メタゲノム免疫グロブリンシークエンシングにより、健康なヒト腸内微生物株のIgAコーティングが明らかになった
Nature Microbiology
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Published: 02 January 2025
メタゲノム免疫グロブリンシークエンシングにより、健康なヒト腸内微生物株のIgAコーティングが明らかになった
Metagenomic immunoglobulin sequencing reveals IgA coating of the microbial strains in the healthy human gut
Matthew R. Olm, Sean P. Spencer, ...Justin L. Sonnenburg Show authors
Nature Microbiology (2025)Cite this article
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Abstract
腸粘膜から分泌されるヒトの一次抗体であるIgAは、腸内細菌叢を形成している。IgAがどの微生物株を標的とするのか、またその結合がどのような意味を持つのかを明らかにするには、方法論上の限界があった。ここでは、メタゲノム免疫グロブリンシークエンシング(MIg-seq)という技術を開発し、IgAで被覆された微生物の株レベルの解像度を提供し、それを用いて健康なヒトの糞便中の3,520株の腸内細菌叢のIgA被覆レベルを決定した。我々は、健康な細菌と病気に関連する細菌の両方がIgAの標的になっていることを発見した。微生物遺伝子はIgA結合レベルを高度に予測する。特に粘液分解遺伝子は高い結合と相関し、IgAに結合した微生物では複製率が有意に低下する。我々は、IgA結合が、微生物群集組成の従来の相対存在量測定よりも、宿主の免疫状態と相関していることを実証した。本研究は、ヒトの便における株レベルのIgA結合を評価する強力な手法を導入し、IgAに基づく宿主と微生物の相互作用のより深い理解への道を開くものである。