線でパワハラ系の人が多いのも事実です(最近はだいぶん少なくなってきているようですが…)。だから、もしそのようなケースなら意味もなく怒る先生もいるので、理由を聞かない方がいいでしょう。塾の先生に相談してください。