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【ライブレポ】SAKANAQUARIUM アダプト TOUR」日本武道館(2022.01.30)/サカナクション

先日、1月30日、SAKANAQUARIUM アダプト TOUR」日本武道館公演に行ってきたので、遅ればせながら感想っぽいものを書いておこうと思う。

〇初めに

そもそもだが、そこまでサカナクションのことを好いていたわけではない。普通に好きなレベル。新譜を毎回チェックしているとか、毎回ツアーに参加しているとか、過去にライブに行ったことがあるとか、そういうことではない。なんなら今回が初めてのライブであり、参加した動機は友人に誘われたからという程度のものだ。

ただ、上述したとおり、「普通に好き」なので、過去は繰り返し聞いていた時代もあった(おそらく2014~2015年くらい)。

ここ最近の曲はほとんど聞いていなかったが、それでも、「サカナクションのライブは良い!」というなんともうっすーい情報は持っていたので、なんとなく「機会があったら参加してみたいなぁ」程度に思っていたら、その機会が訪れたという具合である。

〇やっぱりライブは素晴らしい!

細かいレポのようなものは省くが、まず感想を上げるとすると、やっぱりライブは良いものだ。そして、かっこいいし、夢中になった。

何が良いって、やはりあの空間、時間でしか味わえない非現実性だろう。日常生活では聞くことのない爆音を体全体で受け止めるあの感覚。好きな曲であれば尚のこと。あの非現実な世界に没入する。これはエンターテイメントの素晴らしさで、世の中に必要である所以だと思う。

この前誰かが、「見る・聞くという鑑賞行動は、音によって「体感」に変わる」と言っていたのを思い出した。

こう考えると、これはまさに「体感」である。ライブ配信自体を僕は全く否定はしないが、ライブ配信は「体感」とは言えないだろう。あの場所で味わう音と映像と熱気それら含めて、あらゆるものが痺れることが「体感」であろう。

そう考えると、普段生活をしている中で何かを「体感」する機会というのは珍しいのかもしれない。音だけではなく、ドキドキするような緊張や、ワクワクするような期待といったものも伴うものだろう。

そういった要素がライブという時間の価値なのかな、としみじみ今振り返って思うところ。

今回は、このような状況下でのライブだったので、もちろんオーディエンスは声を出せないわけだが、いつかサカナクションのライブで、声を出して思いっきり没入する経験もしてみたい。そう思わせてくれるほど、素晴らしいライブだった。

ライブ自体は、2019年7月?の水樹奈々のライブ以来の久しぶりの経験。水樹奈々以外のライブでいうと、それこそいつまで遡るだろうか。ロックバンドの単独は初だったけど、本当サカナクションかっこよかったし、音が最高で、時間を忘れる世界線だった。

〇新しいことに挑戦している人はカッコイイ!

とにかく山口一郎氏がかっこよかったわけだが、それは彼の姿勢によるものが多いのだと個人的に思った。

というか、僕が勝手に彼がカッコイイと思う所以を語っていくわけだ。

なんというか、楽曲を制作して、ボーカルで、オシャレで、整った顔立ちをしていて。という側面はもちろんあると思うのだが、別の点で彼の魅力を取り上げたい。

あらかじめお断りしておくが、別にそれほど、僕は山口さんのことを知っているわけではないし、調べたわけではない。あくまでライブ当日のMCを聞いて思ったことのみを情報として記す次第。

クリエイティブを生業にする人間であれば、特に文化芸術、中でも特に舞台公演を生業にしている方々は、この数年間の状況に思わないところがないわけはないだろう。

それは、クリエイティブの結果として、生み出されるもの、表現されるすべてのモノ、コトに影響を与えているのだろう。

今回のサカナクションの姿勢は、まさにこの状況下で新しいことに挑もうとしている姿勢であり、その通過点が「アダプト」だったわけである。

【シングル→アルバム→ライブ(ツアー)→オンライン配信】
というこれまで業界のあたりまえだったフローを見つめなおし、
シングルリリースをやめ、
【オンライン配信→ライブ(ツアー)→アルバム】

という流れを試している最中だという。

「みなさんこれからも僕たちの実験の対象になってください(うろ覚え)」的な言葉が僕はすごくカッコイイと思った。

ライブに参加する前から、なんとなくのイメージで、この人たちは、新しいことをしている人たちなんだろうなーというイメージを持っていたが、そのイメージが真実であることがわかって、なんか安心して、彼らのことが、彼らの音楽がさらに好きになった。

楽曲が良いというのはもちろんだが、何か新しいことをしてくれるようなそんな期待感が彼らの魅力なのではないだろうか。失敗しても、応援してくれうファンがしっかりといて、そのファンも彼らが挑戦することを望んでいる。そんな関係性がサカナクションというコミュニティには存在しているようで、それが楽曲にも表れているのだろうと思う。

なんだか、偉そうなことを書いたが、本当に最高のライブパフォーマンスだった。また次も行きたいな。


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