広末涼子の騒動で一番驚くのは世間の反応
キャンドル・ジュンが会見を開く前からモラハラの気配がすごくしたのだけど、会見の全文書き起こしを読んで確信を持った。経験者だから分かる。なのにヤフコメとTwitter、それに周辺の人々の反応はモラハラを感知する様子もなく、会見直後は彼を聖人扱い。広末涼子の手書きの交換日記よりもそのお相手の風貌よりも、そこに一番驚いた。
世間一般の人々はモラハラに対してそんなにも免疫がないのだろうか。今でこそキャンドル・ジュン側の醜聞が聞こえてきたので「会見に騙された」と言う声もあるようだけど、私に言わせてもらえば、モラハラの兆候が露呈したお手本みたいな会見だった。それに騙された方々は、今後の人生でモラハラな人に会ってもそうと気づかないかもしれない。それが人ごとながら心配になってしまう。
まず所有格を省くのが当たり前の日本語であんなに「"私の"妻」を連発する時点で「おや?」と思う。ソクバッキーなんだろうな、と。
自慢ではないが若い頃言い寄られてうっかり付き合った相手が絵に描いたようなモラハラ男だった。当時はモラハラと言う言葉が世間に知られるようになったばかり。偶然女友達が「今付き合っている男性がモラハラっぽい気がする」と相談してきた時に初めてその言葉を知り、「それは今の自分の彼氏にも言えることだ」と符合した。モラハラ男は、私調べでは(程度の差はあれモラハラ気味な男と付き合うことが多かった)他のマイナス要素も併せ持っていることが多い。Insecurityを抱えている。だからこそのモラハラなんだけど。
元カレの中でも最高レベルにモラハラだった奴は、酒癖もめちゃくちゃ悪かった。潰れるまで飲んで、非常にたちの悪い酔い方をし、翌朝にはすっかり忘れていた。束縛が強く、支配欲も強く、劣等感の裏返しみたいな、引いてしまうような高圧的な態度、選民意識。なんで付き合っていたかっていうと、優しいところもあり、涙もろかったり情に厚かったりして、良いところもあったし、基本的に私のことはお姫様扱いだったからだと思う。今にして思えば、モラハラがこちらを蝕んでいくことをよくわかっていなかったからだけど。24歳当時の私は相当な世間知らずで、世の中にそんな壊れた人がいるなんて、思ってもみなかった。
ずーっとモラハラの人と関わっていると、健全な精神を蝕まれ、自己価値が下がっていくし、第一何も楽しくない。そういう人は他者との境界線の引き方がおかしい。本来私個人の領域であるはずの友達付き合いや服装にまで口を出されてストレスだったし、喧嘩が絶えなかった。別れたらかわいそうかなと思っていたけど、自己憐憫が強い彼は結局自分のことしか頭にないから、ドラマに参加してくれない人には興味がない。こっちがドラマを降りても、別に自殺するわけでもなく、次の相手を見つけて、再び盛大な「自分かわいそう物語」を演じていた。数年後再会したときもそんな様子で、付き合いきれねえな、とだけ思った。
モラハラセンサーはその後も色々な問題を抱えた男の人と付き合うごとに磨かれ、今ではちょっとした会話の端から感じ取れるようになった。それは良いんだけど、世間の純粋なお嬢さんたちには気をつけてほしいなと思う。別に私みたいに失敗を重ねなくても、ちょっと気にしていれば分かるし、自分から離れるという選択肢は常にあるんだからね、と。相手のことより、自分を大切に。
広末涼子も、世間の目は気にせず、自分の心の中を見つめて色々決めたら良いんじゃないかな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?