言うは易し行うは難し #ダイヤJET

演目としてはPARADISE LIVE 4
B班とC班を観劇。

~あらすじ~
今日も皆でご機嫌なパラダイスライブ!!!と思ったら、samasamaは大パニック!!
あの娘があたしに!?なんでなんでなんで!?なんで!?

http://www.airstudio.jp/agarage/top_240618g.html

ほんのりと、コロナ時期に配信向けに作られた脚本であること。ゆえに洋楽の使用が難しいことというのは聞いていましたが、その分オリジナル楽曲多めなので、比較的流行りの曲に疎かったり古い世界観で止まってる人にも優しかったかなという印象。とはいえ結局はGO!JET!をよく観る方々がお客さんにはほとんどなのだと思いますが。

今回は、人物の身体が入れ替わる(いわゆる君の名は。現象)がストーリーの軸ですが、同時に歌うなど保険となる演出はあれど、キャスティング段階ではある程度歌唱力で振るいにかける必要があるのかな?なんて思います。反面、「ダイヤJETのウリは歌」と言っていたPの考えに沿った脚本とも言えるでしょう。

エンタメとお遊戯会は紙一重

今作では、人格が入れ替わるというよくあると言えばよくある設定が付与されます。パパとムスメの7日間や君の名は。などである程度知っている設定。なので、参考にしたりオマージュしたりという発想は容易にできるでしょう。

ですが、GO!JET!の世界でこれをやると、ストレートプレイにはない「歌唱力」「表現力」「LIVE感」が必要になります。これは凄く大きな違いです。
正直、日常レベルだったらある程度相手に寄せることはできます。男性⇔女性なら足の開き方、歩き方、男性or女性特有の動きなど、ある程度一般化してる所作もあります。ですが、歌唱パートは完全に「その人個人の表現力」になるので、本気で似せる努力をするかは浮き彫りになるかなー。なんて思いました。

もちろん完璧に同じにするのは無理ですし、脚本の中にもある程度保険(使い慣れていない身体、同時に歌う)などはあります。が、欲を言うならば、歌う仕草などが入れ替わっても同じとか、表現力が近いものとして仕上げられていたら「外に出せるエンタメ」としてとっても面白いものだつたかな?と思いました。
逆に、そのあたりを意識せずにただ真似てる風のお芝居だと、それはもうお遊戯会になってしまうのです。


配役の段階である程度裏の人との歌唱力は揃えたとは感じました。予定されていた配役のC班れいなさん早紀の相方の林田さんJETの歌唱力はそこ意識していての配役かなと。

A-garageを飛び出せるか

A-garageの入っているビルが取り壊しとなるため、GO!JET!シリーズゆかりの地もなくなる。ということですが、その後どうなるかは私はよく分かっていません。ただ、A-garageという自前劇場を飛び出して、お客さんを満足させられるか、お客さんを呼べるか。という点は少し気になるものでした。
やはり、活動拠点にあたるものがなくなる=他の場所でもやっていくことが役者としての正念場ですので少なからず役作りを振り返ってみてもいいのではないかなと。

また、先日のZONOJETでもGO!JET!をそんなに知らない自分には理解が難しいシーンがあると書かせて頂きました。それくらい、「いつものお客さん相手」に依存している様子はあります。

今回は総集編ではないのですが、なんというか内輪ウケがやや気になるところはありました。C班の足首ベジータの流れは、かなり擦っていた気がしますが、それが設定にちゃんと乗っかっているなら良かったのですがそうではなかったので…(足をくじくのは誰かな?)

なのでね、出演されている皆様には(演出も含めて)もっともっと外の世界を観て欲しいなーと思いました。別に今いる人達どうのこうのではなく、ちゃんと「役者」として評価してもらうような勇気ある1歩を踏み出してみてほしいです。

詳細はいずれどこかで

思うところは沢山あり、現に5~6回書き直してます。まあ、これが今の演劇界で、今のGO!JET!なのかなーと解釈することにしました。

所謂「界隈」という感じで、劇団ではないけどなんとなくグループのような仲間内でリクルートする舞台が増えているので、どうしても「その空間でウケること」に偏っちゃうのかなーなんて思いました。(なので、自分みたいな空気読めない人間はかなり煙たがれるのかと)

ただね、役者として舞台で演じている以上はギャグで笑わせるんじゃなくてお芝居を通じて普遍的な感覚で笑顔にさせるべきだと思いますので、その術を、出演者の方々は学んで欲しいなと思いました。

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