腸内細菌叢は小児てんかんの診断と治療の指針となりうるか？

研究論文|論文インプレス
腸内細菌叢は小児てんかんの診断と治療の指針となりうるか？

https://www.pedneur.com/article/S0887-8994(23)00115-7/fulltext

セビム・トゥライ
セングル・カングール
ゴズデ・カフラマン
オメル・ファルク・セティナー
ブラク・アイディン（Burak Aydin
シハディエ・エリフ・オズターク
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発行:2023年4月14日DOI:https://doi.org/10.1016/j.pediatrneurol.2023.04.006
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ハイライト

微生物叢-腸-脳軸は、神経系に直接的に、脳機能に影響を与えると考えられている。

腸内細菌叢が中枢神経系に及ぼす影響については、未だ謎に包まれている。

微生物叢は、てんかんの診断や経過観察におけるバイオマーカーとして採用することができる

腸内細菌叢の再確立は、てんかん治療の成功率を向上させる。
ABSTRACT
目的
小児てんかんの病態における腸-脳軸の活性を調べ、その中で新しい戦略を決定するのに役立つバイオマーカーを定義すること。
研究方法
本研究では、「原因不明」の小児てんかん患者20名と同年齢の健常対照者7名を対象とした。両群は、質問票を用いて比較された。便サンプルは、DNA/RNA Shield™（Zymo Research社製）の入ったチューブに、滅菌綿棒とともに保存した。配列決定はMiSeq™System（Illumina）を用いて実施された。次世代シーケンサーを用いたサンプルの16SrRNAシーケンスでは、V4可変領域PCR増幅を行い、アンプリコンの2x250bpペアエンドシーケンスを行い、サンプルあたり少なくとも50,000リード（>Q30）を決定しました。DNA配列は、Krakenプログラムを用いて属レベルで分類された。その後、バイオインフォマティクスと統計解析が行われた。
結果
個人の腸内細菌叢相対存在量値は、グループ間で属、目、クラス、科、門のレベルで異なっていた。フラビフミバクター、ナイアベラ、アノキシバシラス、ブレビュンジモナス、デボシア、デルフィアは対照群にのみ、メガモナス、コリオバクテリアはてんかん群にのみ観察された。LEfSe法では、33の分類群がグループを区別する上で重要であることが確認された。
重要な意義
両群間で異なる細菌種（MegamonasやCoriobacteriaなど）は、てんかん患者の診断やフォローアップに有用なバイオマーカーとして採用できると考えている。また、てんかん治療プロトコルに加えて、エビオティックな微生物相を回復させることで、治療の成功率が高まる可能性があると予測している。
キーワード
腸内細菌叢
小児てんかん
バイオマーカー
発作制御
診断
治療
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記事情報
掲載履歴
受理されました： 2023年4月9日
改訂版受理 2023年3月12日
受理された： 2022年12月7日
出版段階
インプレス・ジャーナル・プレプルーフ
脚注
情報開示：著者らは、この研究に関連して金銭的または競合する利害関係を有していない。
資金援助 本研究は、デュズジェ大学科学研究プロジェクトユニットのファストトラックプロジェクトによる番号「2021.04.03.1196」によって財政的に支援されました。
その他の貢献者 この論文に協力し、貢献してくれたスタッフ全員と患者の家族に感謝したい。
倫理と倫理的公表の声明 本研究の承認は、当大学病院の地方倫理委員会（2021/69）によりなされた。本研究は、ヘルシンキ宣言「ヒトを対象とする医学研究のための倫理原則」に従って実施された。すべての保護者から書面によるインフォームドコンセントを取得した。我々は、倫理的な出版に関わる問題に関する本誌の見解を読み、本報告がそのガイドラインに合致していることを確認するものである。
脚注：著者1および著者7は、論文の執筆に等しく貢献した。いずれの著者も、開示すべき利益相反はない。
利益相反
いずれの著者も、開示すべき利益相反はない。
識別情報
DOI: https://doi.org/10.1016/j.pediatrneurol.2023.04.006
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