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【三国志の話】【#かなえたい夢】三国志カフェをつくりたい

はじめに

 「三国志カフェ」って、ありそうでないと思う。
 仮にあったとしても、少なくとも筆者が思っているものとは違うだろう。

 この記事では、「こういうのが欲しい」と、筆者が考えてみた内容を書いていきます。


コンセプト

 筆者が考えた限りでは、「三国志に関わる飲食サービス業」には大きく3つのタイプがありそう。

 ここではそのうちの2つ、「三国志に寄せたカフェ」と「カフェに寄せた三国志の何か」を取り上げます。

 もう一つの「三国志にちなむ店名を冠したカフェ」は、それは飲食店そのものです。おそらく店主には三国志についての思い入れがあるのでしょうが、ここでは取り上げません。

三国志に寄せたカフェ

 まずは、メニューを三国志に関連するものにすることが考えられる。実例も、多少知ってはいます。

 神戸・新長田にある「Cha-n gokushi」では、三国志の人物にちなむユニークなネーミングのメニューが揃っている。
 昨年の「三国志大文化祭」には店主・藤本さんが登壇しましたし、筆者が訪問したときの記事でも取り上げています。

 また、東京・小川町にある「レキシズルバー」は、歴史好きが集まることで知られています。
 そこには、歴史上の人物にちなむ名前のドリンクや料理が置いてある。
 筆者が訪問したときには、趙雲公孫瓚のカクテルがあったと記憶しています。

 あとは、三国志の話ができる店員がいるコンセプト・カフェ、例えばパリピ孔明に登場する「クラブ BBラウンジ」のような店か。

 いずれにせよ、筆者が目指すものはこのようなタイプではありません。

カフェに寄せた三国志の何か

 筆者が目指すものは、こちらです。

 主な目的は別のものだが、業態として飲食を提供して「カフェ」を名乗るものです。
 ボードゲームカフェ、マンガ喫茶、ブックカフェ、ネットカフェなどと同じ系列。

 アナログゲーム、コミック、専門書、物販コーナー、さらには高性能PCを置いてデジタルゲームも遊べるようにしよう。
 アナログゲームでは、いくつかの市販ボードゲームやカードゲームを置くほか、この記事に書いたような三国志トランプも完成させて、販売もしよう。

 これをベースに、オリジナルの構想を加えていきたい。

オリジナル構想

 筆者が本当に展示したいもの、それは巨大な地図です。

 昨年の「三国志大文化祭」で龍谷大・竹内先生が講演されたように、筆者も「歴史を理解するのに、地図という道具は非常に有益」だと思います。

 物理的に数メートル級のサイズの巨大な地図を置くというのは、かなりのインパクトがあるでしょう。

 テーブルに置くのでもよいですが、筆者は部屋のどこからでも見えるように、壁に掛けたいと考えています。

 では、どれくらいのサイズの地図を、壁に掛けられるだろうか。

 それには、固定費の想定予算どのエリアで営業したいかをまず決めて、予算内で借りられる部屋を想定する必要があります。

平均的な都市の選定

 どのエリアで営業するか。これはなかなかに難しい問題です。
 人口100万を超える大都市は家賃が高く、数万人の地方都市では来客数が見込めない。

 ちょうどよいバランスの都市はどこか、人口順に並んだ都市リストを見て考えてみました。(参考:ランキングデータ(都道府県市区町村)

 この中の人口30位から40位台、数で言えば40万人前後の都市には、各地方の中核都市や、大都市圏のベッドタウンがずらっと並びます。

人口30位から40位台の都市(2024年10月1日時点)

 これくらいの人口であれば、安定した集客が見込める上に賃料も抑えられそうである。
 その中で、今回は38位の千葉県柏市(43万人)を想定してみます。

最低限の運営コストの飲食店の想定

 想定した千葉県柏市での、最低限の固定費で運営可能な飲食店はどのくらいなのか。

 「飲食店ドットコム」を見ると、千葉県柏市では79件が登録されていました(2024/12/30時点)

 その中で、賃料が安い順に並べた2番目に「JR常磐線南柏徒歩5分、広さ42.24m2 / 12.78坪 、賃料8.8万円/坪単価6,886円」という物件を発見。(1番目は、駅から遠すぎる物件でした。。。)

 これを目安に、架空のテナント「JR常磐線南柏駅徒歩4分、40m2 / 12坪、8.4万円/坪単価7千円」を想定してみました。

 これくらいのスペックのテナントの間取り・寸法はどうなるか。
 こんどは、JR千葉駅徒歩7分の「日本企業会館 41.04m2/12.41坪」という物件の間取りを参考にすることにします。

「日本企業会館 41.04m2/12.41坪」の物件

 この間取りの寸法は、だいたい5.5m*7.5mということになる。
 天井の高さが分からないけど、ざっと3mとして、そのうち現実的には2mを使える想定にします。

地図の置き方

地図の置き方を考慮した間取り図

 この図のように、向かって右側に「魏」の地図を、入口の脇と左上に「呉」と「蜀」を、それぞれ置きたいと考えています。

 ガラス窓を囲むように、スタッフが入るカウンターを置く。
 正面の壁は、物販コーナーにするか、あるいは天井からスクリーンをおろして、プロジェクターで何でも映せるようにしたい。

 さて、ここにどのくらいの地図が置けるでしょうか。

 結論から書くと、縮尺80万分の1になります。
 三国時代の縮尺付きの地図として、このサイト(山川&二宮ICTライブラリ)を参考にさせて頂きました。

 間取り図に地図の寸法を入れると、こうなります。

地図の寸法入り間取り図
  • の地図は横4m*縦2mで、西は涼州燉煌郡から東は幽州帯方郡まで、南はギリギリ赤壁の戦場までカバーします。

魏のみの地図(A)
  • の地図は横2.5m*縦2mで、東は夷州・亶州(の有力候補地である台湾)から、北はギリギリ合肥あたりまで。南西方向が難しいですが、交趾までなら入ります。

呉のみの地図(B)
  • の地図は横2m*縦2mで、益州の全域に加えて、北は長安・五丈原(と、もしかしたら街亭)まで。東は洛陽・夷陵あたりまでカバーします。

蜀のみの地図(C)

 これで、室内真ん中の客席エリアからぐるっと360°パノラマで見回して頂きたいですね!
司馬懿なら、首だけを回して見える?)

結論

 筆者の理想の三国志カフェを作るなら、縮尺80万分の1の、魏・呉・蜀それぞれの地図を三方の壁に掛けたい。

 あとは、この記事で想定したような条件(40m2で月額8.4万円)に近いテナントがあるのか、そして、そこで持続可能なビジネスができるのか、ですよね・・・

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町田 憲昭(歴史研究家/ゲーム評論家)
貴重なお時間を使ってお読みいただき、ありがとうございました。有意義な時間と感じて頂けたら嬉しいです。また別の記事を用意してお待ちしたいと思います。