前立腺癌の生検を受けた男性における遺伝毒性細菌の有病率

前立腺早見表
前立腺癌の生検を受けた男性における遺伝毒性細菌の有病率
John Lee BS, Brian L. Wickes PhD, Jianmin Fu PhD, Nohelli E. Brockman MS, Harshit Garg MD, Christian Jobin PhD, Teresa Johson-Pais PhD, Robin Leach PhD, Zhao Lai PhD, Michael A. Liss MD, PhD.
初出：2023年2月26日
https://doi.org/10.1002/pros.24500
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概要
背景
細菌が産生するDNA毒素が前立腺癌の発生や進行に関与している可能性を示唆する新たな証拠が得られている。非感染（すなわち、コロニー形成）状態におけるこれらの遺伝子の有病率を明らかにするため、前立腺癌検出のための生検を受ける前の男性の尿検体をスクリーニングした。

方法
我々は、最もよく知られている3つの細菌ジェノトキシン遺伝子プライマーを用いて、多重ポリメラーゼ連鎖反応を開発した。コリバクチン（polyketone synthase [pks] 遺伝子島：clbN および clbB）、細胞毒性壊死因子（cnf1）トキシン、細胞致死性膨張毒素 B（cdtB）遺伝子島を代表とする3種類の細菌ジェノトキシン遺伝子プライマーを用いて、多重PCR反応を開発した。遺伝子型が既知の大腸菌サンプルでキャリブレーションを行った後、トレーニングコホートとバリデーションコホートを使用しました。トレーニングコホートは、前立腺生検を受けた45人の男性から過去に採取した尿で、多重テストを行った。検証用コホートには、前立腺がんの転帰がわかっている過去の無作為化臨床試験（n = 263）のベースライン尿サンプルを使用した。

結果
前立腺がんに対する前立腺生検前の尿から検出された4つの一般的な細菌性ジェノトキシン遺伝子の有病率は8％（25/311）であった。pks island（clbNおよびclbB）、cnf1、およびcdt毒素遺伝子の有病率は、それぞれ6.1％、2.4％、および1.7％であった。尿中遺伝毒素と前立腺がんとの関連は認められなかった（p = 0.83）。しかし、尿中ジェノトキシンが陽性の男性では低悪性度がんの割合が高く（92％ vs 44％）、ジェノトキシンが陰性の男性では高悪性度がんが多かった（8％ vs 56％, p = 0.001）。

結論
尿中ジェノトキシンの有病率は低く、前立腺がんの診断とは一致しない。尿はある時点で採取されたものであり、過去に暴露された可能性を排除するものではない。

利益相反声明
著者らは、利益相反がないことを宣言する。

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