IL-9はアトピー性皮膚炎における炎症性IL-18シグナルに対してヒトTh2細胞を感作する
渾身の論文報道記事2024年11月07日オープンアクセス
IL-9はアトピー性皮膚炎における炎症性IL-18シグナルに対してヒトTh2細胞を感作する
https://www.jacionline.org/article/S0091-6749(24)01171-0/fulltext
Stefanie Schärli, MSc∙Fabian Luther, PhD∙Jeremy Di Domizio, PhD∙ ... ∙Michel Gilliet, MD∙Nicole L. Bertschi, PhD∙Christoph Schlapbach, MD PhDchristoph.schlapbach@insel.ch ... Show more
抄録
要旨
背景
ヘルパー2(Th2)細胞は、IL-13とIL-22を大量に分泌することにより、アトピー性皮膚炎(AD)の病因に大きく関与している。しかし、アトピー性皮膚炎皮膚においてTh2細胞を活性化する上流の制御因子は不明である。L-18は、AD発症に関与し、T細胞を活性化する能力を有することから、Th2細胞の上流制御因子と推定される。
目的
AD患者の血液および皮膚におけるTh2反応におけるIL-18の役割を明らかにすること。
方法
AD患者と健常人ドナーのBMCと皮膚生検を用いた。刺激実験またはブロッキング実験を用いて、生体外で機能的アッセイを行った。フローサイトメトリー、ビーズベースのマルチプレックスアッセイ、RT-qPCR、RNA-seq、ウェスタンブロッティング、空間シークエンシングを用いて解析を行った。
結果
L-18Rα+Th2細胞は、AD患者の血液と病変皮膚に濃縮されていた。Th2細胞が受容体を発現するすべてのサイトカインの中で、IL-9のみがIL-9R-JAK1/JAK3-STAT1シグナル伝達経路を介してIL-18Rを誘導することができた。機能的には、IL-18で循環Th2細胞を刺激するとIL-13とIL-22の分泌が誘導され、この効果はIL-9との共刺激によって増強された。メカニズム的には、IL-18はTh2細胞においてIRAK4、NF-κB、AP-1シグナルの活性化を介してTh2サイトカインを誘導し、IL-18の中和はAD皮膚病変の培養摘出物においてこれらのサイトカインを阻害した。さらに、IL-18蛋白レベルはAD皮膚病変の重症度と正の相関を示した。
結論
我々のデータは、ADにおけるTh2反応に寄与する新規のIL-9-IL-18軸を同定した。この結果は、IL-9とIL-18の両方が、将来のAD治療の上流ターゲットになる可能性を示唆している。
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