糞便微生物叢移植後の女性患者の糞便検体におけるヒトY染色体とSRY遺伝子の検出
Gastro Hep Advances
オンラインで入手可能 2024年10月18日
オリジナル研究-基礎
糞便微生物叢移植後の女性患者の糞便検体におけるヒトY染色体とSRY遺伝子の検出
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2772572324001638
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https://doi.org/10.1016/j.gastha.2024.10.008権利と内容を取得する
オープンアクセス
要旨
背景と目的
我々は、FMTがドナーからの微生物叢の移植とレシピエントの大腸粘膜における腸上皮細胞の生着に関連し、安定した微生物環境の回復を可能にすると仮定した。
方法
30人のドナーと22人のRCDI患者から採取した糞便サンプルから抽出した全ヒトDNA中のヒトY染色体とSRY遺伝子の存在を、FMT前とFMT後24ヵ月まで解析した。NGSデータ解析パイプラインを適用し、ヒトY染色体にアライメントするリードの割合を定量した。SRY遺伝子の検出もqPCRとddPCRで行った。
結果
男性ドナーの糞便サンプルでは、女性ドナーと比較して有意に高い割合のY染色体リードが同定された(P<.0001)。男性ドナーからFMTを受けた女性RCDI患者から採取した糞便サンプルは、男性FMTドナーのいない女性サンプルと比較して、Y染色体リードの割合が有意に高かった(P<.05)。男性ドナーからFMTを受けたRCDI女性患者4人は、FMT後数ヶ月経過しても、FMT後のY染色体増加率が非常に大きかった。SRY遺伝子のシグナルは、男性ドナープールから採取された11検体中7検体の糞便検体でddPCRにより検出されたが、女性プールからは検出されなかった。
結論
これらの観察結果は、男性患者から採取した便検体にY染色体とSRY遺伝子のシグナルが存在することを明確に示している。男性ドナーからのFMT後の女性RCDI患者の便検体におけるY染色体の増加は、これらの患者のサブセットにおける剥離腸上皮細胞の移植の可能性を示唆している。
略号
SRY
性決定領域Y
ChrY
Y染色体
NGS
次世代シーケンサー
引用 (0)
資金提供 Harry and Jeanette Weinberg Foundation、James and Carolyn Frenkil Foundation、Eric Cowan Fund、Friedman & Friedman, LLPより研究活動資金を得た。資金提供者は研究デザイン、データ収集と解析、発表の決定、原稿の作成には関与していない。
利益相反: 著者らは利益相反を公表していない。
データの透明性に関する声明: すべての関連データは原稿に記載されている。本研究に関連するFASTQ生データファイルはNCBI Sequence Read Archive(BioProject ID PRJNA705895)にアップロードされている。
倫理的声明 本研究はSinai Hospital of Baltimoreの施設審査委員会(IRB番号1826)により審査・承認された。患者および患者選択健常ドナーを含むすべての研究対象者から、書面によるインフォームドコンセントを得た。
報告ガイドライン ヘルシンキ宣言
著者貢献
コンセプト立案: PPN、SKD
方法論 EF、SKD、LP
調査 EF、SKD、LP、SV
視覚化 EF
プロジェクト管理 SKD
資金獲得 SKD
執筆: PPN、EF、SV、SKD
これらの著者は本研究に等しく貢献した。
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