低所得者層と高所得者層におけるCOVID-19の罹患率は、失われた真核生物共生体の生物多様性を回復する必要性を強調するものである
低所得者層と高所得者層におけるCOVID-19の罹患率は、失われた真核生物共生体の生物多様性を回復する必要性を強調するものである
ウィリアム・パーカー
エシャ・パテル
カテジナ・ジルクー・ポマジビコヴァー
ジョン・D・ラマン
オープンアクセス公開日:2023年02月08日DOI:https://doi.org/10.1016/j.isci.2023.106167
ハイライト
現代のテクノロジーは、真核生物の共生体を失うという「生物相の変化」を引き起こす。
生物相の変化は、免疫の変化や慢性炎症性疾患を引き起こす。
エチオピアでのフィールドワークは、生物相の変化がCOVIDの結果を悪化させることを示している。
パンデミックへの備えとして、管理された生物群系の再構成が必要である。
まとめ
下水設備、水処理施設、安全な食品保存容器などの衛生強化技術によって定義される「システム衛生」の普及による感染症の回避は、高所得の人間集団における共生蠕虫および原生生物の劇的な減少につながった。半世紀以上にわたる研究により、この「生物相の変化」が免疫機能の変化をもたらし、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、神経精神疾患などの慢性炎症性疾患を引き起こす傾向があることが明らかになっている。最近のエチオピアの研究（EClinicalMedicine 39: 101054）では、いくつかの研究室が行った予測を検証し、共生蠕虫と原生生物は重症COVID-19のリスク低減と関連していることがわかった（調整オッズ比 = 0.35、p<0.0001）。このように、人体の生態系に良性の共生蠕虫や原生動物を人工的に再導入する「バイオーム再構成」は、慢性免疫疾患の緩和だけでなく、パンデミック対策としても重要である可能性が高いことが明らかになった。
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DOI: https://doi.org/10.1016/j.isci.2023.106167
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