マイクロプラスチックを介した新たな肝障害のメカニズム：腸肝軸の観点から

2024年2月14日 10:35

総合環境の科学
オンラインで入手可能 2024年2月13日, 170962
In Press, Journal Pre-proofこれは何ですか？
レビュー
マイクロプラスチックを介した新たな肝障害のメカニズム：腸肝軸の観点から

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S004896972401101X

著者リンクオーバーレイパネルを開くXiaomei Wang a b, Kaili Deng c, Pei Zhang d, Qiqing Chen e, Jason T. Magnuson f, Wenhui Qiu g, Yuping Zhou b h i
もっと見る
シェア
引用
https://doi.org/10.1016/j.scitotenv.2024.170962
権利とコンテンツの取得
ハイライト

マイクロプラスチック（MPs）はヒトの複数の臓器で検出されている。

MPsは肝細胞の微細構造を大きく損傷する。

MPsは脂質や胆汁酸の代謝を阻害し、肝臓の代謝を妨げる。

腸-肝軸はMPによる肝障害の重要なメカニズムである。

概要
マイクロプラスチック（MPs）は、あらゆる環境に存在する環境汚染物質であり、食物摂取、吸入、経皮接触によって人体に入り込み、様々な臓器に蓄積し、害を引き起こす可能性がある。腸と肝臓の病気との関連や、腸、肝臓、細菌叢の相互作用は、「腸肝軸」として概念化されている。マイクロプラスチックは腸内の微生物群集の構造を変化させ、肝臓もまたマイクロプラスチック侵入の標的となりうる。数多くの研究から、MPsがヒトの健康を損なう場合、腸内細菌叢の形成異常や腸管バリアの破壊を促進するだけでなく、肝臓にもダメージを与えることが分かっている。このため、腸-肝臓軸は、この毒性反応を理解する上で新たな視点を提供する。MPsと腸肝軸とのクロストークは科学界の注目を集めているが、MPsが腸肝軸を介して腸肝相互作用を引き起こすかどうかに関する知識はまだ非常に限られており、肝障害に対するMPsの影響もよくわかっていない。MPsは、微生物叢の乱れや腸管バリア機能障害を直接引き起こす可能性がある。その結果、腸内の有害な細菌や代謝産物は、脆弱な腸管バリア（腸-肝軸に沿った門脈チャネル）を通って血液に入り、肝臓に到達し、肝障害（炎症性障害、代謝障害、酸化ストレスなど）を引き起こす。本総説では、MP曝露が腸内細菌叢異常と肝障害を誘発するメカニズムの概念化に役立つよう、腸肝軸の統合的な視点を提供し、MPと腸肝軸との関連を明らかにする。したがって、腸肝軸の観点から、腸内細菌叢を標的とすることは、マイクロプラスチックによる肝障害をなくすための重要な方法である。

グラフィカル抄録
ラベルなし画像
ダウンロード：高解像度画像ダウンロード(163KB)
ダウンロードフルサイズ画像のダウンロード

参考文献 (0)
引用元 (0)
全文を見る
© 2024 Elsevier B.V. 無断複写・転載を禁じます。
エルゼビアロゴとワードマーク
サイエンスダイレクトについて
リモートアクセス
ショッピングカート
広告掲載
お問い合わせとサポート
利用規約
プライバシーポリシー
当サイトではクッキーを使用しています。クッキー設定

RELXグループホームページ
フィードバック

マイクロプラスチックを介した新たな肝障害のメカニズム： 腸肝軸の観点から

いいなと思ったら応援しよう！

マイクロプラスチックを介した新たな肝障害のメカニズム：腸肝軸の観点から